憧 憬 の 轍
2022年11月27日 Once Again 2nd
特別にサッカーが好きな訳でも無いのにFIFA ワールドカップの対戦結果が気にかかる。
それは贔屓のチームや選手がいるからではなく、有利と思われているチームが負けたり、あるいは負けそうになったり、そんな場面が見たいからだ。
ひねくれた話かもしれないが・・・。
そこに観る「盛者必衰の理」、そして新たな歴史が始まりそうな予感や期待。
やはりひねくれ者なのだろう。
このエンジンは逆さにして下側のクランクケースから解体するとマニュアルも書かれている。
それはカムチェーンとテンショナーの関係からだ。
テンショナーは2本のボルトで上側のクランクケースに付いているので下側のクランクケースを外さなければミッションやクランク周りを解体できない。
ピストンリングやバルブの状態を確認するためには腰上を完全に解体しなければならないが、その分軽くなるのでスタンド上で下側のクランクケースを交換する作業が楽になるはずだ。
まずはヘッドカバーを外す作業から。
オイルスラッジが少なかったのは安物ながら細目にオイル交換をして来た証かも知れない。
最後に入れたオイルがMOTULだったのが悔やまれるが、MOTULだったから僅かなクラックから漏れ出したのかも知れない。
高品質なオイルはエンジンに多くの効果をもたらす。
それにしてもMOTULでフラッシングする事になったなんて贅沢な話だ。
この’75 CB400Fourを貰い受けてから13年、そして様々な紆余曲折を経て車検を再取得してから10年が過ぎている。
部品をひとつずつ外す度に自分の作業を再検証しているような気分になる。
かつての作業場だった古い倉庫の一角で薪ストーブ(廃材ストーブ?)を焚いて作業していた頃が懐かしい。
洗浄や錆落としはとりあえず後回しにして解体作業を進めた。
下側のクランクケースからのオイル漏れだけでなくシリンダー周りのオイル滲みの原因も次々に明らかになる。
ジワリと滲んだオイルがシリンダーのフィンを伝い焼き付く。
シリンダーヘッドもカバーも増し締めまでしたはずだった。
シリンダーヘッドにあるロッカーアームカバーのOリングは特に寿命が短いが、その他の部分のOリングやガスケットの寿命も案外短いものだったようだ。
初めてこのエンジンを解体し再生した時、パーツリストに交換した部品はすべてマークした。
今回は別な色でマークする事にする。
今のところ要交換と判断している部品の多くはOリングやガスケットだが、オイルシールからは滲みも漏れも見られない。
外した部品のクリーニングや細部までの点検は後回しにして部位ごとに袋や箱に入れる。
ただピストンリングだけは合い口部分の間隙が気になっていた。
シリンダーのスカート部にセットしてゲージを当てる間でもなく、交換決定。合い口部分の間隙の基準値0.15~0.35㎜、使用限度は0.7㎜。
手配する部品のリストを作りながらスタンドに括り付けたエンジンはクランクケースだけになっている。
ケース自体は上下分割だがオイルポンプやクラッチなども外してから分割しなければならない。
次の週末には下側のケースを外す予定だが結果としてエンジンはほぼ全バラ状態になる。
10年前の手探りの様な作業に比べてスムーズに作業を進められるのは経験と記憶によるところが大きい。
ただ先入観や思い違いがあらぬ失敗を生む事も忘れてはならない。
次の週末は既に12月。温暖化とか異常気象と言われながらも天気予報に雪ダルマのマークが付く頃だ。
雪が積もるまではまだ時間があるとしても、クルマのタイヤ交換もしなければならないな・・・。