甘露ではなく寒露

 

憧 憬 の 轍

 

 

2017104 甘露ではなく寒露

 

 山間部の紅葉が見ごろを迎えているらしい。

 

例年より1週間程度早いと言う。

 

出かけたい気もするが、

 

おそらく渋滞でバイクには最悪だろう。

 

 

 

 

 本日のメインイベントと言うべき編集長のGB250、エンジンの検証。

 

オイルが規定量3分の1も残っていなかったので

 

カムやロッカーアームの状態も気がかりだ。

 

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まずはタンクとシートを外して                 

 

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 “ヘッドめくりの刑”の始まり

 

 

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シリンダーヘッド内部は特に異常なし             

 

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心配なのはカムとロッカーアームの当り面

 

 

 

ヘッドカバーを外し異物の有無を確かめる。

 

カムシャフトを外す前にギヤにφ6mmのボルトを入れ二重になっているギヤを固定する。

 

このボルトを忘れると組み立てるときに泣きを見ることになる。

 

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このボルトは忘れちゃいけない                 

 

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外したカムシャフト

 

 

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ロッカーアーム こんなモンかなぁ・・・             

 

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判断に迷う

 

 
圧縮が保てないのはピストンリングが割れているのではないかと考えていたが、

 

シリンダーヘッドを外した瞬間予想は大きく裏切られた。

 
外したプラグの電極にこびり付くように固着していた物の正体も分かった。

 

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「何か」がこびり付いているようなプラグ           

 

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ヘッドの燃焼室側

 

 

 

 「こびり付いているような何か」の正体はおそらく粉砕したピストンの破片。

 

その後、排気ポートはもちろんマフらーの内部まで隈なく探したが破片は見当たらなかった。

 

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ん、何かピストンが変?                   

 

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2箇所も欠けてる!!!

 
 
欠けているのは2箇所ともバルブを逃がすために作られている溝の部分。
 
バルブに噛みこんだ異物のせいでぶつかってしまったのか・・・、
 
とも考えたがバルブに野の痕跡はない。
 
シリンダーヘッドの燃焼室側にもバルブにも
 
粉砕したアルミが溶けて飛び散ったと思われる跡が残っているだけだ。
 
外したバルブを並べてみる。
 
見事に排気側に溶けて固着したアルミが集中している。
 
ワッシャーのように見えるのは溶解したアルミで形成されたものだ。

 

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左のバルブ、ワッシャーが付いているのではない      

 

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銀色に見えているのは殆どが溶けたアルミ

 
 
バルブやロッカーアームの鋼材は少々手荒い作業をしても
 
傷がついたり減ったりする事はないほど硬いので
 
溶けて付着したアルミを除去する作業はあまり面倒なものではないと考えている。
 
 
そんな事よりも心配なのは必要な純正部品が確実に手に入るかという事だ。
 
当初のピストンリングが割れているのではないか、
 
という予想は大きく外れてしまったが、
 
さらに大きく外れたのは純正部品のメーカー在庫だった。
 
晩酌しながらピストンリグやガスケットなどを注文しようとしたが、
 
ピストンリングはすでに「在庫なし」。
 
GB250が生産を終えて20年。
 
部品の欠品が相次いでいると言う話は聞いていた。
 
それでも販売台数や生産期間から「まだ無くなりはしない」と思っていた。

 

T.K.R.Jというメーカーが合致するピストンセットを販売している。

 

実は純正ピストンは4年前にカムチェーンとピストンリングを交換した際に

 

誤発注によって入手済みだったので、リングだけが手に入ればいい。

 

T.K.R.JHPによればピストンリングやピストンピンの単体販売はしていない。

 

あくまで「ピストンセット」で¥15,000也だ。

 

 今年のMVP決定の編集長、どうしましょう?

 

 

 

 
 
4日の水曜日にスパーキー・シゲアキのアドバイスを得て

 

作成した部品を初期型XL125に組み込む。

 

オルタネーターで発電した電気をライトのスイッチに入る直前で整流し、

 

スイッチ→Hi/Lo切り替えスイッチ→ヘッドライトを直流で使う。

 

すでに点灯試験は済ませてあるので配線類をXL250RMD03)についていた

 
配線ケース(いわゆる弁当箱)に収める。
 
あとはケースの出入り口にむき出しになっている配線にカバーが必要だ。

 

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透けて見えるLEDバルブにちょっと違和感        

 

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収まりは悪くない