辿り着くために

憧 憬 の 轍

 

2022年3月13日 辿り着くために

 

大陸の西の方で起こった諍いが世界中を巻き込んで行く。

 

そんな中、我が国では2011年3月11日に起きた東日本大震災から11年目を迎え、今年も鎮魂の祈りがささげられた。

 

戦争で失われた命や自由も、災害で失われた命や自由も、同じ命や自由だ。

 

それらが人の手によって失われる事は本来あってはならない。

 

疑わしい事この上ない捏造や欺きをもって語られる正当性。

 

そして人は祖国のために、家族のために、愛する人のために武器を手に立ち上がる。

 

漁夫の利を目論む者たちがその背中を押している事を知りながらも。

 

 

 

 

 

日頃、純正部品の調達に使っているサイトの最新ニュースリリースによればKAWASAKIの純正部品については3月15日以降、自社在庫品と一部の取り寄せ部品のみの販売とし、3月31日までに出荷できない部品についてはキャンセル扱いになるらしい。

 

1月下旬のニュースリリースで2月以降、見積もりに時間を要する事になるとの事だった。

 

それでも4月以降はこれまでと同様な状態に戻るようなのであまり心配はしていないが、注文した部品が届いていないためにW1のシリンダーヘッドが組めないままだ。

 

多くのデマや憶測がネット上に溢れているが、どうやらメーカーと部品商との契約更新が円滑に進んでいない事が原因らしい。

 

こうなるとロッカーアームシャフトのOリングだけでも社外品を使えば良かったのかもしれない。

 

 

 

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シリンダーヘッドのワッシャー 予定変更


 

 

 

 

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タンクやコックに着手



 

 

 

シリンダーヘッドやカバーを組付けてから手を付けるつもりだったキャブレターのオーバーホールも終わり、タンクや燃料コックに手を付けた。

 

コック内部の4穴パッキンは交換された形跡があり、硬化していなかった。

 

それでも用心のために新しい物を用意しようと思ったが、パーツリストには単品での品番が無い。

 

 

 

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単品では出ないコックの部品


                 

 

 

 

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ここに錆が溜まっていると言う事は・・・



 

 

 

タンク内部に錆が発生している事は知っていたが、年式から考えれば少ない方だ。

 

コーティングについては今後考える事にして、今回はとにかく錆を落とす。

 

2月下旬に持ち込まれたHONDA C92のタンクと共に「タンク錆取り祭り」だ。

 

もちろん今回も活躍してもらうのは「花咲かG タンククリーナー」。

 

錆を分解するだけでなく防錆皮膜まで作ってくれる。

 

もちろん恒久的なものではないが。

 

まずはスコープを入れて給油口から見えない部分を探る。

 

 

 

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W1タンク内部 その1


                     

 

 

 

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W1タンク内部 その2



 

 

 

そしてC92のタンクは・・・

 

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C92タンク内部 その1


                     

 

 

 

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C92タンク内部 その2



 

 

 

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C92タンク内部 その3


                     

 

 

 

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C92 タンクキャップ裏側



 

 

 

HONDA C92のタンクは穴があいている事も考えられるので中性洗剤を溶いた水を入れて漏れの有無を確認してから。

 

このタンクも年式から考えてもっと錆だらけでも不思議はない。

 

 

2013年6月、旧作業場にこのバイクが運び込まれた時、タンクの中から「清酒2級」と書かれたラベルが出て来た事は今も語り草になっている。

 

果たして今回は何が出て来るのだろう。

 

 

 

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W1のタンクキャップも錆だらけ



 

 

 

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タンクキャップはふたつ仲良く錆落とし



 

 

C92のタンクに中性洗剤を溶いた水を入れたのは漏れている場所の確認と同時に内部の油分を落す事も考えたからだ。

 

水を入れて3時間ほどおいてみたがタンク本体からの漏れは無かった。

 

タンクの左右をバイパスするホースが劣化し燃料が滲み出した事が原因だったとすれば辻褄が合う。

 

錆を落とすために「花咲かG」の溶液を入れてしばらくの間放置する事になるが、その過程で何か起きるかもしれない。

 

 

 

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W1のタンクコック


                        

 

 

 

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タンクキャップ



 

 

 

今日も朝から元気いっぱいなのは『特攻隊長』だった。

 

先日仕入れたスクーター SUZUKI SKYWAVE250に新しいバッテリーを付けて、まずはエンジンの暖機、さらにオイル交換。

 

旧作業場なら得意の「20mツーリング」も出来たがここでは出来ない。

 

それでも昼頃から降り始めた雨を睨みながらアタマの中は疾走中だ。

 

 

 

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おーい、そこじゃねぇーべ?


