憧 憬 の 轍
2020年1月19日 せっかくの冬だから
相変わらず雪が少なく道端に僅かに残っている程度。
明日は大寒、
1月も半ばを過ぎ、
2月にかけて雪や寒さが最も厳しい季節の始まりだ。
雪が少ない年は夏が暑くならないとか、
猛暑の年は豪雪になるとか言われるがあながち俗説でもないらしい。
今日のような小春日和が続いて春が来ればいいと思う反面、
夏が暑くないのも困る。
XL125sのエンジンはクランクケースのサイドカバーの仕上げ次第で作業は終わったようなもの。
光り物が好きな『大魔神・O氏』はアバタだらけでも磨いて欲しいと言いそうだが、
クランクケースのサイドカバーを黒色で塗装してしまった。
O氏は古いオイルランプの再生や革製品のメンテナンス、
そして『樵の巨匠』共々に燃え上がっているPERFECTIONに夢中だ。
仕上げは部分的に光っている所があればいいらしいので、
“鬼の居ぬ間に”ではないが、
“大魔神の居ぬ間に”と言う事で・・・。
このエンジンをXL125K2のフレームに載せて再始動させるためにはCDIユニットを調達し、
さらにCDI用の配線も追加しなければならない。
ポイント点火のK2エンジンでも、
CDI点火の125sエンジンでも走るXL125K2を目指している。
ふたつのエンジンを比べれば125sのエンジンの方が普段使いに適しているのは明らかだ。
XL125sのエンジンが一段落して“手術室”にお迎えしたのはCS92。
エンジンをかけた数分後にカウンターシャフトのオイルシールが飛び出してしまうため実走不能だ。
上下分割のクランクケースの締め付けが甘いのか、
それ以外の原因があるのかはエンジンを降ろしてみなければ分からない。
一般的に同型ながらC92に比べてCS92の方がよく回ると言われている。
また当時のカタログでCS92は「BENLY SPORTS TIPE CS-92」と紹介されている。
『スポカブ・ブラザース(弟)』が愛してやまないCB92もC92のエンジンを原点とするが、
クランクシャフトに追加されたベアリングなどにHONDAはより高回転型エンジンを標榜していた事が覗える。
もしかしたらCS92のエンジンにも何かC92とは違う部分があるのでは?
そんな疑問もこれからの作業の中で明らかになりそうだ。
キャブレターとクランクケースから伸びた配線を外せばエンジンは真下に降ろすことが出来る。
クレードル型のパイプフレームに比べ作業は楽だ。
昨年末から度々話題に上る石油ストーブだが『大魔神・O氏』は2台目のPERFECTIONを落札した。
編集長はAladdin♯15型を、
『林道1号』ことT氏は日本船燈のストーブを物色しているらしい。
そんな中、
『樵の巨匠』はThorensのレコードプレーヤーの再生と同時進行させているRCAのアンプに使う真空管や、
愛用のAladdinストーブの部品が一気に届いてまさに火に油を注いだ状態だ。
『樵の巨匠』専属のオークション担当者としてはスリリングな時間を楽しませてもらったが、
恐れていた“延焼”が始まったようだ。
延焼と同じくらい怖いのは燻ぶる火種だ。
暖房用のストーブの話題で作業場が盛り上がる中、
登山用のストーブ「PHOEBUS No.625」、
俗称「大ブス」の未使用品を見つけてしまった。
Coleman PEAK1が一世を風靡するまで「大ブス」は山男御用達のストーブだった。
ストーブと言うよりもガソリンバーナーと言いたくなる火力と音が懐かしい。
オークションの開始価格に溜息をつきながら今夜も夜が更けて行く。