憧 憬 の 轍
2023年5月21日 梅雨の前に 初夏の予感
個人的な感覚だが沖縄が梅雨入りすると東北地方北部は比較的に好天が続く。
それは梅雨入り迄の実に爽やかな日々だが、梅雨が長引けばそのまま秋を迎える事になる。夏を実感出来ないまま迎える秋は空しい。
17日頃から全国的に気温が上がり真夏日や猛暑日が予想された。
18日は当地でも30℃を僅かに越えたが19日(金)は15℃程度で雨まで降りだした。
来週は晴れ間が続くようだが2週間予報によれば次の週末はまた傘のマークが付いている。
オイル滲み対策に使ったNC81の効果を確かめるため200㎞程を走ってみた。
添加前よりもオイルの匂いが少なくなったので効果が出ているかもしれない。
エンジンが冷えるのを待ってシフトレバーを外し、クランクケースのサイドカバーを外してみた。
クランクケースの合わせ面にある問題のプラグから滲み出たオイルは、シフトレバーのシャフト周辺に溜まる。
今後は何度か走り終える度にここを確認しなければならない。
『樵の巨匠』のガレージにZ400FX用のタイヤが届いていよいよ作業も大詰めかと思ったのは数日前の事。
作業が片手落ちにならないようにとホイールやハブのベアリングを確認したところ、後輪の3個はうち2個がゴリゴリ、ガタガタ…。
もちろん「見なかった事」に出来るはずもない。
3個とも打ち換え決定! エンジンを再始動させるだけ…、のはずがここまでやってしまうのはやはり性格の問題か?
Z400FXのタイヤとハブやホイールのベアリング交換が終わろうとしている頃、『樵の巨匠』のガレージには新しいお客さま、と言うか患者さんが…。
トライアル好きな同業者からボアアップしたシリンダーとピストン一式を預けられた。腰上を組み直すのは『樵の巨匠』なら難しい作業ではないが、ただ問題はこのエンジン、1mほどの高さから落とした(?)らしい。
縦割りのクランクケースの合わせ面からはオイル漏れと言うか滲みと言うか…。
エンジンと一緒に預かったボアアップ済みのシリンダーやピストンなどを並べてみる。
さらに袋に入ったままの新品のピストンリングやガスケット。
『樵の巨匠』は造作もなく腰上を組み直すだろうが、オイルが漏れている腰下をどうするのかが楽しみだ。
このTL125に限らず一般的にトライアル車のエンジンは軽量化のため華奢に作られている。
『樵の巨匠』の話によれば夕方にもう1台の部品取り用エンジンが届くとか。
ヘッド周りはいわゆる「いいとこ取り」の予定らしいが、果たしてどんなエンジンが届くのか楽しみだ。
『OHMACHI BASE』も『樵の巨匠』のガレージに負けないくらい忙しい。
まずは5月3日の「春一番ツーリング」の際にイグニッションスイッチの具合が悪く、時々エンジンが失火した『サンちゃん』ことS氏のKAWASAKI ELIMINATOR250(EL250)の修理。
接点不良なのは入手時から分かっていて一度修理を試みていた。
接点不良の原因はプラスチック製のケースを合わせる爪が折れているため、キーを回しても接地するところが本来の位置からズレていた事と、接点を押し付けるスプリングの劣化だった。
配線と接点も導通を確認したが問題はなかった。
スイッチがONの状態で白、茶 黄の3本が確実につながっていなければならない。
『編集長』は再塗装を終えたHONDA CB400SFのタンクやカウルの取り付けに忙しい。
バイクとしては一応形になったが車検に向けてハンドルロックの修正やヘッドライト光軸と光量、キャブレターの同調など、重要な作業が残っている。
天気予報では曇りとされていた今日も午後になって時折日も差すようになった。
しかしすぐに空は厚い雲に覆われ、小雨がパラつきそうなので 試運転してみる気になれない。
この4月から訳あって日常の足がHONDA STREAMRST(RN8)になった。
それまではMITSUBISHI PAJERO-MINI(ABA-58H)だったが、2月初旬に4気筒の内の2気筒のバルブがブッ壊れてエンジンは始動不能になってしまった。
いわゆる「ミニバン」と言われる車種で荷室も広く車中泊にも十分に使える。
これまで軽自動車のPAJERO-MINIだけでなくHONDA FITやTOYOTA VITZなどの小型車でも車中泊した事がある。
HONDA STEP WGNやレンタカーだったがNISSAN SERENAなどが最も車中泊に適していた事は言うまでもない。
今回もこのHONDA STREAMRST(RN8)を車中泊に使えるようにしたい。
ヒマがあればバイクの事だけでなくそんな事を考えて来た。
まずは就寝スペースの確保から。
車中泊ではこれが最重要課題だ。