                  

 

 

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オイル交換中



 

 

霙混じりでも雨が雪を溶かす。

 

南方から花の便りも届く季節になった。

 

明日からは天気が崩れるようだが、少しずつ気持ちは上向いている。

冬の終わりに

憧 憬 の 轍

 

2022年3月6日 冬の終わりに

 

朝夕は冷えても日中の陽気が雪を解かす。

 

積み重ねた雪の嵩も目に見えて減った。

 

霙は次第に雨に変わり日を追うごとに春の予感が強まる。

 

連日ウクライナ周辺から届くニュースの陰に隠れてしまった感のあるCOVID-19の事も忘れていられない。

 

本県だけでなく東北地方の新規感染者数は増加の一途を辿っている。

 

米軍基地の感染者数が再び増えている事も気がかりだ。

 

 

 

 

 

 

先週末に発注した部品がこの週末に間に合わない事が分かったので、キャブレターに手を付ける事にした。

 

2基のキャブレターを解体した時から気にかかっていたのは片方のフロートにあった補修痕。

 

補修されていないフロートが10.4gだが補修痕のある方は11.0g。

 

この0.6gの差を少しでも縮めるために余分なハンダを削った。

 

 

 

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補修されていない方は10.4g


                 

 

 

 

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ハナクソハンダで0.6g増



 

 

マニュアルによれば油面高は27.5mm±1.0mm。

 

余分なハンダを0.2gの差まで削ったが、この差と±1.0mmの許容範囲との関係は分からない。

 

そんな事も然ることながら削り過ぎていない事を願ってフロートを灯油に浮かべてみる事にした。

 

 

 

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差は0.2g


                             

 

 

 

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灯油に浮かべてみた



 

 

 

当初の予定はシリンダーヘッドやヘッドカバーまで組み終える事がこの週末の予定だった。

 

シリンダーヘッド周りに用いるワッシャーはパーツリストの品名はプレーンワッシャーだが、これまでに見た事の無い形状だった。

 

それは厚さだけでなく上面に刻まれた六角ボルトをなぞったような窪みや裏側に穿かれた溝や僅かに湾曲した断面など、振動による緩み対策を考えて作られた部品だと思った。

 

一般的なスプリングワッシャーではなく、こんな形のワッシャーを作る事まで考えていた当時の技術者たちの熱意を垣間見た気がした。

 

補修痕のあったフロートが問題ない事を確認し細々とした部品を組み込む。

 

 

 

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油面高は27.5 ±1.0mm


                   

 

 

 

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キャブレターのオーバーホール完了



 

 

 

『編集長』は「オモラシ君2号」ことHONDA CS90も気になるが、Zephyrχのブレーキキャリパーの事も気になって仕方ない。

 

漏れたブレーキフルードに侵された塗装が気にいらない。

 

オマケに再塗装されていたようで、さらに気に食わねぇ・・・。

 

ブレーキフルードや剥離剤にも負けない特殊な塗料で塗装する事も考えながら、アルミナでブラストした上でグラスビーズを使ってみた。

 

まずはリアブレーキのキャリパーからだが、鈍い光沢に満足しているようだ。

 

まずはリアブレーキ、そしてフロント。

 

リアに比べてフロントは手強い。

 

ダブルディスクで対抗2ポット。

 

計8個のピストンを抜くだけでも大変だった。

 

 

 

 

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リアはアルミナ+グラスビーズで


                

 

 

 

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フロントは・・・意気消沈気味の『編集長』



 

 

 

やっとピストンを抜いて一気に作業を進めたいところだが、オイルシールの溝には固形化したブレーキフルードが堆積している。

 

さらに真っ黒にこびり付いた汚れが簡単に落ちてくれない。

 

 

 

 

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さぁ、地味な作業の始まり、始まり・・・


            

 

 

 

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簡単に済ませる方法は・・・おそらく無い



 

 

窓の外が薄暗くなったと思ったら湿った雪が降っていた。

 

春彼岸も春分も近い。

 

もうすぐ冬が終わる。

 

 

 

 

 

閑話休題 Надеяться(希望)

 

「ペンは剣よりも強よし」。古い言葉だ。

 

現代における剣がさしずめミサイルや砲弾なら、ペンはSNS経済制裁なのだろうか。

 

1993年10月、当時のロシアのエリツィン大統領が訪日した頃、私はハバロフスクウラジオストックで日本が占領していた当時の建物を見ていた。

 

ソビエト連邦が崩壊した直後だった事もあって、極東の街が混迷していたのは経済面だけでなかった。

 

それでも新たなビジネスチャンスを求めて日本からも商社や企業が進出していた。

 

