憧 憬 の 轍
2019年4月14日 厄日
こんな日くらいは自宅でゴロゴロして過ごそうか・・・、なんて考えはしたものの熱がある訳でもない。
ただ鼻水とクシャミでオーバーフローしたキャブレターみたいな状態だ。
「3台体制」の内の2台、CT105Hのキャブレターの調整と初期型XL125の発電不足を解消するための、少々無理を押しての作業だった。
それでも作業が成功なら無理をした甲斐があると言うものだが、結果は両方とも失敗だった。
またしても迷宮入り。
CT105Hのキャブレターについては、細かいことを考えようとするたびに鼻水が垂れてきてティッシュペーパーの箱が手放せなかったし、他社種のステーターコイルを流用した初期型XL125は始動性こそよくなったが発電量は相変わらず3000rpmまで回してやっと6Vを超える程度。
12V化なんて夢のまた夢だ。
いつもなら次の手段を考え出すところだが鼻をかむのに忙しい。
「悪友のKEN」はSR500とモンキーを、編集長はCS90で今年初のお散歩ツーリングに出かけた。
まずはガソリン入れて・・・出動前の編集長
どうやらこのスロージェットがクセモノ? CT105H
それなら自分は乗らないまでもCB400FとXL250Rのエンジンをかけてみようと新しいガソリンを買ってきたが、今度はバッテリーが・・・。
XL250Rこそはキックスターターなのでエンジンはかけられるが、5回もキックしたらブッ倒れそうなのでやめた。
体調のすぐれない日は何をやってもうまくいかない。
失敗から立ち直る気力もないので今日は早仕舞い決定!
一番効きそうな“麦のクスリ”でも飲んで早めに寝ようと思う。
その後5日経つが問題なく動いている。
インジケーターのボタンを押す度に最大の蓄電を示している。
こんな事を書きたかった訳ではない。
書きたかったのはSEIKOのダイバーズウォッチの裏蓋のデザインが、葛飾北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」を象ったものだと某時計マニアから知らされた事だった。
そう言われてから見ると・・・
『おぉ、正しく・・・』と思うか、『えっ、そうなの・・・』と思うかは見る人次第だろうが、日本が世界に誇るSEIKOに相応しいデザインだと思う。
さすがSEIKO、やってくれる!
某時計マニアによれば、この裏蓋に憧れてダイバーでもないのに買い求める人もいるのだとか。
1980年代、「陸サーファー(おかサーファー)」と呼ばれる、サーフィンなんて出来もしないのにサーファーを気取った偽サーファーが跳梁跋扈していた。
ならばダイビングなんてやる訳でも無いのにこんな時計を買い求めるのは「陸ダイバー」か?
単なる葛飾北斎のファンと言う事もありそうな気がする。
この時計を購入した時、本来はTAGHeuerのダイバーズウォッチを買うつもりでいた。
直前に「TAG Heuerのクウォーツは電池と耐圧パッキンの交換で毎回15,000円程度かかる」と知人から聞いて、それならばと選んだSEIKO AGSだった。
「電池交換不要」がうたい文句だったが、実際は2次電池が約10年で寿命を迎える。
シチズンのソーラーも捨てがたく、迷いに迷った末に選んだ記憶がある。
以来30年以上、左腕の一部だった。
不調な間、ステンレスケースのクロノグラフをかけていたが重さに肩が凝るどころか肩が抜けるかと思った。
習慣的な事とは言え、僅か数十グラムがこんなにも違和感を産むなんて考えた事も無かった。
電池の交換くらいでやめておけばいいものを、こんな道具まで・・・
俺はどこに向かっているんだろう?