溜息ひとつ


憧 憬 の 轍


2019721日    溜息ひとつ

 

 

50年前の昨日、1969720日、人類は初めて月面に降り立った。

That's one small step for a man, one giant leap for mankind=これは1人の人間にとっては小さな1歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である=。 


アポロ11号の船長、ニール・アームストリングの有名な一言だ。
 
以来、月面を歩いた人類は12人、宇宙空間に到達した人類は550人いるらしい。

しかしこの地球の海の最深部に到達した人類はわずか3人だ。

そこは深度10,920m(±10m)と言われる。ちなみに月までの距離は約38万㎞。

もしも、最も深い海の底と月のどちらかに連れて行ってあげると言われたなら、どちらを選ぶだろう。







 

 『樵の巨匠』の元に預けたTLR200の再生作業は急ピッチで進んでいるが、実情は問題山積だ。


某オークションで手に入れるはずの書類付フレームはトンデモナイ落札額になり、今回は残念ながら諦めた。

電装系には尽く手が付けられているし、キックレバーの割れなど、『林道1号』ことT氏の車両と同様の難点も少なくない。

『樵の巨匠』には「復帰記念」として長期戦も覚悟してもらう事にした。


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フレームの事なんか忘れて作業続行            


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キックレバーのジャーナルの欠損

 

 

 

TLR200は『樵の巨匠』に任せるとして作業場に再入院したXLR250R-BAJAはクランクケースからのオイル滲みのために再手術が必要だった。


右側のクランンクケースカバーのクラックが広がっていた。


歪みやクラックの無いカバーを用意すれば簡単なことかもしれないが出来る限りの事をしてみたい。



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ペーパータオルを敷いて漏れている場所を特定した   


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新しいクラックが・・・

 

 

場所が分かったので手元にある材料で再度クラックの補修を始める。


クランクケースカバーを外すためにはキックレバー、リアブレーキレバー、オイルクーラーの配管、クラッチとオートデコンプのケーブル、さらにエギゾーストパイプやステップも外さなければならない。


これらの作業は時間がかかる訳ではないが思いの他面倒な工程でもある。

 

 

クラックをリューターでなぞるように削り特殊なエポキシ樹脂を詰める。


カバーの裏側に目視できるクラックは見つからなかったので、前回補修した部分の周りを樹脂で覆った。



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切開したクラック                         


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特殊なエポキシ樹脂で補修

 

 

ケースとカバーの合わせ面は昨年、歪みを修正したが、精密な機械を使った訳ではなかったのでまだ修正が必要かもしれない。


そこで合わせ面の下半分に液体ガスケットを少々厚めに塗って組み直した。

 

 

このXLR250R-BAJAと“似て非なる”XLR250R


車両型式もエンジンの型式も同じだが細部が全く違う。


相変わらず始動性が悪い『林道2号』は原因究明と改善のため今日もキック、キック、キック。


キャブレターの加速ポンプやチョークを再調整し、リアサスペンションのリンク部分もメンテナンス。


ところがグリスニップルが固着気味でうまくグリスが入らない。


四の五の言ってるヒマがあったらバラしてしまえ!



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グリスニップルを外して・・・                   


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バラして洗浄!



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『樵の巨匠』はマフラーの錆落とし              



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そろそろコイツにも手を付けないと・・・

 

 

 

7月も残すところ10日となったが毎日のようにヤマセが吹いている。


もう今年は夏に期待していない。


清々しい秋に思いを馳せて外を見ると霧雨が降っていた。