公設市場には人参か牛蒡かも見分けがつかないような野菜が少しあるだけで、そこに買物客の姿は無かった。

 

「自由市場に行けば何でも揃う」と聞いて行って見ると肉も野菜も、煙草や下着まで売っていた。

 

当時、日本では200円で売られていたHi-liteは100円でMarlboro110円、U.S.$かJP¥が通貨だった。

 

自由市場と言ってもいわゆる闇市だ。

 

すぐ側にあった喫茶店(のような所)でただ苦いだけの温いコーヒーを啜りながらテーブルに1$紙幣を置くと、すぐにたどたどしい英語で話しかけて来た若者がいた。闇両替だ。

 

「日本から来たのなら日本円を持っているだろう」と言うので1,000円札を見せるとU.S.$もJP¥もどちらも公的レートの2倍近いレートで換金すると言った。

                

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この頃、外国人が宿泊できるホテルは限られていて、夜になると玄関先には売春婦が並び、中には賄賂を払ってホテル内で客を物色する者も多くいた。

 

夜9時にホテルのフロントは無人になり、小さなテーブルに部屋の鍵を並べた老婆が各階のエレベーターホールで宿泊客の帰りを待っていた。

 

朝食は向こうが透けて見えるくらい薄くスライスされた僅かなハムと大量の黒パンとスープ。

 

ホテルのフロントで日清のカップヌードルが売られているのを見た時、ある程度予想していたが、朝は黒パンをスープで流し込むしかなかった。

 

ロビーの片隅にあった「格安で通訳」と日本語で書かれた張り紙に連絡してみると、やって来たのは二人の若者だった。恋人同士だと言う。

 

二人とも大学を休学して働いていると言った。

 

主に短期間だけ商社に雇われて通訳をしているが、次の契約まで間があるので旅行者相手の「格安通訳」をしていたのだった。

 

男の方は体格もよくボディガード代わりにもなると思って2日間だけ雇う事にした。

 

二人とも日本語の勉強は大学に入ってからしたと言うが驚くほどレベルが高かった。

 

日本の若者たちが使う言葉や音楽や文化に貪欲なまでに興味を持ち、社会主義体制の中で生まれ育った自分たちと日本の若者を対比させて物事を考える姿勢がその語学力を培ったのかもしれない。

 

最後の夜、私達はほとんど客のいないレストランで食事をした。

 

そして翌日、彼らは私を空港まで送ってくれた。

 

別れ際に彼女が言った言葉が今も耳に残っている。

 

「民主主義とか資本主義とか言っているけど、どれだけの人たちがそれを知っているのか。

 

この国が今後そうなったとしても、その頃には私たちはどこにも行けない、何も出来ない老人になっていると思う。

 

だから今、お金を稼いで日本かアメリカに行きたい、大学なんて卒業できなくてもかまわない」

 

あれから約30年、二人の夢はかなったのだろうか。

 

滑走路と地平線だけしか見えない空港ではレストランも売店も閉まっていた。

 

そればかりか窓ガラスは割れていて国際線が飛ぶ空港とは思えない所だった。

 

そんな所で私が7時間も飛行機を待つ事になったなんて、もちろん彼らが知るはずも無い。 

 

やはり何も変わっていなかったのかもしれない。

捲土重来

憧 憬 の 轍

 

2022年2月27日 捲土重来

 

 

 遠い西の彼方からキナ臭いニュースが次々に届く。

 

虚と実とが入り混じる報道は鵜吞みに出来ない。

 

SNSの普及がさらに情報を混乱させる。

 

真実を知るためにはそこへ行って自分の眼で確かめるしかない。

 

国益」とは何か。

 

「権力」とは何か。

 

「国防」とは何か。

 

かつてこの日本の米軍基地からも多くの兵士がベトナムへ赴いた時代があった。

 

意味も分からないままに見ていた反戦デモや、今も耳に残っているシュプレヒコールの声。

 

結局、何も変わっていなかったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シリンダーヘッドやヘッドカバーはアルミナでのブラストを終え、さらにグラスビーズでブラストしてみた。

 

これまでにグラスビーズを使った事はあったがアルミナでブラストした上で試すのは初めてだった。

 

もしも重曹を使った時のように満足な結果が得られなかったら・・・。

 

そんな事を考えているヒマはない。

 

 

 

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右側がグラスビーズでブラストした部分


           

 

 

 

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左側;アルミナ+グラスビーズ 右側;アルミナ



 

 

 

クランクケースのカバーはバフで顔が写るくらいに磨くつもりだが、シリンダーヘッドやヘッドカバーは少し光沢が見られる程度にしたかった。

 

