憧 憬 の 轍

 
憧 憬 の 轍
 
 
2016522 またひとつ昭和が遠のく
 
 
沖縄地方は既に梅雨入りしたようだが
 
北海道から九州まで晴天に恵まれた1日だった。
 
明日も好天が見込まれるようだが、
 
天気予報がこんなに当たるのも珍しい。
 
朝方、ナカナカ晴れない霧に気を揉んでいたが
 
用心のために雨具を準備して一路、岩手県花巻市を目指す。
 

目的は「マルカン百貨店」6Fの大食堂。

 
まるで昭和40年代にタイムスリップしたような店内は
 

テレビや雑誌で何度も紹介されて、

 
今や知名度は全国レベル。
 
そのマルカン百貨店の閉店が67日に決まった。
 
昨年行なった耐震診断の結果、老朽化が著しく、
 
補修や建替えも難しいことから
 
安全性を優先させての閉店と報道されている。
 
地元企業による運営継続も検討されているようだが
 

もう一度あの“10段巻ソフトクリーム”を口にしておかなければ!

 
意味の無い使命感に駆られて走り出した自分に呆れながらも、
 
急上昇する気温と風の気持ちよさに単調な国道から逸れてしまいたくなる。

百貨店は10時開店だが食堂は11時から。
 
10時を僅かにまわった頃に入店してビックリ。
 
既に100人以上が並んでいる。
 
食堂のキャパシティは580席と聞いていたのであわてる事は無い。
 

注文したソフトクリームを箸で摘まんで食べながら(箸で食するのがマルカン流)

 
小耳に挟んだのは、
 
既に6Fから1Fの玄関付近にまで行列が出来ているという話。
 
食堂は満席だ。
 
 
 

イメージ 1  イメージ 2

もう一度行きたいなぁ・・・                         名物10段巻ソフトクリーム

 

ソフトクリームを10段巻き上げるのは職人技と言っても過言ではない。
 
実は中心部分が空洞になっていて、
 
そうしなければ崩れてしまうらしい。
 
そんなRサスペンションのスプリングのような
 
ソフトクリームを溶けてしまう前に食べようと箸を進めた結果、
 
何度も額をおさえているのは自分だけではない。

ショウケースにズラリと並べられたメニューのディスプレイ。
 
そこで迷っている大人たちの目には
 
過ぎ去った昭和が映っているような気がした。

ソフトクリームのために往復約400km。やっぱりアホだね。