憧 憬 の 轍
2018年12月9日 対応不能・・・ヤバイ!
冬至まで2週間足らず。
日が短いと言うより暗くなるのが早い。
さらに3日前からの寒波で一気に冬本番と言った感じの週末だった。
南方で暮らす友人は今ひとつ理解していないようだが、
“寒さ”は“暑さ”と同じく不快で、時に命に係わる。
何かを燃やして暖を取る行為とエアコン(クーラー)で室温を下げる行為は同じだ。
そして北で暮らす者は「暑さ」に憧れ、南で暮らす者は「涼しさ」に憧れる。
結局、人は我儘なだけなのかもしれない。
ナンだカンだと慌ただしかった日々も一段落し、レストアオヤジに戻っている。
まずは初期型XL125の発電系統から。
経年劣化によって発電力が落ちてしまった国産電機製の1次コイルの代替えに用意したコイルはいずれもNDマークの日本電気製だった。
細かい事はよくわからないまま用意したのはNDのコンタクトブレーカーやガバナー。
カムのプロファイルやポイントの形状も違っているようだ。
パーツリストにはND(日本電装)製とTEC(東洋電機)製とが別な品番で記載されている。
右側のひとつだけがND製
TEC製は3ケタの数字 ND製は車種名(?)
これはTEC製の同じもの
ガバナーもTEC製は3ケタの数字(右側)
話が錯綜しているので今一度整理する。
初期型XL125に純正装備されていたのは国産電機製のステーターコイルとマグネットローターだった。
エンジンの始動や走行には問題なかったがヘッドライトやウインカーなどの電装系に十分な電力を供給できない状態だった。
アイドリングで4.7v程度、5,000rpmまで回してもやっと10v程度では12v化を望むなんて無理な話だった。
そこでCB90用のコイルとローターやCB125用のローターを流用することを考えたものの、電気パッパラパーのために様々な事を勉強しなければならなかった。
単純に考えてステーターコイルとマグネットローターが発電しているなら、あとはポイントガバナーとコンタクトブレーカーで点火タイミングを調整すれば面倒なことはないだろうと考えていた。
ところがそんなに簡単なモノではなかったらしく泥沼にハマったような状態に陥っている。
何かのヒントや解決の糸口を探して部品を見直すとステーターコイルにもマグネットローターにも意味ありげな数字やアルファベットの打刻がある。
国産電機製のステーターコイルには「K」と読める打刻があるのみだがマグネットローターには「5D」の打刻があった。
さらにCB90用のマグネットローターには「5N」と「B9B10」の打刻があった。
国産電機製 「5D」の打刻がある
ND製 「5N」と「B9B10」の打刻がある
そしてND製のステーターコイルの打刻を探すと裏面にCB90用には「5N」と「B9」の打刻があった。
ステーターコイルとマグネットローターの組み合わせとこれらの打刻には何らかの関係があるはずだ。
CB125用のステーターコイルの打刻は「4N」だった。
「5N」の打刻
「B9」と読める打刻
CB125用のステーターコイルの「4N」の打刻
実にアナログな点火タイミング調整
TEC製の部品の3ケタの数字やマグネットローターに打刻された「5N」や「5D」、そして「4N」が何を意味するものは?
ハマってしまった泥沼は想像以上に深そうで、溺れる前に何とかしなければならない。