憧 憬 の 轍
2022年10月23日 霜降 冬の始まり
最低気温は辛くも2ケタだが最高気温が20℃以上の日は今後の期待できない。
朝夕はストーブが必要だし、天気が良くても1枚上に羽織る物が手放せない。
遠くに見える山の彩も日増しに進み、里が色づく日も近い。
「今年はどんな冬になるのだろう」とか「雪は多いのだろうか」、あるいは朝晩の冷え込み具合などが話題に上る季節になった。
「野戦病院」に新しい入院患者を引き受けた。
トリアージタグなんてあるはずも無い。
とにかく空いているスペースに入れるしかない。
SUZUKI GSF250 Bandit 。
初期型のGJ74Aだ。
車体色のパールコスメティホワイトは初期型だけに設定されていた。
発売当時はセパレートハンドルで後にバーハンドル仕様のGSF250N型が発売されるが設定色はブラックのみ。
エンジンやフレームなどの外見的特徴から初期型であることは間違いないが社外品のバーハンドルが付いている。
トップブリッジごと交換したのかも知れない。
ただセパレートハンドル仕様とパイプハンドル仕様ではフロントフォークのスプリング自由長やオイル量も違うはずだ。
およそ10年前に同型車を整備した事があるが記録と言える物はほとんど残っていない。
まずはキャブレターの状態を見るためにエアクリーナボックスを外す。
キャブレターはMIKUNI BDST30。
フロートチャンバーに特徴がある。
それをまるでダウンドラフトのような角度で使っている。
早速フロートチャンバーを外し残っていた古いガソリンを洗い流した。
異物や錆は見られないがジェット類はほぼ全部詰まっていた。
いわゆる「バンディット病」の原因はこのキャブレターと取り付け角度にある。
10年前もそうだったが燃調が濃いとか薄いとか言う前にマニュアル通りに組み直して見る事にした。
早いもので作業場を移転してほぼ1年が過ぎた。