憧 憬 の 轍
2023年2月4日 立春
立春。
いつもなら風に舞う粉雪を横目で見ながらの、暦の上だけの春だった。
2日前の朝に降った粉雪はこれまでに経験して来た2月を思い起こさせたが、既にほとんどが溶けてしまった。
風は冷たいが陽だまりは初春を思わせる。
もちろんこのまま春が訪れるとは思っていないが、雪が少なく温暖な冬の過ごしやすさを実感している。
当初の予定では熱を帯びた週末になるはずだったが、手配した部品や材料などが届いていない。
『スポカブ・ブラザース(弟)のGB250はカフェレーサー仕様に改造するために手配したシート、さらにシルバーに塗った外装に使うクリア塗料も次の週末以降の作業になる。
『若葉マークのS🔰』のBANDIT250に至ってはクラックを入れてしまったジェネレーターカバーがまだ見つからず、作業場の片隅に置かれている。
そんな中で元気なのは「無謀な軽量化」に拍車がかかりっぱなしの『特攻隊長』くらいのものだ。
以前チェーンカバーを外したために冷却水のパイプの抑えが効かなくなり、路上に冷却水をブチ撒けた事があったにも関わらずカバーを戻そうとはしない。
鉄製のアングル材と針金で押さえていたが、今回はそれをアルミ材に替えた。
確かに鉄よりもアルミの方が軽いが、使ったのはVMX12のタコメーターを移設するために作ったメーターステーの試作品だった。
『編集長』は自宅のガレージでZEPHYRχの腰上を洗浄し、バルブ合わせ面の確認に取り掛かろうとしている。
その後、再塗装の準備だが今後のスケジュールはかなり忙しいものになりそうだ。
そうは言っても手抜きは許されないばかりでなく、ここまでの作業を無駄にする事になりかねない。
そんな『編集長』に対してVMX12や『樵の巨匠』のBMW100Rは今のところ時間的な余裕があるが問題が無い訳ではない。
予定ではKSR-Ⅱの再生に取り掛かっているはずだったが未だにVMX12から手が離れないでいる。
キャブレターやエンジンの外装に手を付ける前にKSR-Ⅱのフレームを再塗装する予定は変わっていないが、アタマの切り替えがうまく行かない状態だ。
移設予定のタコメーターのステーは一段落したつもりだが納得できずにいるし、エギゾーストパイプの潰れを修正する手配もこれからしなければならない。
このままでは『編集長』以上に忙しい春が来そうな気がする。
タコメーターのステーに関しては以前買い揃えたアルミ用ハンダ(アルミ蝋)を使ってまったく別な物を作ってみたいと思っている。
ただ問題なのは材料を370℃程度まで熱しなければならない事だ。
位置や角度を決めるための治具が必要になるかもしれない。
またエギゾーストパイプはチタン製なので専門業者に依頼するつもりだが、修正方法によってかかる費用や仕上がり具合がかなり違うようなので、まずは見積もり依頼から。
しばらくは高気圧に囲まれるような気圧配置になるため晴れた日が続くようだ。
明日以降、関東地方では警報級の大雪が予想されている。
雪国で暮らす者からすれば笑ってしまうような降雪量だろう。
これまでにも何度か東京に雪が降ったニュースを観た。
むしろ笑ってしまうのは雪の量ではなく首都・東京の脆弱さだ。