春に黄色の花が多く咲く理由

憧 憬 の 轍

 

2022年4月12日 春に黄色の花が多く咲く理由

 

記録上の最高気温は昨日の方が高かったが、風が無いせいで今日の方が暑く感じる。

 

フェーン現象の影響らしいが昨日、今年初の真夏日岩手県宮古市で観測した。

 

北よりも南の方が暖かい、もしくは暑いはずだが、そんな常識が通用しないくらい気候が変動している。

 

桜の名所として知られる弘前公園の「さくらまつり」はかつて4月末からの大型連休に開催されていた。

 

それが今や満開の時期が10日以上早まり、連休に花びらは無い。

 

 

 

 

 

先週末、『林道1号』ことT氏は、大魔神・O氏から貰い受けたSuper Cubを引き取るにあたり、軽トラックに乗って作業場=GINZA BASEに顔を出していた。

 

それが今度は愛犬の散歩中にナンバープレートの無いバイクを見つけたと連絡があった。

 

詳しく話を訊いてみると顔見知りのオバちゃんから不要になったバイクを貰った、と言う話だった。

 

YAMAHAの・・・、シャフトドライブの・・・。その名もYAMAHA MATE。

 

型式22KはTOWN MATE 80として1982年から1992年まで発売され、細分すれば6車種ある。

 

 

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エンジン始動は確認済み


                    

 

 

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レッグシールドは・・・無い



 

 

大魔神O氏』も『林道1号』ことT氏も建築設計事務所を営む1級建築士のセンセイだ。

 

業務内容に違いがあるようにバイクの嗜好も違う。

 

「菟集癖」とか「収集癖」と言って良いのかどうかは分からないが、所有台数は既に同じくらいだ。

 

ただ今回に限っては「ワンコに導かれた散歩の道すがら」の事だとか。

 

これもひとつの「ここ掘れワンワン」だったのか? 

 

こうなると仕事が忙しいなんて言っていられない。

 

 

 

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大魔神・O氏』から貰い受けたSuper Cub


        

 

 

 

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どうやらT氏の所には角目が集まるらしい・・・



 

 

 

実は自分も時々アホな犬の世話を頼まれるが、アイツが不要なバイクを嗅ぎつけて、そこへ連れて行ってくれる事なんて・・・、おそらく、いや絶対に無いだろう。

 

そんなアホ犬だがもうすぐ遠くへ行ってしまうので、今のうちに少し高級なドッグフードでも食わせておこうかと思っている。

因果律

憧 憬 の 轍

 

2022年4月10日 因果律

 

昨日から風が暖かい。

 

慣れたはずのマスクに暑苦しさを感じる。

 

つい先日まで雪に追われていた駐車場にも新しい草が芽吹き、日々の雪かきが草刈りに変わる。

 

この冬も雪は多く寒かった。

 

月末に控えた大型連休の事もあって、過ぎた冬の事など既に忘れている。

 

 

 

 

 

 

先週末からW1エンジンの電装系に着手した。

 

固まりかけている古いプラグコードはシリコン製にしたがプラグのキャップは当時の物を再利用して“古臭さ”を残すことにした。

 

マニュアルに従いイグニッションコイルの一次側、および二次側の抵抗を測ってみると二次側の抵抗が許容値を下回っていた。

 

10kΩ±10%に対し、8.6~8.9kΩ。

 

変化するのは気温のせいだろうか。

 

それでも問題なくプラグはスパークするし、腰上をバラす前に難無くエンジンは始動していた。

 

1次側の抵抗値が狂っていると様々なトラブルを招くようだが、2次側についてはこの程度なら問題ないと言う話もある。

 

2次側については抵抗値よりも絶縁状態の方が重要らしい。

 

相変わらずの電気パッパラパーなので判断に迷っている。

 

 

 

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1次側は規定値の4Ω


                     

 

 

 

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2次側は許容範囲を下回っていた



 

 

 

もちろんイグニッションコイルも新品に替えるのが最良だとは思うが純正部品はおそらくもう出ない。

 

後期のW1には2個のイグニッションコイルが使われているが、この車両は1個だ。

 

オークションなどに出品されている物は外見上きれいでも中身はよく分からないし、リプレイス品も同じくらいの価格で売られている。

 

とりあえず今回はこのまま使って様子を見ながら、リプレイス品の購入を考える事にした。

 

 

 

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プラグコードだけ新品に交換



 

 

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点検の度に外すのは面倒だ



 

 

電装系に手を付けるにあたっては配線図が必要だ。

 

手元にある復刻版のマニュアルには掲載されているが、所詮は古い資料のコピーで、さらに縮小されているため見難いばかりか配線の色が読み取れない。

 

