予測不能

憧 憬 の 轍

 

202211月13日 予測不能

 

少しでも寒気が緩むと嬉しい。

 

それが週末ならなお嬉しい。

 

しかし緩んだ寒気に雨を予感する。

 

今さら確かめる必要もないほど繰り返されて来た季節の変わり目はいつもどこか慌ただしい。

 

街を歩けばハロウィンの飾り付けが残っている店もある。

 

やがてそれはクリスマスの飾り付けになり、正月の飾り付けに替わる。

 

すっかり葉を落した公園の木々や足元に広がる落ち葉に感じるのも季節感なら、街の飾り付けもひとつの季節感だ。

 

 

 

2日前から空いた時間や夕食後の時間にKAWASAKI Eliminete250のメンテナンスをしていた。

 

11月6日の日曜日に予定していた作業が大人の事情で何も出来なかったからだ。

 

キャブレターはオーバーフローのテストも済ませ、エアクリーナボックスも補修済みだ。

 

エンジンを再始動しキャブレターの同調を採るだけだが、その前にプラグを外してみた。

 

プラグのメーカー推奨はCR8HSAだが使われていたプラグはC6HAだった。

 

それが何を意味しているのか分からないのでCR7HSAで様子を見る事にした。

 

 

磨いてみたが使う気になれない


  

 

 

これで様子を見る事に



 

 

キャブレターとエアクリーナボックスを取り付け配線も確認しキーを回したがニュートラルランプもオイルランプも点かない。

 

主電源が完全にどこかで遮断されている。

 

ヒューズやカプラーなどを再確認しても原因が分からない。

 

バッテリーの電圧は問題ない。

 

そこでテスターを片手にバッテリーから配線を追ってみたところ、原因はマグネットスイッチの+側端子の破断だった。

 

本来なら新しい部品を手配するところだが、短く切ったピアノ線とハンダで修復した。

 

それにしても結構いい加減なメンテナンスがされて来た車両のようで、こんなバイクを勧めた事を『サンちゃん』ことS氏には申し訳ない気がしている。

 

 

 

キャブレターの同調


                       

 

 

 

錆や汚れについては「お願いします」



 

 

 

作業が同時進行中のSUZUKI GSF250 Bandit(GJ74A)はフロントフォークのオイルシールの交換。

 

社外品のパイプハンドルが付いているが、車体の特徴から初期型のセパレートハンドルのモデルなのは間違いない。

 

トップブリッジごと交換されているが後に追加されたパイプハンドルのモデルはフロントフォークそのものが違う。

 

セパレートハンドル用のフロントフォークはトップブリッジから5.4㎝突き出す設計になっている。

 

 

本来はここまで付き出す


                    

 

 

フロントフォーク解体



 

 

5.4㎝の突き出しはセパレートハンドを取り付けるための長さで、社外品のパイプハンドルを付けたために突き出しは半分以下になっている。

 

これによって車体のディメンジョンが変わってしまった。

 

来春からこのGSF250 Banditに乗る予定の『若葉マークのS🔰』にとって、フロントフォーク交換などもちろん初めての作業だ。

 

朝から指南役の『悪友のKEN』が次々に指示を出すが意思疎通が滑らかではない。

 

 

 

パーツリストをよく見ろ!


                    

 

 

イマイチ理解できていない・・・



 

 

予定していた時間から大幅に遅れてしまったため『若葉マークのS🔰』は昼食も摂らずに作業続行。

 

傍らでは『編集長』がCB400SFのキャブレター取り付け作業。

 

 

 

キャブレター装着完了!


                    

 

 

かなりバイクらしくなって来た



 

 

車体のディメンジョンが変わっている事よりも今気がかりなのはキャブレターの同調を採っている頃からエンジンが白煙を吐いている事だ。

 

まるで水のように粘度の低いオイルが約300cc多く入っていたが、マニュアル通りの粘度と量の新しいオイルを入れた途端にまるで2ストロークエンジンのような状態になってしまった。

 

煙の量はエンジンをかける度に減っている。

 

アイドリング時はかなり少なくなった。

 

いわゆる「オイル下がり」なのか「オイル上がり」なのか。

 

「オイル下がり」だとすれば約300cc多く入っていたオイルがまだ残っているとも考えられるが、バルブのシールを交換しなければならなくなるかもしれない。

 

そして「オイル上がり」なら腰上を分解する事になるかもしれない。

 

すべては水のように粘度の低いオイルが原因だったような気がする。

 

オイルに何かが混じっていたのかも知れない。

 

 

 

アイドリングでこの状態


  

 

 

まだまだやる事は山積している



 

 

このエンジンにはオイルの量を確かめるゲージは無くクランクケース側面の小窓で見るしかない。

 

さらにオイルパンが左寄りに付いているので車体を真直ぐに立てなければ確認できない。

 

それにも拘わらずセンタースタンドは外されてしまったままだ。

 

メンテナンススタンドとも言われるセンタースタンドを排する事を「軽量化」と言うのは少し違うと思う。

 

確かにエギゾーストパイプやマフラーの取り回しによってセンタースタンドは邪魔になるが、後輪やエンジンのメンテナンス時に有ると無いとではかかる手間が大きく違う。

 

 

 

今年のWRC終戦は12年ぶりに日本での開催となった。

 

2022 World Rally Championshipの第13ラウンド、Rally Japanだ。

 

初日からアクシデントが続き、幾つものSSがキャンセルされてしまったのは残念だったが、コースがヨーロッパや北欧の大会のように民家のすぐ傍だったり、ひとつ間違えば神社に突っ込みそうな設定で、観る側としては楽しめるものだった。

 

文化の違いと言ってしまえばそれまでだが、日本にはモータースポーツが理解され難い土壌があると思う。

 

そもそも一般道を封鎖してレースをすると言う事自体を非常識と捉える人が多かったのかも知れない。

 

今回のRally Japanはそんな偏見に一石を投じるには十分だったと思う。