待つことも大事


憧 憬 の 轍


 

2019714日 待つことも大事



7月も後半に差しかかると言うのにまったく夏らしくない。


相変わらずヤマセ(偏東風 寒流の親潮の上を吹き渡るため冷たい)が吹いて海へ行こうなんて気にはなれない。


梅雨明けしたはずの沖縄でも例年並みに気温が上がらず梅雨の戻りが気になっているらしい。

 

 「猛暑」とか「酷暑」と言う言葉を毎日のように耳目にした昨年とは打って変わって今年の夏は“寒い”。

 

8月になればねぶた祭りだが、青森の夏はねぶたで終わる。


盆が過ぎる頃の北東北には早くも秋の気配が感じられる。


とにかく「クラゲが出る前に海に行きてぇんだよ!」

 

 




初期型XL125のキャリアもCA105Hの仮設スぺシャルもインジェクションのスクーターAF67も片付いて天気さえ良ければ散歩がてらのショートツーリングにでも出かけたい。


そんな気持ちと裏腹に空は朝から鈍色だ。


これは一向に進展のない「プロジェクトC92-R」を少しでも進めろと言う事なのだろうと思っていた。

 

この冬のために8tもの丸太を買い、ヒマさえあれば玉切り(丸太の細断)に忙しいはずの『樵の巨匠』が汗まみれ+ノコクズまみれで作業場に来たのは2日前の事だった。


いわゆる“待合室”で出番を待っているTLR200が気になって仕方ないらしい。



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♬樵は木ぃ~を切る~                      


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♬樵はバイクも直す~  積み込み前の細部確認

 

 

このTLR2005年前の9月に岩手県野田村から預かったものだった。


すぐにでもナンバーが取得できる状態にするはずが諸般の事情から手付かずに今日まで来たが、ご乱心あらせられた『樵の巨匠』はこれを走らせたいと言う。


もちろん誰も異論はない。


ともすれば『林道1号』ことT氏所有の同型車両の部品取りになっていたかもしれないのだから。


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♬ドナドナドナ~ド~ナ~                   

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♬樵はバイク洗う~
 

 

最初の課題は登録可能なフレームを見つける事だ。


競技用、あるいは練習用に使われていた車両にはイグニッションや灯火類などの保安部品は無い。


車検が必要な排気量ではないのでそのあたりは何とでもなる。

 

「エンジンが付いているのは農機具とチェーンソーだけでいい」なんて嘯いていた『樵の巨匠』も、過去に感染した悪い病気が再発したとみて間違いない。

 

登録に必要な書類付のフレームは某オークションで簡単に見つかったが安価で落札できるかどうかは次の木曜日深夜まで分からない。


オークション担当者としてはどんな賭け引きを展開するべきかが悩みどころだ。


落札額も気になるところだが送料がバカにならない。


とは言えフレームが無ければ話は始まらない。

 


勢いとは恐ろしいもので使えそうな部品がストックの中から次々に見つかる。


特筆すべきはキャブレターだ。


付いていたキャブレター、KEIHIN PW22はフロートやジェット類の腐食が進んでいて使い物にならない。


手元にあったPW24はマニホールドとの合わせ面の形状が違う。


フロートは同じでもジェット類は番手が違うだろうと言う事でキャブレターを加工して取り付けてしまった。



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純正のPW22ではなく・・・                   


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PW24

 

本当に勢いとは凄いものだ。


こんなドタバタの作業でエンジンが始動するとは思っていなかった。


“キック担当”は『林道2号』こと特攻隊長、『樵の巨匠』はスポイトで燃料補給係。


5年前、預かった時に実働状態だったとは言えあり合わせのキャブレターがちゃんと機能している! 


タコメーターが無いので耳で判断しながらアイドリングを下げられるだけ下げてみた。


排気音は実に静かだがタペットのノイズが気になった。



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セッティングが難しそう…                    


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アイドリングを出来る限り低く調整

 

 

『樵の巨匠が』久しぶりにバイクをイジリ出した頃、最近は『わらしべ商会のKEN』と呼ばれている『ジャミフレンズ・悪友のKEN』は愛車JIMYのメンテナンスに忙しかった。


通りすがりの中学生に「カッコイイ軽トラ」と言われたあの屋根のないJIMYだ。


サスペンションの板バネを支えるブッシュがヘタってしまったとか、相棒の『JAZZのタカ(自称)』も同様の作業をして赤いブッシュをつけたらしい。

 

 

また『林道1号』ことT氏のXLR250R-BAJAはクランクケースからのオイル滲みで数日前に再入院した。


右側のクランクケースのサイドカバーを強く何かにぶつけたらしくカバーに歪みがあった。


この車両は購入した時点で既にオイル漏れが起こっていた。


昨年、サイドカバーの合わせ面の面出しをしたが歪みはクランクケース本体にもあるようだ。


クランクケース本体まで面出しするにはエンジンを降ろしてバラさなければならない。


歪みの度合いを確認する目的も兼ねて液体ガスケットを入れてみる事にした。




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「カッコイイ軽トラ」のメンテナンス               


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BAJAはパッカーン!

 

 

それにしてもTLR200の登録可能なフレームはまだ手に入っていないって事を忘れてねぇーか? 


スプラインが破断しているキックレバーの代用品やフラッシャーやヘッドライト、メーター類までストックしている部品の中から探したりして明日にでも走り出しそうだが、ブレーキやクラッチのケーブルは? 

 


近々に『林道1号』のT氏所有の同型車を見ながら欠品をどう補うかの“作戦会議”が開かれる。



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さぁ、どう仕上げる?                       


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XLR250R-BAJAの作業はやり直し!

 

 

 

夕方から降り出した雨は明日の夜まで止みそうにない。


気温も1516℃程度らしい。お祭り騒ぎの週末とは裏腹に「海の日」と言う祝日の名称が皮肉だ。