憧 憬 の 轍
2020年1月12日 道はそれぞれに
明日は成人の日で一般的には連休。
成人の日は1月15日、体育の日は10月10日、
そんな記憶は昭和中期の生まれならではのものかもしれない。
時代は既に令和2年だと言うのに・・・。
天気の週間予報を見る限りしばらくは真冬日にはならないようだ。
数日前の時ならぬ雨で雪はほとんど溶けてしまったが、
気にかかるのは雨返しだ。
先週、ピストンピンクリップが無いためにシリンダーを載せることが出来なかった。
そのためシリンダーヘッドやカムシャフト周りを組む準備をしたが、
見落としていたのはピストンピンクリップだけでなかった。
Oリングとオイルシールにも見落としがあり、まとめて手配していた。
部品の番号とパーツリストを照らし合わせる作業の中でシリンダーヘッドガスケットの形状が違っている事に気付き、
袋を開けてみると説明書が入っていた。
素材をアスベスト材から変更したとの事で、
これまでの見慣れた厚手のガスケットではない。
3枚構成のメタルに替わっていて2ヶ所に打たれたハトメは3枚を合わせるためらしい。
説明書には「シリンダーとヘッドの間に入るOリングを使わないように」と書かれていた。
さらにノックピンも3本から2本に。
まさかこんな展開になるとは思わず、
Oリングも手配済みだったのは言うまでもない。
いかに素材が変わったとしてもOリングを入れた方がオイルの滲みを防げるような気がする。
それでも社外品ならいざ知らず、
純正部品のメーカーの指示とあっては従うのが得策だろう。
シリンダーの上には当然シリンダーヘッドが載る。
カムシャフトにスプロケットを取り付けもちろんチェーンも。
シリンダーヘッドカバーを仮組しクランクシャフトを回し、
おかしな抵抗やガタつきがない事を確認して本日1回目のコーヒーブレイク。
あくまでクランクシャフトとカムシャフトの連動性を確認するためなのでヘッドカバーにロッカーアームはまだ組み込んでいない。
ここまでくると缶入りハイオクをパシュッとやりたい気分だがまだ午前中なので・・・。
ロッカーアームを組み込んだヘッドカバーを載せれば腰上の作業はほぼ完了する。
CDIのパルスジェネレーターやスパークドアドバンサーを組み込みカバーを取り付ける。
磨き出したカバーには誇らしげな「CDI」の3文字、
文字の周囲を赤色の塗料で埋めてみた。
仕上げを決めきれずにいるクランクケースの両サイドカバーは一見して磨き出せそうだがクレーター状の腐食跡が多い。
磨いてもXL125K2のような仕上がりにはなりそうにはない。
数日前に『大魔神・O氏』から届いたメールによれば、
実家で古いオイルランプが見つかってその再生に夢中だとか。
O氏と共にストーブで燃え盛る『樵の巨匠』、
いわゆる「PERFECTION研究会」の二人だが、
彼はThorensと言う古いスイス製のレコードプレーヤーの再生と改造に夢中だ。
傍らに置いた古いAladdinを指して「新しい芯に替えたのに燃料の吸い上げが悪い」などと愚痴をこぼしている。
「TLR200の事も忘れんじゃねぇぞ」と言ってやったが完全に馬耳東風の状態。
また『大魔神・O氏』は古い革製品のメンテナンスも始めたらしく、
やはり二人には“完全燃焼”してもらうしかない。
それにしても驚きだったのは『大魔神・O氏』が再生に夢中になっているランプと同型のランプを『樵の巨匠』も持っていた事だった。
輪廻転生を信じるなら、
この二人は前世で兄弟だったのかもしれない。
そんなことを考えていると『樵の巨匠』からの緊急命令が!
「真空管とスピーカースタンドを安価で落札しろ」ってか?
ThorensのプレーヤーにはRCAのアンプを使いたいらしい。
イマドキ、真空管だと?
さらに話題は某オークションにビックリするような開始価格で出品されているColeman 527 G.I stoveの事に。
確かにきれいで状態もよく、
ケースまで付いているとは言えこの開始価格はねぇべ?
ケースこそないけど本体だけならここにもある!
もちろん稼働状態で。
そして午後9時を過ぎた頃、
今度は部品取りのAladdinストーブを落札しろと言う。
確かにマニアには魅力的な商品だ。
繰り返し書くがやはり二人には燃え尽きてもらわなければならない。
延焼の恐れがある。
今夜もウイスキーが手放せない夜になってしまった。
閑話休題 うるけたい
「うるける」は「潤ける」と書き、
「水分を含む」とか「ふやける」と言う意味だ。
北海道の方言と解説されることもあるが東北地方では日常的に使われる言葉で、
そもそも北海道の方言の多くは東北弁だ。
気まぐれで県境の古遠部温泉へ日帰り湯治に出かけたのは2017年2月の事だった。
出来る事なら1泊して、
いや出来れば2~3泊して心身共に潤けていたい。
それが出来ないからせめてもの日帰り湯治な訳だが。
一昨日の夕刊で酸ヶ湯温泉の湯守の記事を読んだ。
1954年、国民保養温泉地第1号に指定された「酸ヶ湯」の看板はやはり重いと言う。
かつて環境省は国民保養温泉地の指定条件に「温泉が療養泉であること」を明記し、
「療養泉」の条件として「特に治療の目的に供しうること」を指すとした。
これまでに酸ヶ湯を訪れた事は何度もあるが、
都合9泊10日もかかる「3日3廻り」をしたことはない。
まぁ、それは今後の“老後の楽しみ”として取っておくとしよう。
出来る事なら来月にでも出かけたいと思っている日帰り湯治、
今回は酸ヶ湯で決まりかな?
でも黒石市の落合温泉にある客舎も久しぶりに訪ねてみたい。
客舎と言えば大鰐温泉の久七温泉客舎、
まだ営業しているとしたなら酸ヶ湯より先に行っておかなければならない気がしている。