HONDA STREAMは元来7人乗りの3列シートだったが、RSTは2006年のフルモデルチェンジによるRN6~RN9型の中の1車種で、2列シートの5人乗りだ。
一応スポーティーモデルと位置づけられている。
3列シートのモデルは簡単に荷室をフラット化出来るらしいが、2列シートのモデルは後部座席を倒してもシート背面の傾斜とシート間の隙間が大きい。
これを出来るだけフラットにするための工作を思案している。
こんな事をする度に思い出すのは20年前に乗っていたNissanのSTAGEA(WC34)の事だ。
後部座席のレバーひとつでフルフラット化する荷室は身長180㎝でも楽に手足を伸ばして寝ることが出来た。
問題は燃費だった。
街乗りで6㎞/ℓ程度、長距離でも8㎞/ℓが精一杯で、燃費を改善する事が出来るならもう一度乗りたい1台なのだが…。
現代の技術でハイブリッド化して再販してくれたら借金しても手に入れたいクルマだった。
これまでの経験から夏場の暑さ対策と車内の換気の重要性を感じている。
冬季の寒さ対策は使う寝袋次第で凌ぐことが出来る。
暑さ対策は窓を開けて防虫ネットを使うしかないとしても、雨天時などは窓を閉め切った状態での換気対策が問題だった。
そこで用意したのは電動ファン。
手に入れたのは電源のスイッチも無くソーラーパネルが光を受ければ勝手にファンが回るだけ安物で、このままでは夜間は使いモノにならない。
このソーラーパネルは直射日光を受けている時は2.2v~2.4v程度、日陰でも1.3v~1.8v程度発電するので、1.5vの乾電池を組み込みON/OFFのスイッチを付けてみた。
風量は大きくないがゆっくりと時間をかけて換気する事が目的だ。
車中泊時には喫煙はもちろん、飲食による匂いも極力残さないようにしている。
とりあえず単4電池を2本並列につないで駆動時間を測ってみた。
結果は12時間以上だったが今後、乾電池を外部に設置し直して交換し易くする工夫が必要だと思った。
さらに充電式の乾電池を使って太陽光で充電できるように改造したい。
そのためには相変わらずの電気パッパラパーなので、今回も本気のお勉強が必要だ。
充電中に火を噴くような事だけは避けなければならない。
さらに手を加えるのは視線を遮る事。
車中泊しているクルマを覗き込むバカな輩がいるからだ。
カーテンを吊るせば簡単だが車種別に設計されたものは安くない。
後部座席にはいわゆるプライバシーガラスが使われているが、さらに光線の透過率5%のフィルム(サンプル)を貼ってみた。
諸般の事情と言うか、大人の事情で長らくキャンプに出かける事が出来ないでいる。
本当は車中泊よりもテントを張って気ままな夜を過ごしたいが、荒天が予想される中でテントを広げるほど若くはない。
夜が明ける頃にフライシートを叩く雨音で目を覚まし、次第に強くなる雨足を眺めた事もあった。
雨具を着て濡れたままのテントを撤収した憂鬱な思い出もある。
それでも本格的なキャンピングカーが欲しいと思った事は無かった。
もちろん所有できる訳でも無い。
様々な準備はそれ自体が楽しいが、目的あってこその準備だ。
数少ないチャンスだとしてもそれを有効に使う準備も忘れないようにしたい。
キャンプツーリングだけでなく登山やロッククライミングの経験がある者としては、やはり道具に拘りがある。
キャンプブームの影響で様々な新しい道具が売られている。
ひと昔前なら登山用具の専門店へ行かなければ手に入らなかった道具も、今ではホームセンターや量販店で簡単に手に入る時代だ。
特に拘りがあるのはナイフ、柔らかめのトマトもスライスできなければならない。
さらに朝はまずコーヒーが飲みたい。
軽量化を目指すなら不要な物でも、寛ぐ時間のために必要な道具がある。
ナイフとコーヒーミルだけでなく中華鍋も必需品だ。
少々大き目で収納に戸惑う事もあるが、一眼レフのカメラや交換レンズ、さらに三脚まで持って行きたいのだから問題視している場合ではない。
「キャンピングカーでの旅行」⇒「クルマでの車中泊」⇒「バイクでのキャンプツーリング」⇒「徒歩での登山」の順に装備は軽量化とコンパクト化が求められると思っている。
すでに徒歩で必要な装備を背負うだけの体力も気力もない。
それでも雪山で真っ青な空と真っ白な地面の、青色と白色だけのコントラストをもう一度観たいと思っている。
還暦を過ぎて年金が貰える年齢を目前にした今、老いた身体を鍛え直す事が出来るのだろうか。
昔は「気力と根性があれば不可能な事はない」と言われたものだが、今の自分に必要なのはまさにそれかも知れない。
ところで準備万端とは言え、いつになればキャンプか車中泊に行けるのだろう