こんな時、頼りになるのはインターネットだ。

 

国内のサイトでは見つからない資料も海外のサイトでは容易に見つかる。

 

結果、労せずにカラー版の配線図が見つかった。

 

これも情報公開に対する考え方の違いなのだろうか。

 

 

 

 

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配線の色が分からない・・・


                   

 

 

 

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U.S.A版はフルカラー



 

 

 

マニュアルに従って作業を進めれば今後、コンデンサーなど心配な部分が次々に出て来ると思う。

 

電装部品は何の前触れも無く突然に壊れるし、特殊な計測器が無ければ判断出来ないものが多い。

 

そんな分野の知識も無ければ道具も無い。

 

それでもとにかく新しい物に替えておけばいいとは思いたくない。

 

 

W1もC92も新しい燃料ホースを準備しなければならない。

 

出来ればフッ素ゴム(FKM)のホースを使いたいと思い、調べてみると幾つか種類がある事を知った。

 

どれも安くない。

 

素材自体が5,000~20,000円/㎏って、クロマグロやA5ランクの和牛じゃねぇって・・・。

 

格安な物を探すしかないのだが、材質を明示している商品は少ない。

 

実は超格安の「フッ素ゴム」と謳った商品を買ってみた。

 

間違いなく日本海の向こうで作られた物だろう。

 

これは既にギャンブルに近い行為だ。

 

内径は5㎜で外径が8㎜。

 

すなわち長さ1,000㎜あたり30,630.5㎣のゴムが使われている事になる(π=3.14で計算)。

 

FKMの比重は1.8~1.82なので重量は約550g程度のはずだが 1,000mmあたり428gだった。

 

よって比重は1.35程度。

 

 

 

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1,000㎜の重量は428g



 

 

 

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質感も匂いも明らかにNBRと違う



 

 

 

多硫化ゴム(T)の比重は1.34~1.41なので、もしかしてこれか? 

 

もし多硫化ゴムなら耐ガソリン性は◎なので燃料ホースとして使えないことは無い。

 

燃やして見れば炎の色や煙の色や匂いで違いが分かるかもしれない。

 

しかし有毒ガスが出る事必須なので、これは間違いなく健康的に良くない方法だ。

 

パッキンやOリングやオイルシールやガスケット、素材の種類まで探ると出て来る単語はゴム、エストラマー、熱可塑性エストラマー、プラスチック、樹脂・・・。

 

化学式や元素記号まで出て来る。

 

小さな脳ミソの許容範囲をはるかに超えた情報量に右往左往どころではない。

 

専門分野は宇宙空間並みに奥が深い事を思い知らされて本来の目的さえも見失いそうになる。

 

それでも好奇心は尽きない。

 

 

 

ところで先週末に緊急入院した『サンちゃん』ことS氏のKSR80だが、オイル漏れの原因は古くなった2ストロークオイルのパイプに出来たクラックだった。

 

オイルポンプとの接合部分だったのでパイプを少々切り詰めて解決した。

 

また燃料漏れはキャブレターのオーバーフローによるものだった。

 

この車両はサイドスタンドが短く停車時の傾きが大きい。

 

狂っていた油面高を規定値よりわずかに下げてこれも解決。

 

そんな事よりも問題だったのはタンクに溜まった水だった。

 

混入したゴミと一緒にフロートチャンバーの中で「ケムンパス」が育っていた。

 

 

 

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かなりヤレてしまった・・・


                    

 

 

 

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それでも走るから問題なのかもしれない



 

 

 

2016年9月下旬、十和田湖近くの峠でこのバイクは走行不能になった。

 

当時のオーナーだった『特攻隊長』の過激なアクセルワークに耐え切れずコンロッドのベアリングは破損し、新しいベアリングと0.5mmオーバーサイズのピストンで復活した。

 

その後、新しいオーナーとなった『サンちゃん』ことS氏は見事にオイルポンプをフッ飛ばし再びのボーリング加工、ピストンは1.0mmオーバーサイズに。

 

ブチ回してナンボの2ストロークなのは分かるが次はもう無い! 

 

次はエンジンを載せ替えるしかない! 

 

さらにチャンバーやホイールには錆が目立ち、外装も劣化が激しい。

 

次のオフシーズンには外装を含めてフルオーバーホールする事を強く具申する!