グラスビーズを用いる事によって鋳込み時のバリなどが目立つようになった。

 

それでも鈍い光沢には満足だ

 

早速バルブやロッカーアームなどを組み込んでシリンダーに載せたいがロッカーアームシャフトのOリングが硬化し限界を超えている。

 

キャブレターのガスケットやOリングと一緒に手配するべきだった。

 

いつもの事だがドンガラ状態で載せて、せめて雰囲気だけでも・・・。

 

こうなると腰下が気になりだす。ヤバイな・・・。

 

 

 

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中身はこれから


                         

 

 

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すでにOリングとは言えない



 

 

せめてバルブを組み込む準備をしていると『特攻隊長』が来た。

 

眼鏡の奥の瞳には少女漫画のような星がキラキラしてる! 

 

春が待ちきれずに「走る」と言いそうだったが、目的はスクーターの運搬だった。

 

『樵の巨匠』まで駆り出してのサルベージ大作戦ってか。

 

気になるのはもちろん天気、降るとすれば雪ではなく雨。

 

それでも『特攻隊長』なら仮に吹雪だったとしても笑いながら運んだと思う。

 

SUZUKI SKYWAVE250。 

 

2014年型で型式はCJ46A。

 

詳しい事は分からないがCJ46Aは最終モデルらしい。

 

マルチリフレクターヘッドライトだとかスマートキーシステムだとか電子制御式CVTだとか・・・。

 

調べてみるとよく分からない単語が目白押しだが、キャブレターもポイントも付いていないスクーターだって事だけは分かる。

 

そんなモノを仕入れてきて『特攻隊長』は何を考えているのか・・・。

 

次の週末はすでに啓蟄、悪い虫が騒ぎ出す訳だ。

 

 

 

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『樵の巨匠』の軽トラックで


                    

 

 

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作業場に入れるのも3人がかり



 

 

1年ほど乗っていないとの事だが屋根のある車庫で保管されていただけに状態は悪くない。

 

まずはエンジンを再始動させてみるためにシリンダーに潤滑剤を吹き込む。

 

ゆっくりピストンを動かしてみたいが、言うまでもなくキックレバーは付いていない。さらにスクーターの整備はエンジンに辿り着くまで様々な樹脂製の部品を外す事から始めなければならない。

 

それは『特攻隊長』に最も不向きな作業だ。

 

バッテリーを繋いでも電源が入らなかったりヒューズボックスの位置が分からなかったり、オマケに3個あるキーは使うキーによってアラートが出たり・・・。

 

整備と言うより取扱説明書でお勉強した結果、エンジンは無事に始動した。

 

 

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えーい、邪魔くせぇシートだ


                  

 

 

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とりあえずエンジンは無事に再始動



 

 

サイドスタンドを外さなければエンジンがかからないとかブレーキを引いていないとセルモーターが回らないとか、その程度の機能なら普段手を付けているバイクにもたまにある話だが、キーの登録なんて話は初めてだった。

 

今後、『特攻隊長』には取扱説明書をよ~く読んでから乗ってもらわなければならない。

 

 

『特攻隊長』が格闘している傍らでW1のバルブを組む。

 

ロッカーアームシャフトのOリングだけでなくシールワッシャーや他の部分に使うOリングも新しい物が必要なのでパーツリストから品番を拾った。

 

 

 

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やっとこれでシリンダーヘッドを固定できる


         

 

 

 

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ハイ、ご苦労様でした



 

 

 

移転した作業場の周辺を改めて見渡すと、シャッターで閉じられたままの建物や更地になってしまった所が目立つ。

 

そんな商店街の一角で商売を始める訳でもなく、趣味に没頭できる場所を得た。

 

これまでに「再開発」と言う言葉を耳にタコが出来るほど聞いて来たが、古い時代に形成された商店街が再び商店街としての再生に成功した例は少ない。

 

それは人々の生活様式が時代と共に変わってしまったからだ。

 

だが用途や目的を変えて活気を取り戻した街は多い。

 

ならばこの寂れてしまった商店街に、週末だけでも趣味に興じる人たちが集まったら・・・。

 

寂れたとは言え、今もここで頑張っている人たちの一助には成れないのだろうか。

 

さらには自分たちのためにも。

 

 

行く先には

憧 憬 の 轍

 

2022年2月23日 行く先には

 

先週末から北日本を覆っている低気圧の影響で寒い日が続いた。

 

乾いた雪は軽いが強い風に飛ばされる。

 

やはり北国の冬は簡単に終わってくれない。

 

それでも明日からは気温が上がりそうで少しだけ気持ちも上向く。

 

今日は天皇誕生日国民の祝日

 

