憧 憬 の 轍
2021年5月9日 期待すればこそ
大型連休が明けて最初の週末だったが、
実質的には今日までが連休だったようなものだ。
次に連休と言えるのは7月の海の日までない。
その分、1週間が長く感じられそうだ。
そして予報通りの雷雨がため息を誘う。
‘75 XL125K2に載せ替えた後継モデルのXL125sのエンジン始動に向けて朝から最終点検。
仮設だらけの配線を整理したりCDIのピックアップのマークを再確認したり、
点火プラグのスパークは確認済みだがエンジンはまだ始動した訳ではない。
急造のレクチファイヤはK2エンジン用と共にCDIユニットの隣に収めた。
結論から言って再始動は失敗に終わった。
何度かキックしても初爆がない。
さらにキックレバーが降りなくなってしまった。
原因はカムチェーンテンショナーの調整が悪く、
チェーンが噛み込んでしまった事だった。
実際のところ再組立ての時点からテンショナーの動きの悪さは感じていたがこんな結果になるとは思っていなかった。
そんなXL125の隣で今日こそ作業を終わらせるべく『🔰若葉マークのS』はYAMAHA YB-1のフロントフォークのオイルシール交換を始めた。
解体してみると予想通りの状態だった。
XL125はエンジンオイルを抜きジェネレーターも外しカムチェーンの掛け直しから。
その傍らで『🔰若葉マークのS』は初めての作業に悪戦苦闘していた。
『スポカブ・ブラザース(弟)』が適切な指示を出すがなかなかうまくいかない。
さらに『わらしべのKEN』 も作業に乱入してお祭り騒ぎは夕刻まで続いた。
とにかく今日中に走れるようにする事だけを考えて作業場は工具と部品が散乱し、
まさに足のつき場もない状態だった。
普段、口は出しても手は出さない『わらしべのKEN』が手を油まみれにしてフロントフォークの構造を説明している姿は、
微笑ましくも滅多に見られない光景だった。
このYB-1のフロントフォークはスプリングがケースの外にあるタイプだ。
さらに分割出来るオイルロックピースも無く、
インナーチューブを力任せに引き抜くしかオイルシールを外す方法はない。
固着した古いオイルシールはバーナーで炙って外したため、
作業場は煙だらけになった。
フロントフォークのメンテナンスを何とか終えて前輪の取り付けに取り掛かる頃、
外は薄暗くなっていた。
いつもならそろそろ作業場を閉める時間だが誰も帰ろうとしない。
『🔰若葉マークのS』はアクセルシャフトをうまく入れられずに苦闘を続けている。
ところで、ハブの左右がなんかおかしくねぇか?
フロントフォークの左右を間違えたためにブレーキパネルも左右が逆、
再び解体し再組立てと作業は記録的なスピードで進められ、
なんとか試運転に漕ぎつけることが出来た。
慌ただしい1日だったが、
次の週末はYB-1のお披露目と「反省会」が企画されるらしい。