憧 憬 の 轍
2020年11月12日 雨は夜更け過ぎに・・・
雨が霙に変わり雪になる。
雪と言っても地面に落ちた瞬間に溶けてしまう程度の雪だが、
日常の足として使っている車のタイヤやワイパーブレードを替えた。
毎日のように「今日も暑い」と言っていたのに、
日々の挨拶に「寒い」と言う言葉が多くなる。
COVID-19の感染者数の推移も気になるところだが、
この冬の雪の量や寒さも気になりだしている。
エンジンを解体する際に部位ごとにビニル袋に入れておく方法は以前から変わっていない。
油まみれだったり錆だらけだったりするが解体する時は一気に解体してしまう。
段ボール箱からビニル袋をひとつずつ取り出して古い油脂を洗い流したり錆を落としたりして再利用可能かどうかを判断して来た。
特に注意を払うのはやはりギヤ類。
一見して何ともないように見えてもクラックが入っていたりすることもある。
オイルシールやOリングは基本的にすべて交換する事が前提だ。
純正部品が欠品でも旧規格サイズでない限り新品が手に入るからだ。
ガスケット類も特殊なもの以外、
ほとんどがシート材から切り出せば作ることが出来る。
古いガスケット類は極力原型を残して剥がすようにしている。
今回のCB93 のエンジンは放置されていた時間がかなり長かったようだ。
オイルは半固形状態かゼリー状だった。
ガソリンと灯油を混ぜた洗油に浸しておいても落ちない汚れは煮て落とす。
少量の中性洗剤を入れて煮る事によって油分が分解される。
その後、「花咲かG」などのクリーナーで処理してから組み直す。
クランクケースの中でオイルにまみれる部分はこれでいいのだが、
いつも気になるのはオイルシールの外にある部分だ。
ミッションを構成しているギヤを全て確認しシャフトに組み直す。
パーツリストの図と首っ引きになりながら。
ただ古いパーツリストはアテならない事もしばしばある。
それでも部品の形状や機能を考えながら組み立てる時間は楽しい。
今さらながら気が付いたのはこのエンジンはベアリングなどの位置を決めるノックピンやセットリングがすべて上側のクランクケースに打たれている事だった。
上側にセットして下側で閉じるように作られている。
思い起こせばCB400FourのエンジンもCS92のエンジンも本体を逆さにして作業するようになっていた。
年齢と共に記憶力が低下しているのか慢心なのか、
まだまだ自分も修行が足りませんな・・・。
閑話休題 新聞の片隅で
「♬今朝、新聞の片隅に~」
昭和世代ならピンとくる歌い出し、
『風』の「あの歌はもう唄わないのですか」。
10日、地方紙の朝刊が八戸の『宝来食堂』の閉店を伝えていた。
中華そば200円
カレーライス300円
玉子丼300円
定食時価(実は350円)・・・。
昭和45年(1970年)に開業し、
現在の場所には昭和58年(1983年)に移ったがメニューも値段も変えずに50年。
真っ昼間から焼酎を飲んでいるオヤジ達もいれば、
子供を連れてカレーライスを頬張る若いお父さんもいた。
知っていればもう一度行きたかったなぁ・・・。
4日に閉店したらしい。またひとつ、昭和が終わった。