曜日とか祝祭日とかに無関係な生活をしているが、特別に急ぐ用事も無いので人並みに休む事にした。

 

とは言え日本のカレンダーとは無関係な仕事もしているので開店休業状態。

 

それはそれでコロナ渦に相応しいのかも知れない。

 

 

 

 

先週末、塗装まで済ませたシリンダーはストーブに載せて耐熱被膜を形成する。

 

シリンダーはエンジン動けばその熱で自然と被膜が形成されるが、被膜が形成される前の耐熱塗料は案外脆い。

 

シリンダーを組込むためにクランクケースにスタッドボルトを入れたりピストンを組んだり、シリンダーを取り付ける前にやる事も多い。

 

 

 

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やっぱり役に立つのは薪(廃材)ストーブだった


      

 

 

 

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ピストン組付け



 

 

 

動きは悪くないと思っていたプッシュロッドのタペットだが外してみるとオイルの焼き付きが見られた。

 

これもきれいに落としてから組まなければ片手落ちだ。

 

OHVエンジンにとってこのタペットの動きの鈍さはロッカーアームやバルブの動作の悪さを生む事になる。

 

左右のピストンに堆積していたカーボンの差をキャブレターに原因があったとだばかり考えていたが、これも原因のひとつだったのかもしれない。

 

このエンジンを維持するためにはオイルの管理に神経質なほど気を遣わなければならないと思った。

 

 

 

 

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プッシュロッドのタペットに焼き付いたオイル


        

 

 

 

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さぁ、気持ちよく動いてもらいましょう



 

 

 

シリンダーの重さもピストンリングの硬さも、何もかもが「漢・カワサキ」、今日も指が攣りそうだった。

 

せめてクランク角が360度でなければもう少しやり易いのに・・・。

 

さらに決して大きくはない自作のサンドブラスターの中で、シリンダーヘッドやヘッドカバーのブラスト作業に手首は腱鞘炎になりそうだ。

 

 

 

 

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シリンダーを・・・重てぇ~



 

 

 

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固定するナットの締め付けに秘密兵器登場



 

 

 

2月も残すところ僅かとなった。

 

3月を目前にしてこれまでにも増して今後の計画性が問われるのは、各々の愛車の車検が7月に切れるからだ。

 

『編集長』のZephyrχも『樵の巨匠』のBMWR1100Rも‘75 CB400Fourも。

 

さらに日常の足として使っている4輪車も7月に車検が切れるものが多い。

 

そしてこの『オモラシ君1号』ことKAWASAKI W1も一緒に車検を受けようと考えているのだから。

 

そんな事を考えているにも拘らず2014年にレストアしたHONDA C92 のタンクが帰って来た。

 

燃料が漏れて塗装を侵していた。

 

 

 

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C92のタンク、軽傷で済んでいればいいが・・・


      

 

 

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年式からして不安は募るばかり



 

 

まったく期待外れだった重曹を使ったブラストに代えて、#50アルミナでブラストした上でグラスビーズを使ってみる事にした。

 

グラスビーズも歯科技工用の#50、結果はやってみなければ分からない。

 

ウェットブラストについて調べてみると消火器などのボンベを利用して重曹をメディアに使う自作の装置が紹介されていた。

 

それはそれで作ってみたい気もするが・・・。

 

 

 

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アルミナでブラストしたヘッドカバー


             

 

 

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次はグラスビーズで



 

 

C92のタンクはKAWASAKI W1のエンジンが一段落してからにするつもりだ。

 

タンク内部に錆やクラックがあるとすればW1のタンクと共に錆を除去し、場合によっては補修やコーティングが必要になる。

 

どれもこれも湿り雪が雨に変わる頃まで済ませたい。

 

この週末が終わればまた1枚カレンダーを捲る事になる。

 

3月か・・・。

 

 

 

 

 

ところで19日(土曜日)の「緊急定例会」の事は「編集長のオマケ」に一任しようと思う。ヨロシク!

 

 

 

 

追記 またしてもひとり言

 

作業場の移転作業が終わった。

 

新しい作業場は運び込んだ物で溢れかえっている。

 

ひと通り片付くまで、そして何がどこにあるのかを把握するにはまだまだ時間がかかりそうだ。

 

手伝ってくれた仲間たちに改めて御礼を言わなければならない。 

 

「本当にありがとうございました」

 

この場を借りて、ひたすら「感謝、感謝、感謝」。情けなくもそれ以外に言葉が見つからない。

 

 

 

 

 

 

編集長のおまけ!