 

 

明日からはさらに気温が上がるらしいが、それも週の中頃までとか。

 

まさに三寒四温の日々、風の匂いも毎日変わる。

 

ちっぽけな杞憂をあざ笑うかのように花の蕾は膨らみ続けている。

 

 

啓蟄も覚醒も・・・そして花は咲く

憧 憬 の 轍

 

2022年4月3日 啓蟄も覚醒も・・・そして花は咲く

 

街に降った雪はほとんど残っていない。

 

新年度とか新学期と言った単語があちらこちらに踊っている。

 

それと同じく「桜前線」とか「開花予想」などの単語も。満開を伝えるニュースに映る桜の花を観ていると、4月を新年度とした理由が分かるような気がした。

 

そして予想最低気温にマイナスの表示が無いだけでまた少し気持ちが上を向く。

 

西の彼方で長く続く諍いの影響もあって生活必需品の多くが値上がりしている。

 

そればかりでなく旧ソビエト連邦時代からの係争地での停戦合意違反など、非難の応酬も報じられる。

 

国家は力任せにまとめられるのではなく、民意によってまとまるべきだ。

 

そんな人類だけの大問題とは無関係に北国の桜がもうすぐ咲く。

 

 

 

 

 

先週末から持ち越しになったシリンダーヘッドにロッカーケースを固定する準備。

 

ケースを載せてからネジ山の不具合に気が付くようなヘマを繰り返さないためにも、シリンダーヘッドのネジ穴の状態を再確認してから。

 

プッシュロッドのセットは今回もφ0.5mmの針金で固定し、ロッカーケースを仮止めしてボルト穴の深さを測った。

 

 

 

 

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ボルト穴の深さを測る


                      

 

 

 

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最も浅いボルト穴は70mm



 

 

 

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最も深いボルト穴は74mm


 

 

 

 

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この時点でロッカーケースはまだ仮組状態



 

 

 

M8-63mmのボルトが入る部分は4ヶ所、ロッカーケース上部からネジ穴の底までは70mmから74mm。

 

1.5㎜厚のワッシャーも入るが計算上は7㎜程度の余裕がある事になる。

 

ただ穴底までネジ山が切られている訳ではないのでプラス3㎜に期待して66mmを使う事を考えた。

 

高価な某社外品がこのボルトを65mmで販売している事も参考にした。

 

ボルトの長さ自体は長い物を切れば済むが問題はスパナサイズで、一般的に売られているM8の六角ボルトは13mm。

 

12mmの物は「小形六角ボルト」に分類される。

 

M8からM30まで設定されている事も今回初めて知った。

 

用意したボルトは小形六角の全ネジM8-80mm。

 

半ネジM8-70mmを探したがバラ売りの商品が見つからなかった。

 

切断するには80mmでも70mmでも変わりはないし、200本/箱なんて買ったところで使い用が無い。

 

66mmに切り揃えたボルトでロッカーケースを固定したが、マニュアルに書かれている4.5㎏f・mまでトルクをかけるとネジ山をまた損傷しそうだった。

 

そんな失敗はこれまでに何度も経験した事で、手がその感触を覚えている。

 

ガスケットもワッシャーも新品なのでとりあえず2.5㎏f・mで締めて後日、再確認と増し締めをする事にした。

 

 

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やはり63mmは短い 左が66mm


               

 

 

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締め付けトルクはとりあえず2.5㎏f・m程度で



 

 

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ミッションケースのオイルシールも替えた


          

 

 

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組付けにはキックレバーを取り付けてから



 

 

 

エンジン腰上のオイル滲み(漏れ?)を止めるための作業はクランクケースのサイドカバーを残すのみとなった。

 

♯50アルミナでブラスト済みだがバフ磨きの準備もしなければならない。

 

それと同時に電装系も気になる。

 

プラグコードは硬化が進んでいるし、ヘッドライトのバルブは光量不足で車検に通らない。

 

バッテリーを仮設でつないでみたが大きな問題は無さそうだった。

 

発電系統さえしっかりしていればコネクター類の確認だけで済むかもしれない。

 

 

 

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プラグコードは交換決定!


                  

 

 

 

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このバルブでは光量が足りない



 

 

 

希望的観測(?)は外れた時の落胆が大きいので最小限にしておかなければ・・・。

 

そんな事を考えているとW1の隣にはHONDA XLR-250、ついに『特攻隊長』も動き出した。

 

 

 

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とりあえずタンクとシートは外して・・・



 

 

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サブタンクが邪魔くせぇ・・・



 

 

この5年間、大掛かりなメンテナンスもせずにカッ飛んできた『特攻隊長』の愛車も実は満身創痍。

 

ワイヤー類は油分が抜け、キャブレターも動きがアヤシイ。

 

ワイヤー類の注油にはインジェクターも使うが、最も確実な方法は小さなビニール袋を使う方法で少々時間がかかる。

 

それでも他の作業と並行して行うので某社の潤滑剤CRC-5*6の後にモリブデン系の潤滑剤を入れた。

 

加速ポンプも点検し、試運転に臨む用意は出来た。

 

 

 

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ゆっくり注油


                            

 

 

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受け側の袋 黒いのはモリブデン系潤滑剤



 

 

昨日(4月2日)の事だが夕刻に『サンちゃん』ことS氏から電話が・・・。

 

昨秋にメンテナンスしたKSR80からオイル漏れだか燃料漏れだとか。

 

緊急入院させたが問題はそんな簡単な事では無いかも・・・。 

 

作業場は「オモラシ君3号」のために野戦病院状態になっている。

 

 

 

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このタイミングで『サンちゃん』のKSR80が乱入!


