憧 憬 の 轍
2021年12月12日 冬至を目前に心の旅
天気予報に雪のマークが見られるようになった。
今夜あたりから雪が降り出すようだ。
朝、窓の外が真っ白に見えるとストーブの前にいても寒く感じる。
さらに風の音が寒さを後押しする。
移転先の作業場にある2階の8畳間は畳が撤去されていたので、
荒板(畳下板)の上に断熱ボードとタイルカーペットを敷いて少々寛げる空間にしたいと思っている。
2年前の冬、作業場に突如吹き荒れた「ストーブ・ウイルス」のために勢いで手に入れてしまったBARLER IDEAL HEATER 3。
このストーブで満足な採暖が出来るなんて思ってもいないが、
雰囲気だけでも・・・と思い箱から出してみた。
タンクに灯油を入れて早速火を付けてみたかったが黒い粉がポロポロと・・・。
古い物だとは知っていたが、
なんと1912年(大正元年あるいは明治45年)製。
錆びのひとつも無い方がおかしい。
前の持ち主が台座部分のクラックの補修に樹脂材やビスを用いた事は知っていた。
おそらく錆が出た胴の部分は錆の処理が不完全なまま塗装したか、
あるいは使用した耐熱塗料の乾燥後の過熱不足だったか。
作られてから間もなく110年。
錆やくすみも味なのかもしれないが、
見た目に反して胴の部分は薄い鉄板で作られているので解体して再塗装決定!
ところで『編集長』は古い付き合いの商店の在庫処分を手伝っている。
次々に使えそうな物を貰ってくる。
様々な工具や大量のサンドペーパー、計測器などに混じって、おそらく売り物ではなかったと思われるツーリングバッグやジャケットもあった。
カビだらけだったが所詮は化繊なので除菌スプレーとブラシでクリーニングすればまだまだ使える。
もちろんジャケットは洗濯屋「JAZZのタカ」に任せたけど。
そもそもバイクで出かける際にカメラを持って行きたい事が問題なのだ。
今やスマートフォンで記録するのが一般的なのだろが、
ポケットに入る、いわゆるコンデジ=コンパクト・デジタル・カメラでもなく、
1眼レフと交換レンズや三脚まで持って行きたい。
バッグの容量としては大きくないのでクッション材を入れれば雨具くらいしか入らないと思うが、
それでも日帰りや1泊程度のツーリングには丁度いいサイズだ。
本格的な冬を目の前に今シーズン最後の悪あがきをしようとする者、
既に来シーズンに想いを巡らす者、
それぞれにまた冬が始まる。
この冬こそ、この年末年始の休みこそ、日帰りでもいいからどこかの温泉に湯治に行きたい。
最後に気ままな日帰り湯治をしたのは県境の古遠部温泉だった。
記録を辿れば何と2017年2月の事。
あれからもうすぐ5年になる。
毎年年末が近づく度に思って来た事だけに、
今回こそ何も考えずに身も心もウルケていたい。
そんな事を考えながら行先に想いを巡らすのもこの季節の楽しみのひとつだ。
きれいなんだけど冬は遠すぎる銀山温泉
頭頂部に掲げられた巨大な星(ベツレヘムの星)に灯りが灯った。
しかし教会全体の完成はまだ先の事、当初アントニ・ガウディの没後100年にあたる2026年完成を目指して来たがCOVID-19の影響もあってそれは不可能らしい。
最新の映像を見ると大型のタワークレーンが1基だけ見える。
最後に訪れた時には大小4基のタワークレーンがあった。
完成に近づく事は喜ばしい事だが、
工作機械でさえ建物の一部のような景観がもうすぐ見られなくなる事に一抹の寂しさを感じるのは何故だろう。
100年以上にわたって造り続けて来たこと自体がひとつの信仰のようにも思える。