 

新しい作業場がある この辺は昔から銀座商店街と呼ばれているらしい

なので個人的には『 銀座BASE 』って愛称はどうかなと思っている

三沢市には米軍基地『 MISAWA AIR BASE 』があるのでごちゃごちゃになっちゃうかな

 

では2022年2月の月例会です!

今回の肴はタンシチューとラフテーだよ~

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まづはお肉の下ごしらえ!

 

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私もお手伝い、何をしているのかよくわかりませんが言われたことをがんばります(笑

 

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本格的です

 

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うまそーなタンシチューとラフテーの出来上がり~

 

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今宵も宴は深夜までくりひろげられましたとさ、3月の月例会も楽しみですね~

 

 

 

 

知恵を巡らせ頭を使え

憧 憬 の 轍

 

2022年2月13日 知恵を巡らせ頭を使え

 

11日(金)が建国記念の日で祝日だったので一般的には3連休。

 

今朝も新聞は冬季オリンピック関連のニュースと相変わらずCOVID-19の事やウクライナ情勢が主だった。

 

オリンピックに関しては記録よりも不明瞭な判定や結果の方が話題になっている。

 

疑えば切りの無い事だが意図的な何かが隠れているのかもしれない。

 

 

 

 

 

これまでにもエンジンの部品だけでなく様々な部品をサンドブラストしたが、間違いなくこれほど手間のかかるシリンダーは無かった。

 

重いだけでなく錆よりも頑固な塗料が手に負えない。

 

♯50のアルミナではなくガーネットサンドあたりでやればいいのかもしれないが、耐熱塗料できれいに仕上げたい。

 

地道な作業に時間を費やすしかない。

 

 

 

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アルミナでのブラストは何とか終わった・・・


         

 

 

 

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耐熱塗料で塗装



 

 

 

この週末に予定した作業はサンドブラストだけではない。

 

作業場に「ストーブウイルス」が蔓延していた頃に半強制的に入手(?)させられた石油ストーブ、1912年製のBARLER IDEAL HEATER 3の胴筒の錆に出た錆を落とし、新たに塗装する事だった。

 

おそらく前の持ち主は丁寧にレストアしてくれたのだろうが、胴筒部に塗られた塗料に耐熱被膜が形成されていなかったようだ。

 

塗料の下に広がった錆をワイヤーブラシで落として再塗装。

 

耐熱被膜の形成には塗料にもよるが100℃以上で1~2時間ほど熱しなければならない。

 

移転先の作業場では薪ストーブ(廃材ストーブ)が使えないので旧作業場のストーブが使える内に・・・、やっちまえ! 

 

ハァ~、ヤッテマレ、ヤッテマレ・・・。(あ~、今年は立佞武多が観たい!)

 

 

 

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再塗装後の組み立て


                      

 

 

 

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これもいわゆる試運転



 

 

佳境を迎えている『オモラシ君2号』ことHONDA CS90の修理に、この週末も『編集長』は忙しい。

 

仮組みしてあったシリンダーヘッドを外しバルブやロッカーアーム、さらにはシリンダーに載せてカムシャフトの組み込みだ。

 

バルブスプリンクを縮めてコッターを入れる作業は少々慣れが必要な作業だが、2本目が終わる頃には手慣れた感じになった。しかし、残念ながらこのエンジンに3本目は無い。

 

 

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コッターと格闘中の『編集長』


                 

 

 

 

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カムシャフトもチェーンもOK!



 

 

ポイントやガバナーの組付け、バルブクリアランスの調整、緊張の面持ちで作業を続ける傍らで『特攻隊長』や『スポカブ・ブラザース(弟)』が見ている。

 

横型エンジンの排気側のバルブクリアランス調整はエンジンを降ろさない限り、ほぼ寝転んだ状態になってしまう。

 

さもなければ腰に負担のかかる体制になるので、おろそかになりがちな作業だ。

 

もちろんポイントギャップの調整も忘れてはいない。

 

そしてエンジンを再始動!

 

『オモラシ君』が治ったかどうかは早ければ明日にも分かるが、とりあえず予定した作業を終えた。

 

除雪が行き届いている幹線道路は乾いている所も多いが、さすがに走ってみようとは思えない。

 

 

 

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排気側のバルブクリアランス調整


               

 

 

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作業終了 ご苦労様でした~



 

 

「オモラシ君1号」ことKAWASAKI W1のシリンダーに塗った塗料が乾くのを待って、シリンダーヘッドなどに試してみる重曹でのブラストの準備。

 

とりあえず重曹は100円均一のショップで仕入れた。

 

水を併用してのウェットブラストが望ましいが、そんな設備をしている余裕はない。

 

重曹によってブラスターの中がホワイトアウト状態になるだろうと予想していたが思ったほどではなかった。

 

