雨を待って

憧 憬 の 轍

 

202386日 雨を待って

 

猛暑日と言う単語と同じくらい「4年ぶり」と言う言葉を耳目にする。

各地の夏祭りや花火大会がCOVID-19関係の制限を受けずに開催されている。

それは喜ばしい事だが、果たして人類はCOVID-19を克服できたのだろうか。

外出時にはマスクを常備し、アルコールで手指を消毒する事が半ば義務付けられていたような日常を忘れかけている。

 

 

昨年10月の「呪われた1泊ツーリング」の際に不動車となった『サンちゃん』ことS 氏のKAWASAKI KSR-Ⅱは修理に必要な部品が見つからず、「OHMACHI BASE」の片隅に置かれていた。

昨年のトラブル以前にも、2度に渡って廃車を視野に入れなければならないような事態に見舞われていた。

ピストンは既に0.5㎜オーバーサイズのものを使っていたので、今回は1.0㎜以上のオーバーサイズが必要だった。

純正部品は既に無く、社外品を探すと「ボアアップキット」として腰上一式が販売されているがどれも安くない。

ピストンとリングだけでいいのに…。

偶然ながら見つけた業者のホームページにはオーバーサイズのピストンが在庫してあると記されていた。

三度目の正直とも言うべき再生作業を始めようと思った。

 

とりあえず引っ張り出してみた


         

腰上は既にバラしたまま

 

49㎜から51.5㎜まで0.25㎜刻みでピストンが用意されていると言うが、ノーマルはボア47㎜。

ストロークは45.8㎜なので仮に49㎜のピストンを使えば排気量は約86ccに、51.5㎜を使えば約95ccになる。

排気量が増えるのは問題で無いとしても、吸排気ポートを広げなければならないところまで手を加えるつもりはない。

 

チャンバーは錆だらけ


             

まずはエンジンを降ろすか…

 

今後2ストロークのバイクが作られる事は無いと言われている。

そう考えれば貴重な車両だ。キャブレターもそうだがまだまだ「過去の遺物」にしたくはない。