      

 

 

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I also have a priority



 

 

天気はいいが気温が上がらないまま午後になって『スポカブ・ブラザース(弟)』は4T下げたスプロケットに新しいチェーンをかけたCB50改の試運転。

 

『編集長』もブレーキのメンテナンスを終えたZephyrχで。

 

 

 

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鼻垂らしツーリングの始まりだ


                 

 

 

 

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『編集長』は重装備で



 

 

東北地方の一部地域では卵や蛹の状態で冬を越した虫が羽化する事を「ムシケル」と言う。

 

ムスケル」に近い発音をする地域もあるがどちらも成虫になると言う意味だ。

 

バイク乗り達に巣食う虫たちも次々に「ムシケル」季節。

 

そればかりか冬眠から覚めた虫も多い。

 

さぁ、今年はどこまで飛んで行くのやら・・・。

 

 

新しい作業場=GINZA BASEはこの週末も賑やかだった。

 

10年前、さらに5年前に自分のバイクのメンテナンスを自らの手でしなかった者たちが、最近は次々に整備マニュアルやパーツリストを片手に工具を持つようになっている。

 

もちろん作業内容に個人差はあるが、「出来ない」とか「知らない」とか言わずに自分でやってみようとする姿勢はとても大事な事だと思った。

 

翻って自分は・・・。

 

決して完全完璧を求める訳ではないが、知らない事が多すぎる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとりごと・・・古い記憶をPaint it Black

前回の3月例会の際に『スポカブ・ブラザース(弟)』の提案によってThe Rolling StonesのTシャツを買った。

 

メンバー全員分を揃えるために近隣の某量販店を駆け巡ったらしい。

 

ユニフォームとして「metamorphoses」のロゴを入れたTシャツかツナギを作る話もあったが、当分はこれがユニフォームになりそうだ。

 

およそ45年前、同じデザインのTシャツを着ていた。

 

言うまでも無く既に手元には無い。

 

新品ながら古びた雰囲気の「唇マーク」に懐かしさを感じる。

 

そして思い出すのはThe Rolling Stonesの初公演の事だった。

 

 

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古びた感じの「唇マーク」


                    

 

 

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背面には・・・事実上の日本初公演は1990年2月



 

 

当時、まだ中学生だった私とM君は世界最高のR&Bバンド、あるいはロックンロールと称されたThe Rolling Stonesを観たいと思った。

 

既に完売していた前売りチケットを買わなければならなかった事も、そればかりか公演会場の場所も知らずに東京へ、家出同然で向かおうとしていた。

 

 

 

ストーンズが来るんだすけ、東京まで行げば何とかなるべ?」  

 

 

 

「たぶん看板だの上り旗だの立ってらごった」

 

 

 

あの夜、5分刈り頭の田舎の中学生はそんな甘い考えで夜行列車に乗ろうとしていた。

 

親の隙を見て家を出ようとした時、テレビに映ったのは過去の大麻所持を理由に外務省が入国を拒否したニュースだった。

 

私は自室に戻りラジオを聴いたがその話で溢れかえっていた。

 

私の家からは走れば5分程度でもM君の家は駅まで歩けば30分以上かかる所にあった。1月下旬の寒空の下、あの古い駅舎で夜半までM君は私を待っていたらしい。

 

1973年、日本武道館で行われる予定だった初公演は今でも「幻の日本初公演」として既に伝説になっている。

 

そればかりか前売りチケットの発売にあたっては、前夜から徹夜で並んだ人が4,000人もいた事を知ったのは数日後の事だった。

 

1970年3月の「よど号ハイジャック事件」、1972年2月の「あさま山荘事件」、1960年代から続いた時代のうねりは、その振幅をさらに加速しようとしていた。

 

 

昨年8月にドラム担当のチャーリー・ワッツ(Charlie Watts)が惜しくも他界した。

 

享年80歳。

 

Led Zeppelinがドラムの BonzoことJohn Bonhamの急死によって事実上解散したようにThe Rolling Stonesも今後、事実上解散する事になるだろう。

 

それでも功績と共に「唇マーク」は不滅だ。

 

