憧 憬 の 轍
2017年12月24日 「Merry Christmas & Happy New Year」よりもHappyBirthday
『Merry Christmas & Happy New Year』
と書かれた郵便物が数枚、海外から届いた。
そこに年末を意識した文面は見当たらない。
1月を「正月」とし、1月1日を「元日」として、もうすぐまた新しい年が始まる。
日本人だなぁ。
忘れていた訳ではないが昨日は天皇誕生日だった。
2019年の4月をもって退位されることが既に決まっているので
実質的には来年が平成最後の1年=12ヶ月となる。
昭和生まれにとっては3つめの元号を迎える事になる。
腰上がバラバラのXLR250R-BAJAのエンジンも
せめて仮組までしておかなければならない。
まずはシリンダーヘッドのサンドブラスト処理、そして再塗装。
T氏が用意してくれたステンレスカラー・マット調の耐熱塗料は
オリジナルの色より少しだけ明るく見える。
説明書によれば120~140℃で30~40分加熱して耐熱被膜が形成されるとのこと。
焼き付けの工程はストーブの上だ。
冬の作業場では薪ストーブと言う名の“廃材ストーブ”が活躍している。
さらにこのストーブは暖房用だけではない。
プロなら専用のオーブンを使うところを塗装済みの部品を載せて燃料の廃材をくべる。
温度管理が結構難しい
120~140℃程度で
焼き付け工程が終わればバルブ類を組み込まなければならないので、
温度を管理しながらバルブの清掃作業だ。
この忙しさも実は面白い。
バルブに堆積したカーボンは燃焼状態の悪さの証のようだった。
特にIN側のバルブに比較的柔らかいカーボンが多量に堆積していた。
原因はピストンの動きの悪さだったと思う。
そしてこのバイクで長距離を走ったのは5月初旬に
往復250㎞ ほどの日帰りツーリングだったと記憶しているが何の問題もなかった。
もしもあの時、既にこんな状態だったとしたら、なんてタフなエンジンだろう。
IN側にこんなに堆積してるって事は・・・
手作業の限界
焼き付けの工程を終えたシリンダーヘッドの塗装を再確認して
バルブの組み込みにかかる訳だが塗装の斑なども
この時点で見直しておかなければ後で泣きを見ることになる。
適度に冷えたシリンダーヘッドにバルブ類を組む。
シリンダーのボルトは昨夜、規定値まで絞めておいたので、
まずはトルクの抜けを確認してシリンダーヘッドを載せる準備だ。
4輪用のコンプレッサーはデカい
バルブを組み終えたシリンダーヘッド
RFVC。
Radial Four Valve Combustion Chamber=放射状4バルブ方式燃焼室。
OHVでありながらサブロッカーアームを介して放射状に4つのバルブを配置した機構。
4ストロークエンジンの高回転化に拘るHONDAが開発したのかと思ったが、
元祖は1950年代の英車、RUDGE-WHITWORTHで
HONDAが採用したのは1983年からとの事。
RFVCはHONDAの特許だが
放射状にバルブを配置したエンジンは珍しいものではないようだ。
シリンダーヘッドも載せた
カムギヤのポンチマークは真上ではない
ヘッドカバーのボルトは後日、シリンダーヘッドのボルトのトルクを確認してから
前述の通り、勝手ながら今回をもって今年の記事を閉じさせて頂きます。
つまらない話題にお付き合いして下さった方々に深謝申し上げます。
2018年、平成30年が皆様にとってより良い年になりますことを願うと共に、
来年もこのブログを書き続けられることを願って
少々早い年末のご挨拶とさせて頂きます。
「新春の安全祈願大祭」を企画しなければなりませんね。
新年会だべ、編集長!!!