憧 憬 の 轍
2016年4月17日 春が足踏みしているうちに
順調に北上する桜前線にブレーキをかけるような寒気を伴う雨と風。
少しだけ春が遠のいた、
これまでに経験してきた災害の教訓は生かされているか。
がんばれ九州! くじけるな熊本!
先週末に続いてCB400Fourの整備。
車検のための整備のつもりが総合点検になってしまった。
気にかかっていたタコメーターギヤ。
ヘッドカバーを外しメーターギヤの解体。
摩擦による傷はないようで一安心 このクリップを外さなければギヤは外れない
メーターギヤの構成部品 外側から組んでクリップを戻す
ヘッドカバーを戻してバルブクリアランスの調整。
ほとんど狂っていないようだが再調整。
規定トルクの範囲まで IN 0.05mm EX 0.05mm
スパークドアドバンサーの清掃とグリスアップ。
ポイント間隙の調整は0.3~0.4㎜。
新しいグリスを塗って組み直す ポイントの接点の均しも忘れてはならない
グリスアップと言えばスイングアームも。
本来ならバラしてピボットシャフトも確認しなければならないのだろうが・・・
グリスニップルはスイングアームのシャフト部分に 最近はグリスニップルがないものも多い
リアブレーキのカムもグリスアップ。
ブレーキシューの残量も確認。
今さらながら2ヶ月前、
クロームメッキのスポークに張り替えた時に
メンテナンスしていた事を忘れていた。
ブレーキダストはスポーク張替えの時に清掃済み まだイケるブレーキシュー
オイルの滲みが見られると言うことは
ガスケットやOリングに異常がない限り締め付けが甘いと言う事。
「全バラしたら増し締め3回」とはよくぞ言ったもので、
新品のガスケット類が馴染んでいく過程でトルクは少しずつ抜けていく。
かのヨシムラのマニュアルには走行距離2000kmごとの
トルクチェックと書かれていたのを思い出す。
オイル漏れを防ぐための大事なルーティンと言う事だろう。
トルクの変動が無くなるまで繰り返えさなければならない。
プリセット式のトルクレンチを使わないのは持っていないだけでなく、
トルクのかかり具合をみたいから。
規定トルクまで締めこもうとして
ボルト穴を使い物にならなくした経験がトラウマになっている。
そしてキャブレター。
ドレンボルトを開けて流れ出たガソリンに
気になるモノは見当たらないがフロートチャンバーを外してみる。
内側に不純物が無い事を確かめてホッとする。
リンケージのグリスアップのために外したキャブレターだが
外したからにはジェット類まで点検。
これまた懐かしい状態 チャンバー内部もきれいで安心
朝早くからの作業に疲れが出て来た頃、
遊びに来た2st将軍曰く「再レストアですか?」って、
そんなことするつもりは無い。
総合点検と言いながらも再レストアに近い事をしている。
やはり不安は的中した。
フロートチャンバーのOリングが限界を超えている。
Oリングは既に□リングになっていた。
思い出すのは3年前、
早く車検を受けたかった事と懐の事情から古いOリングを
液体ガスケットで誤魔化しながら再利用した事。
すぐにOリングを手配したがキャブレターの組み込みも調整も
Oリングが届いてからになる。
連休前に車検を終える事が怪しくなってきた。
熊本県をはじめ今回の震災で被災した方々が置かれている状況を
ニュースで知るたびに思い出すのはやはり東日本大震災の事です。
津波こそ発生していませんが地滑りや土砂崩れがもたらす被害は
津波と同様に人知を超えたものです。
一日も早く大地が鎮まる事を祈るばかりです。
自然の力の前に人は無力なのかと
思い知らされたあの日から5年が過ぎました。
東北は頑張っています。
わずかばかりの金銭を募金する事しか出来ませんが、
九州も頑張って下さい。
負けないで下さい。
諦めないで下さい。