 

「19」 番外編19

憧 憬 の 轍

 

2022年3月30日 19」 番外編17

 

「19」。1985年、イギリス人のミュージシャンPaul Hardcastleによるシングルレコードのタイトル。

 

ベトナム戦争と従軍した兵士のその後を主題にしたものだった。

 

19は当時のアメリカの従軍兵の平均年齢を表しているが、これには否定的な意見もある。

 

全英ヒットチャート1位を獲得するも映像や音声の無断使用、あるいは楽曲の盗作で告訴されたりと、良くも悪くも話題に上った曲だった。

 

 

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ウクライナとロシアの大統領の映像を見ない日は無い、と言っても決して過言では無い程に西の彼方では戦況が悪化しているようだ。

 

報道を鵜呑みにしてはならないと思いながらも気にかかったのは捕虜になったロシア兵の多くが20歳前後の若者だと言うニュースだった。

 

情報は錯綜を極めているが、これが事実なら戦争は同じ過ちを繰り返した事になる。

 

さらに中東にも少年兵は多い。

 

諍いの原因を作ったのは若者たちではない。

 

にも係わらず武器を手に最前線に立つ彼らが、引き金に指をかける理由は自らが生き残るため以外に何があると言うのだろう。

 

ベトナム戦争イデオロギーの違いによる大国の代理戦争とも言われた。

 

今、ウクライナで繰り広げられている戦闘にも同じような背景が見て取れる。

 

たった1発の銃弾を受けただけで命を失う最前線にあって、国家が掲げる大義よりも家族や友人や愛すべき者のために人は闘っているのではないのか。

 

武器を持つ事だけが戦い方ではない。

 

それぞれがそれぞれに成せる方法で、自らの命を懸けて戦っている。

 

 

国を護るのは軍隊や自衛隊だけの仕事ではない。

 

国を護るのは国民なのだと思った。

 

このニュースが三面記事から消える日が来ても、国を護る事の意味は問われ続けなければならない。

 

桜始開(さくらはじめてひらく)

憧 憬 の 轍

 

2022年3月27日 桜始開(さくらはじめてひらく)

 

週間予報には冬日も、もちろん真冬日も無い。

 

遠くに見える山々はまだ真っ白に見えているが山頂部分だけが白く見える日も近い。

 

年によっては6mを超える高さの雪の壁の中を歩くイベント「八甲田ウォーク」は今年も中止が伝えられている。

 

桜の名所・弘前公園の開花予想が4月18日と報じられた。

 

弘前さくらまつり」は開催されるようだが、これまでのように自由に入園できない。さらに様々な制限が課せられるとあって足が遠のきそうだ。

 

  

 

 

昨夜は「月例会」と銘打った、いわゆる飲み会だった。

 

これまでも旧作業場で「安全祈願大祭」だとか「春の味覚・天ぷら祭り」などの名目(言い訳)で燃料補給をして来たが、作業場が変わったら「月例会」だって? 

 

いつもように詳細は「編集長のオマケ」に任せる事にしようと思う。

 

今朝はまず、後片付けから。

 

 

 

先週末、待ちに待った純正部品が届いてシリンダーヘッドを固定したW1エンジンは昨日、ボルトのトルクを確認したところ僅かに4.5㎏f・㎝を下回るボルトが2本あったのでトルクをかけ直しておいた。

 

再びトルクの確認をしたうえでヘッドカバーを載せる。

 

輪ゴムで固定してあるロッカーアームがプッシュロッドに押されて下がればセット完了なのだが、手探りの作業はやはり難しかった。

 

 

 

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トルクを掛け直す 再び4.5㎏f・m 


            

 

 

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奥に見えるのが排気側のロッカーアーム



 

 

本来はエンジンを降ろした状態でやるべき作業なのだろうがフレームに載せたままなので体勢が辛い。

 

専用の工具を買っておけば良かったと半ば後悔しながらも、φ0.5mmの針金を使ってプッシュッドを固定した。

 

 

 

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ロッカーアームが上がった状態


                

 

 

 

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プッシュロッドに押されて下がったロッカーアーム



 

 

シリンダーヘッドカバーを仮止めし、クランクシャフトを回してプッシュロッドとロッカーアームの動きを確認する。

 

ヘッドカバーを固定するボルトにトルクをかけ、タペット間隙を調整できれば今日の作業は予定通りだ。

 

指定されている締め付けトルクはシリンダーヘッドと同じく4.5~5.0㎏f・m。

 

マニュアルには「均等に締め付ける」とだけ書かれていて順番は示されていない。

 

対角に締めて行こうと思ったが・・・。

 

トルクレンチの針が0.5㎏f・mまでしか上がらない。

 

よく見ると上部8㎜程のネジ山がアガっていた。

 

ここに使うボルトはM8-63mm。

 

ネジ穴の深さは5㎜以上の余裕があるので、ひと回り長いボルトに代えて対処する事も考えたがヘリサート加工のためにヘッドカバーを外した。

 

 

 

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ネジ山が・・・無い! 


