憧 憬 の 轍
2018年6月17日 revival
森田童子が4月24日に亡くなっていた事が12日に報じられた。
テレビドラマの主題歌に使われた「ぼくたちの失敗」が大ヒットしたので
それは事実上の引退から10年後だった。
カーリーヘアにサングラス、
着る服はいつも黒一色で本名や実生活を一貫して明かさなかった。
そんな彼女の事だから亡くなった事も公表してほしくなかったのではないか、
と思うのは自分だけだろうか。
「ぼく」と言う一人称で綴られた歌詞が紡ぎ出す世界、
「さよならぼくのともだち」や
「ぼくと観光バスに乗ってみませんか」
がもっとも森田童子らしい気がする。
作業場の「手術室」に入っているバイクはない。
しかしよく見ると見慣れないシリンダーやピストンが、
またあるいはどこかで見たようなエンジンの部品が目に付く。
C92のフレームにCB93(CB125)のエンジンを載せて
往年の名車CB92のようなカスタムレーサーを作ってみようと
部品を集め始めたのは去年の事だった。
手に入れた初期CB93のセンターカムチェーン式エンジンは
そのまま使える訳もなく、
錆と泥と固着したオイルの塊だった(2017年12月1日参照)。
探し求めていた1.0㎜オーバーサイズのピストンセットと
ボーリング用のシリンダーが手に入り、
改めて「プロジェクトC92-R」再始動。
ボーリング用のシリンダーとピストン
エンジンはサンドブラストの準備
そんな「手術室」やって来たのは『林道1号』ことT氏のXLR250R-BAJA。
クランクケース右側のカバーの合わせ面からオイル滲みが止まらない。
カバーはバイクを入手した時点で前方にクラックがあり、
以前特殊なパテで補修した。
純正品よりもひと回り厚手のガスケットを切り出し
液体ガスケット併用で組み直してみた。
半日以上経っても漏れていないようだが走ってみない事には・・・。
ついでにウルサイと言われていたYOSHIMURAのマフラーも純正品に戻した。
本来の姿に戻った『林道1号』
RSVのエキパイは『林道2号』に貸し出し?
実は『林道2号』のXLR250RはなぜかマフラーだけがRSV製が付いていて、
純正品のエキパイとは接合部分の径が合わず排気漏れと騒音に悩まされていた。
「バイクは見た目に派手か音がうるさく無ければかえって危険だ」
と言う話もあるが、
早朝の住宅街でエンジンを始動するのは近所迷惑と言うもの。
エギゾーストパイプもサイレンサーもRSV製に揃って
若干だが排気音は静かになった?
かもしれない。
そんな話で盛り上がる中、
次なる来場者は「C92ブラザース(弟)」。
昨年手に入れた念願のCB92のハンドルを一文字からスワローに替え、
ついでにステム周りもグリスアップする予定。
実際、この車体にはスワローハンドルが良く似合う。
純正のセパレート式のスワローハンドルもあったくらいだ。
社外品ながらン万円也のシロモノ!
高品質なメッキ仕上げがそれを物語っていた。
ハンドルの交換は簡単そうに見えて実はけっこう時間がかかる。
前ブレーキ、クラッチ、アクセルとレバーも
ワイヤーも外してからでなければハンドルは外れない。
さらにこの頃のHONDAはスイッチの配線をハンドルの中に通す。
もちろんそのための穴開け加工も必要だ。
着手前の一文字ハンドル
クラッチのワイヤーを外す
で、スワローハンドル これですよ
そしてクラッチレバーの形状が気に食わない・・・
すっかり忘れていた、
と言うより気にも留めていなかったが今日は「父の日」。
バイクいじくって喜んでいるオヤジたちも家庭に帰れば立派な父親な訳で、
それぞれ何かを期待しながら家路についたようだ。
『林道1号』もCB92も少し残った作業は次の週末に繰り越し。
先週末に沖縄からやって来た友人たちの置き土産はやはり雨だったようで、
すでに北海道以外は全国的に梅雨入りした。
空梅雨かと思われた沖縄・奄美地方も台風の影響で記録的な雨量らしい。
東北地方においては空梅雨では農供物に影響が出るので困るが、
バイク乗りとしては早めに上がって暑い、
いや“熱い”夏が来てほしい。