弱馬道を急ぐ


憧 憬 の 轍




2018311日 弱馬道を急ぐ



 時に貧しさは罪だと思う。


「貧しいことは恥ずべき事ではない」


と言う人もいるが罪と恥は同じではない。


金銭的な事だけでなく、知識も意識も貧しく乏しい。


それゆえに「貧乏」なのだ。


乏しいがゆえに貪るも、貪るほどに乏しい。


やはり貧しさが罪だとするなら、そこにはどんな罰が下るのか。


宗教的な信仰など持ち合わせていない無宗教無神論者に下る罰を


恥と言うのかもしれない。  





 

年が明けてから日帰りでものんびり温泉に行きたいと書いたものだから、


気遣いのメールを何通かいただいた。


行く以上はお気に入り、もしくは効能保証付きの温泉に行きたいが、


どこも日帰りとなれば1日がかりか1泊か。


週末が近づくにつれて迷いは濃くなる。


温泉にも行きたいが作業場でやりたいことも沢山ある。


考えた挙句、今週末はTL125 BIALSXLR250R-BAJAの作業をすることにした。

まずはTL125 BIALSのハンドル周り。

T氏が用意したキルスイッチはストッパーコード付きで


ジェットスキーやスノーモビル用かと思われるスイッチだった。


「う~ん、コンペティショナル!」かどうかは別に


コードを外しておけば盗難防止に役立つかもしれない。



イメージ 1

オレンジ・アルマイトのハンドルとキルスイッチ        


イメージ 2

このコードを体のどこに繋ぐ?

 

外したままだった左のスイッチやレバー類も取り付けて作業は一段落。


続いてXLR250R-BAJAを“手術室”に入れて配線関係とビッグタンクの納まりを確認。


カシメの甘いギボシもあるようなのでメインハーネスを主に確認とハンダ付け。


バッテリーレス車なので極力通電ロスを減らした方がいいと考えた。


ギボシは無い方がいいのだろうがメンテナンスを考えれば無くす訳にもいかない。


そしてタンクは予想通り“ポン付け”と言う訳にはいかない。


シートも載せてみて位置関係は決まったが、


付属のステーの形状やフレームとの関係から取り付け方を考えなければならない。


イメージ 3

かなり“勇ましい”姿になりそうだ                 


イメージ 4

シートも合わせてかなりいい感じになってきた

 

仮付け状態ではみごと「過積載軍団・長距離仕様の2号車」になっている。


これは早々取り付け用のブラケットを作らなければならないと思ったが、


大事なことを忘れていた。


ヘッドライトだ。


XR250-BAJAのフレームマウントのライトよりは小型だが


ライトのフレームはフロントフォークに固定されているためハンドルと連動する。


 

そして悪い予感は的中した。


タンクはフロントフォークをかわす形状だがライトのフレームが干渉してしまう。


タンク裏側の塗装の下から出てきた刻印から


XR650用のタンクらしい事も分かった。


XR650BAJA仕様はない。


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フロントフォークはかわせるが・・・                


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ヘッドライトのフレームは干渉する

 

 

角度や取り付け位置、


ハンドルの切れ角を変える事までも考えたが、


このタンクを付けた状態ではフルロックまでの角度が約13度も違う。


干渉しない位置まで後方にズラしてみたがあまりにも不格好だった。



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フルロックの状態 フレームに対して約31度         


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タンクを付けると約44度

 

 

「過積載軍団・長距離仕様1号車」の

’82XL250RPARS-DAKAR(M03)に付けているヘッドライトは


XR250-BAJAのものでハンドルと連動しない。

このヘッドライトと交換してしまおうか・・・と言う話まで出たものの、

それではXLR250R-BAJAのフレームに大掛かりな“手術”が必要になる。

T氏がお望みならそれもかまわない。

なぜなら本来’82 XL250R(MD03)に欲しかったのは

XLR250R-BAJAのヘッドライトだった。

いわゆるPARIS-DAKARタンクとXLR250R-BAJA

ヘッドライトフレームは干渉しない。

タンクを交換すると言う方法もあるか・・・。
 
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XR250-BAJA純正ヘッドライトはフレームマウント      


イメージ 10
XLR250R-BAJA純正ヘッドライトはハンドル連動
 

今では車種不明と言われる様になってしまった’82XL250R(MD03)は今後、


さらに“化ける”のだろうか? 


早朝から忙しくも楽しく過ごした週末だったが今日、


忘れてはならないのは鎮魂と追悼。


午後246分、


黙禱。