憧 憬 の 轍
2024年3月9日 手探りの明日
岩手県大船渡市周辺の山林火災は夕刻に鎮圧が宣言された。
5日に火災発生以来、初めてまとまった量の雨が降った。
それはまさに恵みの雨、そして12日ぶりの宣言となった。
東日本大震災からもうすぐ14年になる。
津波は多くの街を破壊し、多くの人の生活も奪った。
それでも海は多くの恵みをもたらしている。
リアス式海岸の急峻な地形によって山から海へと流れる水は豊富な植物性プランクトンを生み、海を豊かにして来た。
東日本大震災の後、「バイク乗りに何が出来るのか」と考えたことがあった。
時間が許せばボランティアに参加し瓦礫の撤去作業や炊き出しをするのもひとつだが、被災地の経済に僅かでも寄与するためには現地で金を使う行為以外にはないと思った。
その効果が雀の涙以下のものだったとしても足を運ぶことしか出来ない。
幹線道路には既に雪はなく、逸る気持ちを風の冷たさがあざ笑う。
気温は乱高下し春と冬とを繰り返している。
今はまだ備えの季節だと考えてこの週末もメンテナンス勤しむ事にした。
この春からVMX12の燃費改善とシリンダー内のカーボン除去を期待してAZ FCR-062を使ってみる。
添加量は0.3%以下との事なので初回は15ℓタンクに20㎖、概ね100㎞走行ごとにプラグホールからピストン上部を覗いて記録する事にした。
昼食のついでに『樵の巨匠』のガレージに寄ってみた。
農機具や除雪機の整備に追われてなかなか手の付かなかったBMW R100だが昨日からシートカウルやシートベースの改造が進んでいた。
はじめからオリジナルに拘らずに作業を進めてきたので保安基準を満たし車検を取得できればいいと考えている。
シート全長と幅を切り詰め、残るはシート本体だ。
『スポカブ・ブラザース(弟)』のVTR25もそろそろ大詰めの段階だ。
エンジンの始動性に不満が残るが時間はまだある。
冒頭にも大船渡市の山林火災の事を書いたが建物への被害は210棟に上ると報じられている。
その約半数が住宅らしい。
東日本大震災の際に津波によって避難所や仮設住宅で毎日を過ごさざるを得なかった人が再び同じような状況にある可能性も少なくない。
明日から天気は短い周期で変わると予想されている。
せめて暖かい日が1日でも長く続いてほしい。