                      

 

 

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下穴加工→タップ加工



 

 

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コイルの準備


                           

 

 

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加工完了



 

 

M8-63mmのボルトが使われているがネジ穴の深さはすべて約70mm。

 

振動の大きいエンジンであるばかりでなく4.5~5.0㎏f・mのトルクを確実に保持するためにも68mm程度のボルトに代える事を考えている。

 

 

先週末、錆と得体のしれない堆積物だらけだったC92の燃料コックだが、中の状態はおそらく再生不能の一歩手前だった。

 

年代から考えて使われている材料、ゴム製品の品質が低いとも考えられる。

 

一般的に「耐油」とされているゴム製品は「耐揮発油」ではない事が多い。

 

耐ガソリンとされているゴム製品は知る限りではNBR(ニトリル)、FKM(フッ素)、VMQ(シリコン)だが、耐熱性も考えればFMK(フッ素)が最適だと思う。

 

 

 

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C92のコックは完全分解掃除


                 

 

 

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塗装の補修方法を考えなければならない



 

 

 

考えてみれば燃料であるガソリンの成分も昔とは変わっている。

 

無鉛ガソリンとか有鉛ガソリンとか、昭和世代なら一度は耳にした事のある単語だ。

 

燃焼効率や環境問題を踏まえてガソリンや潤滑油としてのオイルに添加される物質がゴム製品だけでなく樹脂製品全般に影響しているとも考えられる。

 

古い時代の機械を今の時代に合わせる事もレストアだと考えるならば、少々高価な材料だが今後、手作り出来るパッキンや燃料ホースなどはFMK(フッ素)を使おうと思った。

 

 

作業が予定通りに進まないのはよくある事でその度に対処方法を考えるのだが、気分を入れ替える事が最良だと思っている。

 

朝早くから今日も元気なのはSUZUKI SKYWAVE250を試運転する『特攻隊長』。

 

さらに先週末、CB50改のタイヤ交換を済ませた『スポカブ・ブラザース(弟)』は新しいチェーンを組んでいる。

 

秘密基地でZephyrχのブレーキのメンテナンスに忙しい『編集長』も作業を終えて試運転とばかりに集まって来た。

 

 

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それにしても楽しそうなキャリパー取り付け


         

 

 

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こうなるとバンジョーの錆とローターが気になる・・・



 

 

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おーい、歩道でなにやってんだよ


              

 

 

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いざ、出陣ってか



 

 

毎年の事だが3月が終われば今年も1/4が終わり、4月が終われば1/3が終わったと考えている。

 

6月が終われば今年も半分が終わった事になる。

 

時間の経過が早く感じられて嫌気がさすこともある。

 

子供の頃、夏休みが終わってから冬休みが始まるまで、途方もなく長く感じられた頃が懐かしい。

 

 

 

 

・・・ひとりごと・・・赤い旗・・・

タス通信は23日、ロシアの通信監督局はGoogleのニュースサービスに接続できないようにしたと発表した。

 

「信頼できない情報を多く掲載している」との理由だが、これは政府の公式発表以外は「虚偽」とみなす完全な情報統制だ。

 

これまでも欧米や独立系メディアのニュースサイトへの接続を制限して来た。

 

ロシアの国旗は三色だが旧ソビエト連邦の時代は赤地に金色の鎌と槌と星だった。

 

すぐ隣の国の国旗も赤地に金色の星を描く。

 

やはり時代は本質を変えずに流れて来たのか、それとも繰り返すだけなのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

編集長のおまけ!

あれ!今回の月例会で集合写真とり忘れた。。。

 

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今宵の肴は鱈汁

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ホタルイカ

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とりのたたき

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ナリさんは今回やっとスケジュールが合い参加できたね!

