憧 憬 の 轍
2016年5月1日 本番直前の舞台裏、または楽屋
雪は「解ける」のか「溶ける」のか。
新聞や雑誌では自然現象としての雪解けを「解ける」と表現し、
温水などを使った人為的な場合に「溶ける」と使い分けているらしい。
ならば「融雪」は?
常用漢字としての「融」の字には音読みの「ユウ」だけしかないなので
「雪融け」と書いてユキドケと読むのは常用外。
日本語って難しいなぁ。「融」の字が最も雪がとけそうな気がするのに。
今日はフロントフォークのチェック。
インナーチューブに滲みが無いのはオイルシールに損傷なしと見るべきか、
オイルが激減していると見るべきか。
フロントフォークのダストシールを開けてみると
シールの漏れは無いようだ。
オイルシールを抑えるクリップにも錆は無い。
ハンドルがフラットなのでトップブリッジとの間隔が狭い。
キャップを外すのは簡単だが
戻す時はスプリングを押さえつけながら締めなければならないので、
作業性を考えてハンドルを外す。
ダストシールの下は良好 ハンドルを外した方がやり易い
古いオイルはビニル袋で受ける 古いオイルは濁っている
ドレンボルトを抜いて出て来たオイルは約195cc。
分解して全量交換した場合210ccと考えれば僅かに減っていた事になるが、
オイルシールには問題ないと判断した。
ホンダのマニュアルに書かれている通り
車検を明日に控えた’75 CB400Fourは
“余計な整備”をしないように作業場の外に出しておいたが、
気にかかる事が無い訳ではない。
エンジンをかけてみたりブレーキを再点検したり。
4年前、新規扱いで車検を受けた時のように
「ダメならダメで仕方ない、自分はプロじゃないんだから」
と開き直れない自分に苛立ちを抱えたまま日曜日が終わった