憧 憬 の 轍
2017年7月23日 空梅雨と土用波
大暑。読んで字のごとく暑い日が続いている。
土用にも入っていることだし、
今日の昼メシは鰻でも喰うか・・・、
丑の日は2日後だけど。
朝イチバンに考えていたのはそんな事だった。
今年は一の丑が7月25日で二の丑が8月5日。
丑の日ならぬ「丑の週」と言う事で。
鰻どころか生肉でも喰って頑張らなければならないのがこの週末の予定。
『林道1号』ことXLR250R-BAJAと我愛車、
XL250R-PARIS-DAKKAR(’82)のクランクケースや
シリンダーヘッド周りのアガってしまったネジ山の修正、
「ヘリサート祭り」。
休日の作業場に「早朝出勤」するのは主に冬場のバイクに乗れない季節が多い。
夏場はどこかへ出かけるための早朝出勤だが、
今日は朝から雨で修理には打って付けの一日だ。
まずは朝刊を読みながらコーヒーとタバコ、
2杯目のコーヒーを片手にバイクを眺めて作業の順番を考える。
腰下はすでに組み終えているので組み立て自体に時間はかからない。
加工後のシリンダー 加工前の傷だらけシリンダー
XLR250R-BAJAは修理が終わっても
このままエンジンを載せ直すかどうか結論が出ていない。
このままフレームの塗装やエンジンのブラスト処理などまでやってしまおうか、
と言う話まで出ている。
もしそういうことになればある程度の長期戦を考えなければならない。
ピストン組んで シリンダー載せて
ワイヤー類の調整など始動前にやる事は少なくない。
フレームにエンジンを載せ終えてオイルや水の漏れが無い事を再確認。
すぐにでも始動してみたいが外は雨が強くなってきた。
シリンダーとピストンの事やオイルポンプが気になっているので
フュエルタンクには混合ガソリンを入れた。
晴れ間を待ってエンジンを始動。
慣らし運転が終わるまでしばらくは排気煙が多くなるだろうが、
写真では分かりにくい煙 オイルポンプの調整と確認
今月初めにクランクケースカバーの内側から
つもりでいたXLR250R-BAJA。
以前に比べればほんの僅かだがオイル滲みが止まっていなかった。
やはりクラックは見えないところで枝分かれしていたようだ。
そこで今回は表側から補修した。
パテの硬化を確認後、
24時間以上経ってもオイルの滲みはない。
もちろんエンジンを始動してみなければ最終的な結果は分からない。
外側からクラック部分を切開 パテで補修
この修理の過程でボルト穴が2本アガってしまっている事も分かっていた。
そこで「ヘリサート祭り」の始まりだ。
M6のネジ穴をφ6.3㎜のドリルで広げ、
専用のタップでネジ山を作り、
コイルを埋め込んで新しいネジ山にする。
一見して頼りなさそうなコイルだがパテ系のネジ山補修剤よりは
確実に補修できる事は間違いない。
M6用のリコイルセット このコイルがキモ
専用タップで下穴を切って コイルを入れる
ネジ山がアガっているとは言え既にM6用の穴が開いているので、
焦らずにやれば難しい作業ではないと分かっていても
タップを当てる瞬間は緊張感が伴う。
エンジン本体にカバーを取り付け指定トルクまで締め込んでみる。
まだまだトルクをかけられそうな感触に内心ほっとした。
近いうちに限界まで締め込む実験をしてみたいと思っている。
XL250R-PARIS-DAKKR(’82)は
シリンダーヘッドカバーのボルト穴がアガってしまって、
これまでにいろいろと誤魔化し処置を施してきた。
規定値の半分ほどしかトルクを掛けられない状態だった。
作業中のXL250R(MD03)
オイル漏れが止まって一安心
朝から約12時間、
心地よい緊張感(?)
のおかげで昼メシの鰻はカップ麺に化けてしまった。
それでも作業が予定通りに出来て満足な夕方、
雨も上がった。
「梅雨明け宣言」はまだ出ていない。