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春なんだなぁ・・・

憧 憬 の 轍

 

 

2022年3月21日 春なんだなぁ・・・

 

 

春分の日

 

祝祭日の名前に春の一文字があるだけで暖かくなったような気がする。

 

実際に日差しは確実に雪を溶かし道路に水たまりが目立つようになった。

 

暗い世相の中、日増しに暖かくなる事や日が長くなっている事に安堵している。

 

 

 

 

3月2日に発注していたKAWASAKIの純正部品が昨夕届いた。

 

先日の地震の影響で高速道路も一部通行止めのため遅配が予想されたが予定通りだった。

 

部品は注文した内容の確認も然ることながら、シリンダーヘッドに使うワッシャーの形状が気になっていた。

 

部品名は「プレーンワッシャー」、いわゆる平ワッシャーだが表も裏も完全な厚手の平ワッシャーが届いた。

 

解体時に締め付けトルクを維持するため、あるいは緩み止めと考えていた形では無かった。もちろん用途を考えればこれで問題ないのだが・・・。

 

 

 

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こんなに大きな箱を使わなくてもいいのに・・・


       

 

 

 

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いわゆる厚手の平ワッシャーだった



 

 

 

特殊な形状の古いワッシャーは保管部品として袋に入れた。

 

単なる平ワッシャーで済む物を複雑な形状で作っていた理由がそのうち分かるかもしれない。

 

そればかりでなく手に入るかもしれない。

 

そんな事を考えるのは単なる好奇心からだけではない。

 

さらにシリンダーヘッドに使うワッシャーはパーツリストによれば2種類ある事になっている。

 

1枚だけ外径が小さいはずだがすべて同じものが届いた。

 

 

 

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1枚だけサイズが違う


                      

 

 

 

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Oリングも入れて準備完了!



 

 

 

シリンダーヘッドのボルトの指定締め付けトルクは4.5~5.0㎏f・m。4.5㎏f・mを僅かに超えたくらいで締めた。

 

ガスケットも新品を使っているのでトルクの抜けを修正してからでなければヘッドカバーを載せられない。

 

プッシュロッドも入れてみた。

 

4本のプッシュロッドの間隔や位置関係は微妙で専用の工具がある。

 

復刻版が売りに出ているが買う気になれないのは、その工具があっても簡単に納まらない事も少なくないと聞いていたからだ。

 

ロッカーアームを輪ゴムで留めて、4本すべてが同時に動く位置を探る事になる。

 

 

 

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プッシュロッドもセット完了


                   

 

 

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ヘッドカバーもOK!



 

 

祝祭日に関係ない業種で働いているメンバーも次々に作業場に顔を出す。

 

様々な規制や指導の影響でカレンダー通りに働かなければならなくなっている。

 

それが良い事なのかどうかは別にして・・・。

 

『編集長』はZephyrχのブレーキの部品を持って来て今日もサンドブラスターに貼り付いていた。

 

♯50アルミナ、そして♯50グラスビーズ、キャリパーは塗装したように輝いている。

 

 

 

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いい感じに仕上がりましたね


                  

 

 

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「秘密基地」で作業中の『編集長』



 

 

 

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今日も箱の中で砂嵐~ 


                    

 

 

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後輪は仮組まで済んでいる



 

 

次の週末は3月最後の週末だ。

 

『特攻隊長』や『スポカブ・ブラザース(弟)』は試運転を目論み、『編集長』もブレーキのメンテナンスを終わらせるつもりらしい。

 

既に『大魔神・O氏』は道端の雪を尻目にスポークホイールに替えたDUCATIで走り回っている。

 

古くは衣料品店だった作業場=GINZA BASEは西側が正面で、ほぼ全面がガラス張りのため西日が良く入る。

 

天気の良い日は外の明るさから時刻を勘違いしてしまうが、慣れるまでに長い時間はかからないだろう。

懐疑と教訓

憧 憬 の 轍

 

2022年3月20日 懐疑と教訓

 

 

16日深夜の地震は東北地方南部に大きな被害をもたらし、11年前の忌まわしい記憶を呼び起こした。

 

新幹線は寸断され、停電も広く起こった。さらに製造業にも影響が出ている。

 

依然として収まらないCOVID-19の事や、ウクライナ情勢の影響を受けた食品の値上げなど、明るいニュースは少ない。そんな中で起こった地震、「泣きっ面に蜂」どころじゃない。

 

 

 

 

 

 

先週から作業予定を入れ代えてタンクやコックに手を付けていた。

 

今日はふたつのタンクの仕上げから。

 

 

 

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W1もC92も一緒に錆落とし


                  

 

 

 

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W1のタンク そろそろ仕上げ段階



 

 

 

W1は燃料コックのパッキンを交換しなければならないようだ。

 

ゴム製品としての弾力や柔軟性から再利用できると思っていたが僅かに漏れている。

 

この4つ穴パッキンは単品で純正部品が手に入らない。

 

リプレイス品を探しても高額な補修キットしか見つからない。

 

パッキン類3枚と金網のストレーナー、真鍮パイプ2本のセットで最安値がなんと5,800円! 

