憧 憬 の 轍
2022年3月13日 辿り着くために
大陸の西の方で起こった諍いが世界中を巻き込んで行く。
そんな中、我が国では2011年3月11日に起きた東日本大震災から11年目を迎え、今年も鎮魂の祈りがささげられた。
戦争で失われた命や自由も、災害で失われた命や自由も、同じ命や自由だ。
それらが人の手によって失われる事は本来あってはならない。
疑わしい事この上ない捏造や欺きをもって語られる正当性。
そして人は祖国のために、家族のために、愛する人のために武器を手に立ち上がる。
漁夫の利を目論む者たちがその背中を押している事を知りながらも。
日頃、純正部品の調達に使っているサイトの最新ニュースリリースによればKAWASAKIの純正部品については3月15日以降、自社在庫品と一部の取り寄せ部品のみの販売とし、3月31日までに出荷できない部品についてはキャンセル扱いになるらしい。
1月下旬のニュースリリースで2月以降、見積もりに時間を要する事になるとの事だった。
それでも4月以降はこれまでと同様な状態に戻るようなのであまり心配はしていないが、注文した部品が届いていないためにW1のシリンダーヘッドが組めないままだ。
多くのデマや憶測がネット上に溢れているが、どうやらメーカーと部品商との契約更新が円滑に進んでいない事が原因らしい。
こうなるとロッカーアームシャフトのOリングだけでも社外品を使えば良かったのかもしれない。
シリンダーヘッドやカバーを組付けてから手を付けるつもりだったキャブレターのオーバーホールも終わり、タンクや燃料コックに手を付けた。
コック内部の4穴パッキンは交換された形跡があり、硬化していなかった。
それでも用心のために新しい物を用意しようと思ったが、パーツリストには単品での品番が無い。
タンク内部に錆が発生している事は知っていたが、年式から考えれば少ない方だ。
コーティングについては今後考える事にして、今回はとにかく錆を落とす。
2月下旬に持ち込まれたHONDA C92のタンクと共に「タンク錆取り祭り」だ。
もちろん今回も活躍してもらうのは「花咲かG タンククリーナー」。
錆を分解するだけでなく防錆皮膜まで作ってくれる。
もちろん恒久的なものではないが。
まずはスコープを入れて給油口から見えない部分を探る。
そしてC92のタンクは・・・
HONDA C92のタンクは穴があいている事も考えられるので中性洗剤を溶いた水を入れて漏れの有無を確認してから。
このタンクも年式から考えてもっと錆だらけでも不思議はない。
2013年6月、旧作業場にこのバイクが運び込まれた時、タンクの中から「清酒2級」と書かれたラベルが出て来た事は今も語り草になっている。
果たして今回は何が出て来るのだろう。
C92のタンクに中性洗剤を溶いた水を入れたのは漏れている場所の確認と同時に内部の油分を落す事も考えたからだ。
水を入れて3時間ほどおいてみたがタンク本体からの漏れは無かった。
タンクの左右をバイパスするホースが劣化し燃料が滲み出した事が原因だったとすれば辻褄が合う。
錆を落とすために「花咲かG」の溶液を入れてしばらくの間放置する事になるが、その過程で何か起きるかもしれない。
今日も朝から元気いっぱいなのは『特攻隊長』だった。
先日仕入れたスクーター SUZUKI SKYWAVE250に新しいバッテリーを付けて、まずはエンジンの暖機、さらにオイル交換。
旧作業場なら得意の「20mツーリング」も出来たがここでは出来ない。
それでも昼頃から降り始めた雨を睨みながらアタマの中は疾走中だ。
霙混じりでも雨が雪を溶かす。
南方から花の便りも届く季節になった。
明日からは天気が崩れるようだが、少しずつ気持ちは上向いている。