2019年10月20日
台風19号の被災者の数が日増しに増えている。
被害の全容を把握するために必要な時間を考えれば当然の事なのだが、その数字は無情にも減る事を知らない。
あまり報道されていないようだが皮肉な災害もあった。
岩手県では東日本大震災の津波の経験から築かれた防潮堤が山に降った雨をせき止め、住宅地が冠水してしまった地域があった。
天災は瞬時にして街の景色ばかりでなく人々の暮らしまでも変えてしまう。
それに比べて人々が平穏な時間を取り戻すまでに費やす時間はあまりにも長い。
語り継がれるならば惨事は、教訓として生かされなければならない。
台風19号の影響で天気が大荒れになると言われていたにもかかわらず、13日夜に「夜会」を開いていたメンバー達は今日も元気だ。
『樵の巨匠』はTLR200が時々ミスファイアを起こすと言って中古で入手したCDIを交換してみたり、ピックアップを疑ってみたり。
「早くエンジンを全バラしろ」と言われても聞こえないふりしている。
『92ブラザース(弟)』改め『スポカブ・ブラザース(弟)』は、名車と名高いHONDA CB92の調子が悪いのは使われているカムシャフトやピストンのためではないかと考え、ついにエンジンを降ろした。
『樵の巨匠』は雪が降るまでの僅かな時間をこのまま過ごすつもりらしいが、すでに午後3時以降はバイクで走るには寒い。
写真ではTシャツ1枚だが奥の部屋には廃油ストーブが燃えている。
『スポカブ・ブラザース(弟)』のCB92は速攻でエンジンを降ろし、腰上を解体。
CB92の正式名称は「ホンダ ベンリイ CB92スーパースポーツ」。
CBシリーズの125ccの祖とも言えるモデルで、1959年の発売当初は受注生産だった。
『大魔神・O氏』でお馴染みのC92をベースにスーパースポーツ仕様に特化させたモデルで、C92の11.5psに対し15psとより高回転高出力なチューニングが施されている。
C92のエンジンは『大魔神・O氏』の車両で勉強させていただいたので、近々に解体予定のCS92の前に興味津々なエンジンだった。
ただ発売当初から様々なレースで使われたり、オーナーの好みによって手が入れられていることが珍しくない車両だ。
完全にオリジナルな状態の車体は既に少ないのかもしれない。
ピストンを外し、堆積したカーボンを落すと1.00の刻印が見て取れた。
オーバーサイズのピストンが使われていると言う事はシリンダーも当然オーバーサイズだ。
ボア×ストロークで計算してみると約130cc。
まぁ、それは別としてシリンダーの内壁を見ればきれいにクロスハッチが施されていた。
整備マニュアルに従いピストンリングの合口を確かめたが両気筒共に許容範囲内だった。
シリンダーとリングを検証しながら油洗桶の中ではシリンダーヘッドとバルブの密閉性の検証。
この冬にエンジンを降ろしてXLR250Rのフレームを再塗装したい(ホントか?)特攻隊長が見たら悲鳴を上げそうな週末だったが、間違いなく次はオマエだ!