 

直感的に思い付いた事だったが、他社の純正部品から使えそうな物を探してみた。

 

ゴム製の部品だけでなく樹脂製の部品をバイクのメーカーが自社生産しているはずがない。

 

この4穴パッキンはHONDA純正部品で126円/個。

 

さらに真鍮のパイプは521円/m。

 

コックのハンドルに付くパッキンなどは手元にあるNBRやフッ素ゴムのシートから切り出せばいい。

 

 

 

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補修部品のセット 最安値が¥5,800(送料込み)


     

 

 

 

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パッキンはHONDA純正 パイプはホームセンター



 

 

 

これ以外にもロッカーアームカバーに使うナット(長ナット)と同じものがYAMAHAの純正部品にあったようだが、既にメーカー廃番だった。

 

今さらながらよく考えてみればバイクの主要な部分以外は、いわゆる下請け企業が造っているのだ。

 

パーツリストに同じ部品ながら違う品番が記載されている事がよくあるのは製造元の違いでしかない事を忘れていた。

 

そんな事に改めて気づくのもレストアの楽しみのひとつと言えるかもしれない。

 

 

 

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真鍮パイプの腐食も進んでいた


               

 

 

 

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こんな具合に・・・ 4穴パッキンの寸法は同じだった



 

 

 

W1のコックを済ませC92のコックを外してみると内部は錆と堆積物で満たされていた。

 

このコックは特殊で代用できる部品は無い。

 

そしてもちろんメーカー廃番、一部のマニアの間ではリプレイス品が重宝されているが高価なだけでなくなかなか見つからない。

 

 

 

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ん・・・ なんじゃこりゃ~


                    

 

 

 

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錆と得体のしれない堆積物



 

 

 

鉄製の部品の錆はタンクに使っている「花咲かG」に浸け込み、アルミダイキャストの部品は洗浄後に腐食を確認してからでなければ対応できない。

 

思わずため息が出たがCB50改のタイヤとスプロケットを持って現れた『スポカブ・ブラザース(弟)』、そして家庭の用事で忙しいはずの『特攻隊長』までやって来て作業場はいつもの状態になった。

 

 

 

 

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新しいスプロケットは34T 


                   

 

 

 

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タイヤの新旧 実は同じサイズ



 

 

 

W1のアクセルやクラッチなどのワイヤーもこの機会に確認する事にした。

 

油分が抜けているだけでなくチューブ内の錆が酷ければ交換する準備もしなければならない。

 

『編集長』はZephyrχのブレーキのメンテナンス作業。

 

4ポッドのダブルディスクなのでピストンは8個、そのシール部分に固形化した堆積物の除去は手間のかかる作業だ。

 

そしてさらに今日はキャリパーのサンドブラストに忙しい。

 

 

 

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前輪ブレーキの部品はきれいにクリーニング済


      

 

 

 

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まずはアルミナブラストから  体勢がキツイ・・・



 

 

#50アルミナでブラストした上で♯50グラスビーズでブラストした仕上がりが予想以上に綺麗だったので、作業場には『林道1号』ことT氏所有のサンドブラスターが運び込まれている。

 

T氏のブラスターには#50アルミナ、自作ブラスターには#50グラスビーズが入っている。

 

さらに『編集長』が仕事で使っている静音型のエアコンプレッサー。

 

錆や古い塗装を落すだけでなく仕上げや下地処理を考えれば理想的な状態だ。

 

 

前後のタイヤ交換を終え『スポカブ・ブラザース(弟)』はブレーキと共にフロントフォークもメンテナンスに休む暇もない。

 

午前中は『特攻隊長』が、午後からは『悪友のKEN』が手伝っていると言うか、煽っていると言うか・・・。

 

 

 

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トルクレンチと睨めっこ


                     

 

 

 

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キッタネェ~ サスペンションフルードは7年物?



 

 

それにしても悩ましくも恨めしいのは夕刻に届いたKAWASAKIの純正部品だ。

 

せめて昨日届いていれば今日の作業内容は大幅に違っていた。

 

しかし、シリンダーヘッドやカバーの取り付けを終える前に点検しておかなければならない事や、その後の作業工程について考えるために今回のアクシデントは悪い事ばかりでは無かったと思う。

 

忙しい時ほど立ち止まってみろと誰かが囁いたような気がした。

 

 

 

3月も早いもので明日は春分の日

 

一昨日に降った湿り雪、そして雨。季節は4月に向けて一気に春めく。

 

「春は別れと出会いの季節」と言うがこの春、何と別れ何と出会う事になるのだろう。

 

それが何であろうと、誰であろうと、来る者は拒まず去る者は追わず。それでいいと思っている。

 

それにしても気がかりなのはウクライナ情勢だ。

 

「真実はひとつ」というが、ひとつしかないのは事実であり、真実はそれぞれにそれぞれを信じる人の数だけあるのだから。