憧 憬 の 轍
2022年6月26日 真夏日に吹く風
梅雨入りしたとは言っても本格的な雨季が来ないうち真夏日だ。
最近の天気予報はよく当たると感心している場合ではない。
急激な気温の変化に身体がついて行けない。
6月23日の沖縄・慰霊の日は沖縄県によって休日として制定されている。
摩文仁の丘の平和の礎には今回も55人の名前が追加され、総数が241,686人となった事が3日経った今日も報じられていた。
それはロシアによるウクライナ侵攻や台湾有事などが連日報じられる中にあって、戦争と言う狂気に満ちた非日常が日常的に意識されている事の表れかもしれない。
平和の礎に刻まれている名前が日本人のものだけではない事を知らない人も多い。
真に平和を願う想いや純粋に戦没者を弔う気持ちには敵も味方も国境さえ無いのだから。
そして礎を前に人は思うだろう、「命どぅ宝(ぬちどぅたから)」と。
W1も‘75 CB400Fourも7月6日に車検を予約した。
この週末を含めて2回しか週末は残っていない。
そんな切羽詰まった状況ながら解決できない問題を引きずっている。
タンクの燃料コックからの漏れは「W1 初期型用」と謳ったパッキンをHONDA純正部品の数倍の値段で買ったが、届いた物はHONDA純正部品と同じものだった。
要は取り付け方とレバーをセットするリングの締め付け具合がミソらしい。
W1のタンクにはふたつのコックがある。
W1SAあたりからは左右対称なコックになったらしいが、初期は同じものが付いている。
片方のコックはパッキンを入れ替えて漏れが止まったが、もうひとつのコックは止まらない。
原因は過去のメンエナンス時に、レバーを押さえるリングを力任せに絞めこんでコック本体のネジ山を痛めてしまったため、リングが斜めに入るようになったからだと思う。
悪い予感程に当たるもので場所が場所だけにネジ山を再生する手立てがない。
最初の2山程度が斜めにならずに入ればその奥の残っているネジ山で締め付けることが出来る。
先日シリンダーヘッドカバーを押さえるボルトをすべてヘリサート加工したXL250Rのオイル滲みに苦戦していた頃に買った補修材を使ってみる事にした。
これでダメなら片側だけを使って車検に臨むことにしようと考えたのは左右のキャブレターがバイパスされているので、片側だけでも左右のキャブレターに燃料を供給できるからだ。
フロートチャンバーをガソリンで満たし、フロートバルブがガソリンの流入を止めている状態でキャブレターのオーバーフローのテストをした。
1時間以上経っても透明なホースの油面が変わらないので合格とした。
今後この燃料コックをどうするかを考えている余裕はない。
今は車検を通す事しか考えない事にした。
同型のコックがオークションに出品されているが目を疑いたくなる値が付けられている。
W1SA以降に使われている物ならリプロ品もある。
メグロの時代からの形に拘るか、そんな拘りは捨てるか。
これはこれで悩ましい話だ。
キャブレター自体が少々のコックからの漏れを止めることが出来れば問題は無いのだが、フロートバルブだけでなくジェット類も交換したい状態なのでキャブレターの前で確実に燃料を止めたい。
汎用の安価なON-OFFだけのコックを手配した。
そしてエンジン周りが一段落したので、長い間外していたリアフェンダーやフラッシャーなども組付けた。
車検に向けて最終的な確認事項はまだ幾つか残っている。
車検場までは自走して行く予定だが、短い距離でも走らせてみなければ分からない事も少なくない。
今年初めての真夏日、アスファルトから立ち昇る陽炎の向こうに山が見える。
気が付けば山頂部を覆っていた残雪も今はほとんど残っていない。
明日も同じような天気と報じられているが、その後は本格的な梅雨が始まる。
梅雨も鬱陶しいが、口の周りが汗ばむマスクも鬱陶しい。