憧 憬 の 轍
2021年9月5日 一歩、そしてまた一歩
東京パラリンピックが閉幕した。
今回のオリンピックもパラリンピックも当初描いていて大会像とはかけ離れた形になったが、
致命的なトラブルも無く完結した。
オリンピックの各種競技はもとよりパラリンピックの選手や記録に改めて人間の可能性を見たような気がする。
それらは単なる美談としてではなく、
想像を超えた努力の賜物である事を認識して語り継がれるべきものだ。
この週末も再び走り始めた‘75 HONDA XL125K2-Sの点検から。
エンジンの音を聞く限りではノイズが大きいような気がした。
抜き出したオイルにも金属粉が多い。
XL125K2のエンジン、
L125Eも載せ替えたL125SEも潤滑系統やオイルポンプも同じ物が採用されている。
L125SEはカムシャフトの端部にカラーが追加されシリンダーヘッドにダメージを与えないように改良されるなどの対策がされているがオイルのフィルターは変わっていない。
このエンジンに使われているオイルフィルターは金属製の「湯切りザル」のような形で決して目が細かいとは言えない。
改良したL125SEには出来るなら濾紙を用いたフィルターを採用してほしかった。
抜き出したオイルに細かな金属粉が多かったのはカムチェーンの張力不足によって出たものだと思う。
カムチェーンの再調整をして試運転する事にした。
マニュアル通りにエンジンの始動後ロックナットを緩めて上部のボルトを締め込む。
ノイズが消えてアイドリングも安定している。
おそらく緩みによって暴れたカムチェーンによるものと確信して試運転に出かけた。
オイルフィルターは変えようがないので今後は早めのオイル交換とフィルターの洗浄、
そしてカムチェーンの張り具合に注意して乗らなければならないと思った。
オーナーの『大魔神・O氏』は先日からの居候、
‘67 KAWASAKI W1のタペット調整なども今後覚えなければならないと言っているが、
このL125SEのカムチェーンの張り方やノイズから緩みを判断する事も覚えてもらう事になりそうだ。
XL125の作業と同時進行だったのは『林道1号』ことT氏のHONDA XLR250-BAJAのクランクケースカバーのサンドブラストと塗装。
お約束のチタンカラーは耐熱塗料。
焼成後の色味が楽しみだ。
今日も作業中断中のW1はリアフェンダーの処理に悩んでいる。
幅の違いが最大の問題。
それにしてもエライ物を預かってしまった・・・。
さらにクランクケースから滲むオイルが気になる。
フェンダーの作業が終わり次第にガスケット類を出来る限り交換する予定だ。
ドライサンプなのでオイルパンは無いため滲んで垂れる量は多くないとは言え、
いつまでも新聞紙を敷いてもおかれない。
作業場ではエンジンの下に敷きっぱなしの新聞紙を「尿漏れパッド」と呼んでいる。
9月の声を聞いてめっきり涼しくなったと感じる。
朝夕は寒いと言ってもいいような日もある。
こうなれば勝手なもので一晩中窓を開け放っていた日が懐かしく感じる。
COVID-19の事もあって今年は思うようにツーリングに出かけられなかった事や行先、
そしてルートの話で軽く盛り上がりながら9月最初の週末が終わった。