ただ、結果はまったく期待外れだった。

 

アルミナでブラストした上でグラスビーズでも使ってみるか・・・。

 

 

 

追記 802ページ目のひとり言

気が付けばブログのタイトルを「憧憬の轍」としてから記事は800ページを越えていた。

 

WEB上ではページ数が表示されないので、これはあくまでゴーストライターとしての個人的な話だ。

 

だからどうしたと言う事ではないが週末の夜、撮った写真を見ながらキーボードを叩く事が習慣化している。

 

1000ページを越えたら極めて個人的な祝賀会でもやろうかな。

 

地道に

憧 憬 の 轍

 

2022年2月6日 地道に

 

2月を迎えてから真冬日ではないとしても最低気温が-10℃近い日も多くなった。

 

旧暦の2月は如月だが「衣更着」とも言うらしい。

 

「衣を更に着重ねる」季節と言う事だ。

 

ヒカンザクラや梅の開花の便りも届いているが、冬本番の東北地方には遠い国の話に聞こえる。

 

 

 

 

 

いつも気になっていた事のひとつはスタッドボルトのネジ山だ。

 

ネジ山には転造加工と切削加工があり、転造加工の方が約1.5倍の強度が得られると聞いた事がある。

 

使われる部位によって転造だったり切削だったりする訳だが、その判断基準が知りたい。

 

 

 

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転造加工のネジ山


                        

 

 

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掘削加工のネジ山

 

 

 

知りたいのは転造と切削との判断基準だけではない。

 

ほとんどのボルトやビスにかかる引張強度や捩じり耐力の限界値も知りたい。

 

要は規定通りのトルクをかける事が出来ればいい訳だが、興味は尽きない。

 

「オモラシ君2号」ことHONDA CS90のシリンダーやヘッド、ヘッドカバーまでを一括して抑えるシリンダースタッドボルトにはAとBの2種類がパーツリストに記載されている。

 

5年前、このリストの部品品番に従って取り寄せたのだったが、その長さに疑問を抱き続けて来た。

 

 

 

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この図の8と9問題のボルト


                 

 

 

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シリンダースタッドA とB



 

 

古いパーツリストの誤記や判断のし難い表記にはある程度慣れたつもりだった。

 

それでも納得がいかなくて輸出用のMD90 のパーツリストを海外のサイトで検索した結果、末尾の3ケタが違う物が見つかった。

 

4本ともシリンダースタッドBの長さで無ければ納まりが悪い。

 

オイルラインに使われている物以外は同じ物が必要だった。

 

シリンダースタッドAとBの違いは全長だけでなくクランクケースにネジ込む部分の寸法も違う。

 

一度ヘリサート加工している雌ネジ部分の深さとシリンダーヘッドカバーまでの長さを考えてボルトに少々手を加えた。

 

 

 

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新しく届いたスタッドボルト


                   

 

 

 

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このネジ山の差がミソだった



 

 

パーツリスト通りのボルトだとクランクケース上面から先端までは181mm程度だが、新しく用意したボルトなら187mm程度となる。

 

実際このくらいでなければヘッドカバー上で余裕を持ってナットが締められない。

 

 

 

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パーツリスト通りなら181mm程度


               

 

 

 

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新しく用意したボルトなら187mm程度



 

 

 

スタッドボルトの事が一応解決したので、改めてシリンダーを組んでみる。

 

ロッカーアームやカムチェーンなどの事もあるがヘッドカバーまで仮組してみた。

 

本締めはまだ後だが納まりに問題は無いようだった。

 

 

 

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シリンダーヘッドの仮組


                                       

 

 

 

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真剣な眼差し!



 

 

 

作業が順調に進む「オモラシ君2号」ことCS90の傍らで、「オモラシ君1号」ことKAWASAKI W1のクランクケースのサイドカバーやシリンダーのサンドブラスト作業を始めた。

 

クッソ重たいシリンダーは手に負えないかもしれないのでクランクケースカバーから。

 

アルミナ#50でブラストするのは両方のサイドカバーとシリンダーだけ。

 

今回は重曹でのブラストも試してみたいので早く終わらせたいが、放熱フィンの深さと間隔の狭さのため、思うように作業が進まない。

 

 

 

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サイドカバー(左) ブラスト前


                 

 

 

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サンドブラスト(アルミナ)終了 後はバフ磨き



 

 

「オモラシ君2号」ことCS90は『編集長』が根性と気合でカーボンを落したシリンダーヘッドにバルブを入れて密閉検査。

 

カーボンの噛み込みが少々あったが燃焼室に溜めたオイルは漏れない。

 

一方、「オモラシ君1号」ことKAWASAKI W1のシリンダーはサンドブラスターの中で正しく悪戦苦闘中だ。

 

クソ重たいだけでなく残っている塗料も頑固だ。

 

こんなところまでKAWASAKIだってか?

