憧 憬 の 轍

憧 憬 の 轍
 
 
20151227日 冬の言葉・・・高村光太郎
 
 
「冬が又来て天と地を清楚にする」
 
と書き出された詩は力強く激しい言葉で綴られている。
 
春も夏も秋もそれぞれがどんなに美しくても冬はすべてを無に帰し、
 
人の営みなどそれこそ無力だと言わんばかりに言葉が続く。
 
人間手製の価値を捨てよ」とか「君らのいぢらしい誇りを捨てよ」とか、
 
そして
 
冬は鉄碪を打つて又叫ぶ、一生を棒にふって人生に関与せよと。」
 
詩は痛烈な言葉で締めくくられている。
 
冬は人に限らずすべての生き物にとって最も過酷な季節だが、
 
冬が来なければ春は来ない。
 
すなわち夏も秋も無い。
 
台風が海を攪拌しなければ珊瑚が死滅してしまうように、
 
冬は多くの生命を淘汰し再生させる季節なのかもしれない。
 
 
「樵の巨匠」からバイク本体と共に預かった部品の中に
 
オリジナルのシートが含まれていた。
 
埃を払ってみると表皮は間違いなく張り替えられている。
 
さらにおそらくは錆だらけだったと思われる
 
シートベースも補修してあった。
 
HONDA APE100用のシートを改造して取り付ける予定だが、
 
オリジナルのシートはやはりタンクとの取り合いも良い。
 
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オリジナルのシート                                       APE100用のシート
 
 
純正部品の在庫を確認してみたが予想通り欠品が多い。
 
エギゾーストパイプと前後のフェンダー
 
他の車種から流用しなければならなくなりそうだ。
 
エギゾーストパイプは後継モデルの物でなんとかなりそうだが
 
フェンダーが問題だ。
 
汎用のスチール製メッキ仕上げの物や
 
ステンレス製の物を捜してみてもタイヤ径に合うものを見つからない。
 
後輪は18インチなので汎用の物は多くあるが前輪は21インチ。
 
程度の良い中古品やデッドストックから見つかっても
 
安い買い物にはならない。
 
錆だらけのフロントフェンダーのステーを
 
手持ちの21インチ用のFRP製フェンダーに合わせてみる。
 
当面は気に入ったものが見つかるまで、
 
これをタンクやサイドカバーと同色に塗装して組み立てる事にする
 
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とりあえず錆を落としてみるか・・・                  メーター類の動作も確認しなくては・・・
欠品のために手配の付かない純正部品の代用品と共に
 
細々とした部品ももう一度確認しなければならないが、
 
3日後に予定している「年末安全祈願大祭」のため
 
作業場の片付けが今日は最優先。
年末年始は特別予定も無いのでパースリストを片手に
 
外したままの部品をもう一度眺めてみようと思う。
 
予定していた作業もひと通り終わろうとした頃に
 
「樵の巨匠」が古いColemanのランタンを下げてやって来た。
 
以前、彼から預かったランタンと一緒に点灯試験をする事に。
 
「樵の巨匠」が持ってきたランタンはモデル名が不明ながら
 
年代モノである事は間違いないようで1945年製らしい。
 
預かっていたランタンは220-Jと言うモデルで
 
19751979年頃に製造されたもの。
 
両方ともグローブが割れたまま長い間放置されていたが、
 
補修用の部品を探して復活させた。
年代モノのランタンは燃焼音が大きい。
 
昔のPhoebus 625(大ブス)程ではないがキャンプの夜に
 
この音を聞くとなぜか安らいだ気持ちになるから不思議だ。
 
出来ればこの年末年始の休みを利用して
 
このランタンで一晩過ごしてみようと考えている。
 
数年前から雪中キャンプをやろうと話だけは盛り上がっているので、
 
いい機会かもしれない。
イメージ 5  イメージ 6
右が220-J 左も同系のモデルだと思うが・・・             補修用部品とは言えCHINA MADEですか・・・
 
3日後の「年末安全全祈願大祭」の事も考えなければならない。
 
酒とそれなりの肴があればいいだけの事とは言え、
 
やる以上は一応今年の締めくくりだ。
まだ4日残っているが、
 
事故や怪我も無く一年を過ごせた事に感謝しよう。
 
思い起こせばいろいろな事があった一年だったが、
 
過ぎ去るのも早かった。
来年も平穏な一年でありますように。
そしてこの一年、
 
お世話になった方々と、
 
とりとめも無いような内容のブログにお付き合い頂いた皆様に
 
御礼を申し上げ、年末のご挨拶とさせていただきます。