憧 憬 の 轍
2023年1月29日 Once Again 9th せめて立春までは
今季最強の寒波は幾分和らいだが相変わらず真冬日が続いている。
水道凍結の被害も多い。
低い気温だけでなく風の強さも被害を助長する。
今のところ大雪と言えるほどの雪は降っていないが、日中に陽に溶けかけた雪が朝方に凍る。
それでもこの氷雪はやがて恵の水となる事を思えば今はただそれを待つだけだ。
‘75 CB400Fourのエンジンはシリンダーヘッドを押さえるナットのトルクが収まったのでフレームに載せた。
エンジン搭載後に出来る作業は後回し、とにかく少しでも軽い状態で。
改造したエンジンスタンドから伸ばした鋼材もエンジンの重量のためにたわみが大きくなって来た。
フレームの養生に使っているのはシリコン素材の鍋敷き。
某100円均一の商品だが衝撃を吸収するだけでなく耐油性能もある。
これまでにもクッション材としてだけでなく様々な用途に使って来た。
難を言えば粘着テープで固定し難い事だが滑り止めにも使えるので重宝している。
エンジンスタンドは固定位置よりも約50㎜高く改造してあるのでエンジン本体の下にジャッキを用意してスタンドを外した。
その後は固定用ボルトの位置まで降ろす。
固定用のボルトは5本、とりあえず下側の3本を入れた。
シリンダーヘッドを固定するナットのトルク抜けは収まっているのでヘッドカバーを取り付けたい。
しかしカム周りにオイルを入れるためには最低でもオイルパンが必要だ。
ここまでの工程はとりあえず順調なので特に急ぐ事も無いのでヘッドカバーは次回の作業としてクラッチやACGローター、キックスターターシャフトなどを組み込んだ。
それぞれの部位の締め付けトルクネジ山の状態などまで確認しながら作業を進める余裕がある。
そろそろ気になり始めているのはキャブレターだ。
ジェット類やOリングなどをすべて交換してから10年余り。
真鍮製の部品がどれくらい摩耗しているのか。
それを自分なりに検証出来ればキャブレターの性能を保つためのデータとなる。
走行距離と経過した時間から自分なりの判断基準に出来るかもしれない。
『樵の巨匠』がもうすぐ組み始めるKEIHIN CR Specialもそうだがアナログ時代の機械は奥が深い。
CPUありきのインジェクションが当たり前の時代にあってもキャブレターに対する拘りは、やはり捨てきれない。
『スポカブ・ブラザース(弟)』も全バラしたCB50改のエンジンを組み立てる準備を始めた。
発注した部品が全て揃うのは来週になるようだが、腰下に使う部品はほとんど揃っている。
すべて交換する予定のベアリングをケース本体から外し、合わせ面をオイルストーンで整えた。
取り寄せた新しい部品を前に気は逸るが時間的な余裕がある以上は急いではいけない。
これが2ケ月後ならケツに火が付いた状態で遅くまで手を動かす事になるかも知れないが・・・。
『若葉マークのS🔰』は宿題に持ち帰っていたフロントブレーキのキャリパーに新しいシールを入れ、ピストンまで組み込みたかったらしいが、宿題は及第点に至らず、いわゆる赤点。
固形化したブレーキフルードがまだ残っているので「追試」が決定。
どこまでやるかは本人次第とは言え、結果の見えている作業をさせる訳にいかない。
2月を目前に控え最も寒い時期だ。次の週末は立春だが春は暦の上の名ばかりの春だと知っている。
まだまだ居座る冬将軍ともう少し付き合わなければならない。
予想される真冬日は徐々に少なくなるようだが、窓の外を舞う粉雪にまだ冬真っただ中なのだと教えられる。