憧 憬 の 轍
2019年4月21 日 桜咲く
週の中頃、気温が20度を超える日が続き、先週末から引きずってきた風邪も治ったような気がした。
やっと三寒四温と言える季節になり桜も楽しみだが、作業場の片隅に自生している山菜、ウドやタラの芽なども楽しみだ。
先週末はCT105Hも初期型XL125も失敗だらけ、オマケに体調も芳しくなくダメージてんこ盛りだった。
初期型XL125のステーターコイルは他車の物を改造することを諦め、巻き直しに挑戦する事にした。
メーカーの在庫は元より、国内のオークションにも見当たらず、海外のオークションサイトを覗いてみるとNOS(New Old Stock)と表示されていながら明らかに社外品と思われる物が15,000円~18,000円、唯一見つけた純正品NOSは送料を含めると約30,000円也!
1975年当時のパーツリストに書かれている価格が5,300円なので妥当な価格設定かも知れないが純正NOSの十分の一程度の材料費での挑戦だ。
まずはステーターコイルを丸裸にすると共に巻き数や方向を確認しなければならない。
ステーターコイルの芯部分
解いたコイル、いわゆるエナメル線
巻かれていたエナメル線を解く作業は固めているニスの除去と染み込んだエンジンオイルとの戦い。
ニスの欠片は飛び散るし指先はオイルで滑り、6極すべてを丸裸にする頃には手が真っ黒だった。
そんな事よりまたひとつ勉強になったのは、点火用のライン(黒)と充電用のライン(白)が0.6(0.65?)㎜で1極ずつだった事だ。
灯火類用のライン(黄)には1.0㎜で4極使われていた。
ただ巻き数は黒と白のラインがそれぞれ220巻き、黄のラインは66巻き×4極だった。
作業を始めるまで、6極をそれぞれ2極ずつ使っていると思っ ていた。
220×2+66×4=704。予想はしていたがあまり考えたくない数だ。
PEW(ポリエステル被覆)の方が耐熱温度が高いがUEWでも耐熱温度は120℃なのでハンダ付けの際の作業性の良さを考えた。
UEW0.8㎜と1.0㎜ 共に30m
巻き直し用のUEWが届いて改めて確認すると発電不良のステーターコイルの黒と白のラインに使われていたのは0.65㎜だったようだ。
確か巻き数は電圧と、線径は電流と関係するんじゃなかったっけ?
単純計算で0.8㎜径の断面積は0.65㎜径の約1.5倍だ。
単純な計測ミスの結果注文してしまった0.8㎜だったが、最終的な目的は12V化なので嬉しい誤算になって欲しい。
少々不格好な仕上がりになってしまった
固定用にワニス塗り
解く時には結構柔らかく感じていたが新しいエナメル線を巻くのは以外にも力仕事だった。
点火用と充電用の2極にそれぞれ220回ずつ巻終わるまでに何度か休憩したが指が痛い。
灯火類用に使われている4極はそれぞれ66巻きなので1極巻き終わる度に長めの休憩を挟みながら何とかコイル巻き作業終了。
出来る事ならこのステーターコイルで早くエンジンを始動してみたいが線の固定用に塗るワニスは厚塗りしなければならないのでお楽しみは来週に持ち越しだ。
初期型XL125の作業が一段落し、次はCT105Hだがその前にやっておきたいことがある。
先週、エンジンを始動しようとしたがバッテリーがイカれてしまっていたCB400FとXL250Rのエンジンをかけてみたい。
おそらく連休中に1度や2度は走らせることになるだろうから。
近所の公園の桜も咲き始めた