憧 憬 の 轍
2019年2月3日 あまえてんじゃねぇぞ!
2月最初の週末は節分。
節分と言えば「豆まき」と思っていたが最近は「恵方巻」らしい。
無言で海苔巻きを食うだけでて招福できるのなら、かっぱ巻きやかんぴょう巻きじゃダメか?
納豆巻きとか鉄火巻きってのもあるぜ!
鬼を追い払ってこその招福だろう?
夜のニュースでは売れ残った恵方巻が既に大量廃棄されたと報じていた。
バレンタインのチョコレートや落花生と違って恵方巻は生ものだから・・・。
明日は立春。
節分は雑節で立春は二十四節気のひとつ、さらに5日は旧暦の元日だ。
この国の文化や歴史についてもう一度勉強しなければならないと思った。
やっと見つけたスタンダードサイズのピストンリングや社外品ながらガスケットとOリングのセットが、今日に間に合わない事は数日前から分かっていた。
そこで先週末にパッカーンとやったエンジンの“中身”と車体に付いてきたエンジンとの部品を比較して組み立て直すために採用する部品を選んだ。
二者択一なので作業自体は簡単なはずだが、どちらともいえない部品も多くあった。
クランクケースはサンドブラスト後に再塗装
ギヤ類はクラックや欠けをすべて確認する
目視で判断するのだから数値的な基準がある訳ではない。
ギヤ類は減りの少ない方を、シャフトやアームなどは錆の少ない方を選んだ。
キックスターターも“いいとこ取り”で
クラッチやシフト関係も同じく“いいとこ取り”
今となっては自動車やバイクのエンジンには使われる事のなくなったOHV(Over Head Valve)構造。
スーパーカブには1958年の販売当初から1964年まで採用されていた。
より高い出力や効率を求めSOHCやDOHCが当たり前な時代だが、内燃機関が発明されてから今日に至って尚も繰り返されている試行錯誤の原点を見ているような気がした。
このエンジンの排気量は54ccだが、一連のスーパーカブに使われてきたエンジンは、わずか50ccの排気量でも人を載せて走れることを証明したエンジンのひとつかもしれない。
ミッションは仮組しておく
バルブは手作業の限界まで
ピストンリングやガスケットなどは次の水曜日か木曜日までには届くようなので、次の週末に一気に組立てるつもりだ。
そのために腰上もサンドブラストしてから再塗装した。
このエンジンのクランクケース本体は艶を抑えたステンレス色で、シリンダーやヘッド、ヘッドカバーなどの腰上を黒色に、左右のクランクケースのサイドカバーはバフ磨きで仕上げたかった。
車両を手に入れた際に既に欠品だった左側のサイドカバーは1次コイルやドライブスプロケットを覆う部品だ。
車体が届くよりも早く大魔神・O氏は某オークションで入手していたが、はっきり言って状態はすこぶる悪い。
真っ黒に汚れていたので油洗いしサンドブラストしてみたが表面の腐食が進み過ぎて剥離している部分まであった。
さらに転倒したか、何かにぶつけたのか、歪みまであった。
これまでにアルミダイキャストの磨き仕上げは何度かやった事があるが、ここまで腐食が進んでいると光沢を出すためには表面をかなり削らなければならない。
塗装仕上げをするのであれば比較的簡単だが、磨きで仕上げるのはかなり難しいと思った。
腰上は艶を抑えた耐熱の黒色
メディアを変えてもう少しブラストしてみるか
最終的な仕上げについては大魔神・O氏の意見も聞かなければならない。
問題の左側のサイドカバーは付けなくてもエンジンは始動できるので、エンジンの再始動だけを考える事にした。
自分一人だけの力ではどうにもならない現実があるからこそ何かにすがりたい。
来週にはバレンタインデーもあって、無節操に忙しい2月は中盤を迎えようとしている。