 

 

 

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燃焼室にオイルを溜めて密閉検査中


            

 

 

 

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アルミニウムの砂嵐、これでもか~!



 

 

 

回り続けるエアコンプレッサーの音が耳に残っている。

 

晩酌を始める頃には気にならなくなったが腕や指が吊りそうな1日だった。

 

改めてカレンダーを見ると既に節分も立春も過ぎている。

 

鬼は外、福は内。

 

実は鬼が外で笑い、福は内で怯えているのかもしれない。

 

そして暦の上での話だが春と聞くと騒ぎ出す虫もいる。

 

外が氷点下でも少しだけ気持ちが上向くのは晩酌のせいではない。

 

 

 

 

閑話休題 夏炉冬扇・・・疑問

それにしてもこの2年間、パンデミックが始まって以来、この国は何をして来たのだ。

 

この期に及んで「みなし陽性」って何だ。

 

「検査無しに医師の判断で感染者とみなす」って、誤診だったら誰が責任をとるんだ。

 

保健所だけでなく医療体制に赤信号が灯り始めているのなら、マスクの保管や配送に10億も使っている場合じゃねぇ!

 

今さらの話だが・・・、我が家には未だに「アベノマスク」が届いていないし、届く気配すらない。

 

 

 

理屈抜きで

憧 憬 の 轍

 

2022年1月30日 理屈抜きで

 

予報通りの真冬日

 

数日で寒気は一度緩むらしいが真冬日がしばらく続くようだ。

 

水道の凍結も心配だが道路の状態も気になる。

 

山に雪が降ればスキー場へと足蹴く通っていた頃はワールドカップ冬季オリンピックに興味津々だった。

 

記録そのものに対する興味は変わっていないが、

近々に始まるオリンピック/パラリンピックに興味が湧かない。

 

元来降雪量の少ない所で、

人工的に雪を作ってまで開催する意味が分からない。

 

アルペン種目のコースはスノーセメントで固められほぼ氷の上を滑るので、

自然に積もった雪でなくても大差はないかも知れない。

 

それでも違和感が拭えないのは何故だろう。

 

 

 

 

 

ただでさえ寒いのに冷え切った金属の塊に手を付けるのは億劫だ。

 

せめて作業場の室温を少し上げてからにしたい。

 

湯気の立つコーヒーを啜りながら。

 

ガソリン風呂の代わりに用意したのは「新サンエスKⅠ」と言う水溶性の洗浄剤。

 

KAWASAKI W1のシリンダーはガソリンの中である程度油分を落したつもりだったが、

浸けて間もなく洗浄液は真っ黒に汚れてしまった。

 

 

 

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シリンダーの次はシリンダーヘッドを


             

 

 

 

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洗浄後のシリンダー





 

 

これまで洗油に使って来たガソリンと灯油の混合に比べて匂いも無く引火性も無いので安心だが、

どれだけ繰り返して使えるのかが気になる。

 

午後、『編集長』は届いたばかりのスタッドボルトやカーボンを落したシリンダーヘッドを持って来た。

 

ボルトだけでなくピストンも組んで、

さらにはガスケットの作成。

 

次の週末には組み上がりそうな勢いに外の寒さを忘れそうだ。

 

 

 

 

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真剣な眼差し!


                          

 

 

 

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さすが手つきが違う!



 

 

 

月曜日の事を思うとただでさえ憂鬱だと言うのに、

明日の朝はさらに冷え込むらしい。

 

そんな予報が憂鬱に拍車をかけて1月が終わる。

 

 

 

 

閑話休題 所詮は・・・

 

日常的に使っているカメラは銀塩フィルム時代からNikon

 

今では国内生産されなくなってしまったのが残念だ。

 

最近、バッテリーの劣化が気になってスペアを買った。

 

標準装備のバッテリーは7.4V 1000mAhだがスペアは7.4V 2000mAhと2倍の容量だ。

 

共にMade in Chinaだがこのスペアを入れると頻繁にカメラにエラーサインが出る。

 

SDカードの不具合だとかデータを保存できないだとか。

 

電源を入れ直せと指示される。

 

 

 

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問題のバッテリー 2000mAh


                 

 

 

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標準装備のバッテリー 1000mAh



 

 

のんびりと撮っている時なら「所詮はChina」と笑えるだろうが苛立ちは隠せない。

 

Made in Chinaが気にいらないが、

容量は半分でもNikonと書かれたバッテリーを探してスペアにしようと思っている。