憧 憬 の 轍
2022年1月9日 大寒に備えて
相変わらずCOVID-19関連のニュースが多い。
新種のオミクロン株は感染率が高いが重症化率は低いとか。
重症化率が低いとしても感染率が高いと言う事は医療関係の逼迫に繋がる。
そんな中でやはり気になるのは新規感染者が急増している地域と米軍基地との関係だ。
すべての原因が米軍基地に関係しているとは言えないが沖縄、岩国、横田、横須賀、三沢。
米軍人は地位協定の下に一般的な入国審査を受けずに日本に入国する。
日本政府の「水際対策」は何だったのか。
年が明けて既に10日が過ぎようとしているのに正月気分が抜けないのは、
明日が成人の日で暦の上では連休だからかもしれない。
昨年末に購入したKAWASAKI W1のガスケットが届いた。
リプレイス品だが品質的には問題は無さそうだ。
古い純正部品に対する拘りは無い。
クランクケースを押さえるビスもネジ山に付着した液体ガスケットや錆が気になるのですべて新しい物に替える。
緩やかに曲がっている物もあるからだ。
この車両については一度エンジンをバラして組み直したとか警察の払下げ車両(いわゆる白バイ)だったとか、
不確かながら幾つかの情報がある。
ただひとつ明らかなのは昭和42年(1967年)に初年度登録され、
最後には秋田で登録証を返納した事だけだ。
この車両がもう一度車検を受け、
ナンバープレートを付けるためにそれらは大きな問題ではない。
そんな事よりオイルの管理が悪い状態で走って来たと思われる事の方が気にかかる。
ドライサンプでエンジンオイル、
ミッショオイル、
クラッチオイルと3室に分かれて総量約4ℓ。
それにしても、どこもかしこも「これでもか」と言わんばかりに堅牢な造りなのが頼もしくも厄介だ。
さすがMEGURO、そして川崎重工業だ。
新しいガスケットを入れる前にクランクケース側に残ったガスケットを除去しなければならない。
高さも位置もメンドクセェ~状態。
古いガスケットや液体ガスケットの屑をケース内に残したくないので、
出来るだけ養生して作業しなければならない。
エンジンを降ろしてしまえば簡単なのだろうが重量を考えると・・・、
やりたくない。
ケース内の焼き付いたオイルを落すために「メタクレン」を使う。
「金属洗浄用メチルクロライド」とも言われる油分除去には最強の液体、
CH₂Cl₂=ジクロロメタン。
MSDS(化学物質安全性データシート)によれば発癌性リスクの評価から労働安全衛生法の第2類物質特別有機溶剤等に指定されている。
腰上のガスケットをすべて交換するためにタンクもシートも外した。
クラッチやタイミングギヤケースの内部を塗装に使うポリエチレンで養生し、
残ったガスケットを剥がす。
その後オイルストーンで合わせ面を磨くのだが姿勢にはかなり無理がある。
最後は床に寝転んだような姿勢だった。
古いガスケットを剥がしていて気にかかるのは液体ガスケットが多用されている事だ。
ほぼ完全に固化しているが剝がし難い所もある。
今後の作業を考えてキャブレターも外した。
タンク内に錆が出ている事は知っていた。
年式から考えて錆が出ていない方がおかしい。
フロートチャンバーを外してみると予想通りの状態。
とりあえずフュエルホースにフィルターを付けて様子を見る事にするか・・・。
キャブレターも外したのでミッションのカバーも外してみた。
抜け切っていなかった少量のオイルと共にヘドロのようなオイルスラッジが流れ出て来たが、
まだ流動性があるので処理しやすい。
積もった雪を見ていると春は遠いように思えるが冬は案外短い。
作業の段取り次第では多忙な週末を繰り返す事になってしまう。
次の週末までに作業手順を練り直すことにした。