憧 憬 の 轍
2022年8月11日 諦めない事、投げ出さない事、信じぬく事。
津軽地方と秋田県北部が大雨に見舞われてから2日、テレビの画面には警報や避難所に関する文字情報が映し出されたままだ。
被害状況も次第に判明している。
警戒レベルは徐々に引き下げられているが、多くは川沿い道路の決壊や崩落、土砂災害だ。
街を覆う泥の処理に住民は汗を流している。
本州最北端の青森県だがこれまでに台風や大雨の被害と無縁だった訳ではない。
しかしながら沖縄や九州地方ほど慣れている訳ではない。
濁流と化した岩木川を流れるリンゴの映像は見る度に痛々しい。
さすが『樵の巨匠』。
C200は既にエンジンを再始動し、タンク内部の古いガソリンと錆を処理すれば試運転出来る状態だ。
ただこのタンクが一筋縄ではいかない。
古いガソリンは既に錆を含んだオイルと化していた。
おそらく錆はタンク上面に発生したもので、下半分は固形化しかけているガソリンの成れの果てだ。
洗剤と熱湯と数本のビスを入れてタンクを振り、こそげ取る戦法に変えて作業は急ピッチで進んだ。
後は高圧洗浄機で洗えるだけ洗って「花咲かG」ってか? 『サンちゃん』ことS氏によればこのC200が最後に走ったのはおよそ40年前らしい。
CRキャブレターを付けたKAWASAKI Z400FXには手も付けず、YAMAHA TY175が『樵の巨匠』は気にかかって仕方ない。
それと言うのもこのTY175がトライアルモデルとしては結構速そうだからだ。
YAMAHA TY175は1976年から販売された車両で、TY125をベースに排気量を拡大したモデルらしい。
型式は1R1、標準装備のキャブレターはMIKUNI VM22ss。ところがMIKUNI VM22ssはフラットバルブではない。
さらに手に持った感じとしてこのキャブレターは軽い。マグネシウム製か?
実はそっくりなキャブレターを持っている。
それはSUZUKIの古い2stの125ccのモトクロッサーに付いていたものだった。
このTY175に付いていたものよりひと回り大きく、左右のフロートも別々に動く。
いずれ250cc程度のエンジンに付けてみたいと思っている。
そんな事を考えていると雨模様の盆休みでも少しだけ気持ちが上向く。
このTY175も案外簡単にエンジンが再始動出来るんじゃないか・・・。
と考えるのはあまりにも気が早すぎる。
外したマフラーはまだ泥と油にまみれて、補修痕や穴が目立つ。
鉄製の部品は見栄えを気にしなければ溶接で何とかなるが、マフラー自体が溶接に耐えられるだけの状態かどうかが問題だ。
単なる偶然だが『樵の巨匠』のガレージの近所にある幼なじみの家でちょっとした仕事を頼まれた。
それを口実に『樵の巨匠』のガレージを時々覗いているが、漂う古いガソリンの「かぐわしい」匂いは徐々に薄くなっている。
一方、作業場=OHMACHI BASEでは前輪18インチ化計画のW1がタイヤを装着し、フェンダーの取り付け高さなどを調整した。
僅か1インチ=25.4㎜、半径にして12.7㎜の違いだが前輪周りの印象は変わった。
『トーハツのレイジ』のLA5はコンデンサや二次コイルの左右を入れ替えるなどして不調の原因を探っているが解決には至っていない。
2気筒の片側だけが低速時に失火しているままだ。
今後、電気系統で疑うのは1次コイルと二次コイルを繋ぐコードやポイントくらいしかない。
日本時間10日夜、米メジャーリーグANGELSの大谷翔平が投手として2ケタ勝利、打者として2ケタホームランと言うべーブ・ルース以来104年目の快挙を成し遂げた。
大谷翔平にとってこれは野球選手としてひとつの通過点でしかないとしても、日本人がベーブ・ルースに並ぶ記録をつくると誰が予想しただろ。
彼が言う様に今後、投打共に秀でた選手が当たり前になる時代が来るのかも知れない。
僅かでも可能性を信じた者だけが成し遂げられる結果だと思う。
たとえ1%以下の可能性であっても、それは信じるに足りるものだと思った。