憧 憬 の 轍
2023年1月7日 愚直なまでに
冬としては暖かい日が続いている。
朝方の最低気温こそ氷点下だが真冬日の予報は2週間後までない。
加えて雪も少ない。
もちろんこのまま春が来るとは思っていないが、昨冬に比べれば今のところ楽だと言えるだろう。
新聞やテレビのニュースは年明け早々に起きた地震と羽田空港の事故の続報ばかりだ。
長く続いている余震の規模が大きい事が気がかりだ。
そんな状況でも珠洲市の倒壊した住宅から124時間ぶりで90歳代の女性が救出された。
死者数が増えている中、確かにそれは運もあるかも知れないが、それだけではないような気もする。
業種や仕事の形態にもよるが一般的には明日の「成人の日」まで3連休。
「成人の日」が1月の第2月曜日と制定されて以来、この日までがいわゆる「正月休み」の感が否めない。もちろん業種や仕事の形態によるが。
『編集長』はピストンリング交換を目的にZEPHYRχのシリンダーまで解体し、ピストンもバルブも外して現状を確認中だ。
ピストンに首振りの形跡は見られず、バルブもカーボンを除去すれば問題なさそうだ。
バルブのシムに関しては今後測定し直すらしい。
休みの内の許された時間にやれるだけの事をやろうとしていた。
正月休みとは言え、アメリカのカレンダーも関係する仕事をしている者としては2日以降、電話が鳴る度に相手が「Hello」と言わない事を祈りながら「OHMACHI BASE」に出勤している。
VMX12の作業はほぼ予定通りだ。
足回りのメンテナンスやフレームの一部の錆を処理してリフトから降ろす準備を進めた。
鉄製のスイングアームの塗装下に広がった錆やアルミ製のデファレンシャルの腐食をサンドブラストし再塗装したが、気温の低さのせいか塗料の硬化が遅い。
手で軽く触るくらいなら問題は無いが硬化しきっていない。
今日中に後輪まで組んでリフトから降ろしたかった。
塗料の硬化を待つ間にフレームのピボット周辺の発生した錆の処理。
完全に処理するためにはエンジンをはじめ多くの部品を外し、フレームを単体にしなければならない。
当面の目的は足回りのメンテナンスを終わらせ、場所を移動してからキャブレターやエンジン外装に手を付ける事なので、ピボット周りの錆に手を付けた。
浮いている錆や塗装面を持ち上げているような部分をリューターで落とし、POR15を塗った。
スイングアームは過剰なまでにゴツく作られているが重量的には扱いやすい。
右後部を一時的に紐で吊ってピボットのボルトを入れる。
微調整は後回し、続いてデファレンシャル。
これが重い。
さらにドライブシャフトのスプラインを合わせて差し込む作業は手探りに近い。
デファレンシャルをジャッキで持ち上げながら何とか収めた。
東京・豊洲市場の初セリで、今年も一番マグロは大間で水揚げされたクロマグロ、238㎏で1億1424万円の値が付いた。
このVMX12は乾燥重量265㎏なのでマグロなら1億3000万円くらいか?
まぁ、冗談はさておいて一連の作業でのボルトやナットの締め付けトルクの再確認もしなければならない。
夕刻、空を見て少しだけ日が長くなったと思った。