憧 憬 の 轍
2019年4月7日 兎にも角にも
4月最初の週末。
この1週間、月曜日に新しい元号が発表されて予想通りのお祭り騒ぎも報じられている。
寒の戻りどころか冬が戻ったような天気も、不安定ながら季節が春に向かっていると感じられるようになった。
作業場の正体は古い倉庫で、一部にしか天井が張られていない。
そのため雨が降ると雨粒が屋根を叩く音で、風が吹けば屋根を叩く風の音で屋外の状況が手に取るように分かると言う実に便利(?)な造りだ。
ストーブに廃材をくべて暖を採る日々ももうすぐ終わるが、梅雨時にはまたこのストーブに活躍してもらわなければならない。
年が明けてから続いている“3台体制”にもそろそろケリをつけなければならない、とは言えエンジンの再始動には成功したもののアイドリングが安定しない。
ジェット類を変えてみたりしてもうまく調整できないままだ。
午前中に降った雨は昼過ぎには止み、試運転には打って付けの午後だと言うのに・・・。
いくら考えても解決の糸口がつかめない時は別の事をするに限る。
先週末に作ったリアブレーキのロッドを取り付け、ワイヤーもセットしてみた。
いわゆる“タイコ”は再利用、古いケーブルは廃棄
廃品利用でも作動状態に問題は無い
解決の糸口が見いだせないままのキャブレターを外し解体してみる。
サイドドラフト型のキャブレターであれば真っ先にスロージェットを疑いたくなるような症状だが、このキャブレターのスロージェットはボディに圧入されている。
二次エアを吸っているような症状も見られるので細部まで確認して組み直すことにした。
ヒマさえあればバイクばかりいじくっている訳ではない。
バイク以外の趣味もあるし他の機械類にも興味がある。
1ヶ月ほど前から愛用の腕時計の調子が悪かった。
SEIKO製のダイバーウォッチなのだが30年以上使ってきた。
その間に一度だけSEIKOの修理部門に修理を依頼した事があったが、今回の不調もおそらく二次電池の劣化のようだったので自分でやってみることにした。
再び止まってしまった
裏蓋までTAITANIUMのモデルは希少?
文字盤に書かれているAGSはAutomatic Generating Systemの頭文字で、
文字通り自動巻きの機能を用いて発電し、二次電池(キャパシタ)に蓄えモーターを駆動する仕組みだ。
発売から約10年後に機構名をAGSからKineticに改め、その後も新しい機能を追加しながら現在に至っている。
と言う話をある時計マニアから聞いた。
「マグネットローターとコイルなんてバイクと同じだべ?」と思って今回の修理を自前でやることにしたのだが、
このAGSについてはひと通りの仕組みしか分かっていない。
そこで某オークションでジャンクどころではないジャンク品を超格安で落札し、速攻でバラしてみた。
なんとな~く、だが分かったような気がしたので愛用品の修理に挑戦する事にした。
まずはジャンク品の裏蓋を開ける
さらにローターを外す
おそらく一度もメンテナンスを受けていなかったと思われるジャンク品と自分の愛用品とを比べてみた。
製造年はどちらも同じ頃だが愛用品は修理を依頼した際に二次電池だけでなく他の部品も現行品に交換されていた。
右側がジャンク品に付いていたローター
二次電池を押えているプレートも外す
ここまでバラしたら自分では復旧不能
新しく用意した二次電池
ローターに表記されているSEIKOやKINETICの文字だけでなく二次電池の-側の接点の素材も変わっているようで色が違う。
そして驚くべきはその蓄電能力だった。
発売当時は満充電状態で約3日分の蓄電量だったが現行品の蓄電容量は約40倍!
単純計算だと約120日分と言う事になる。
この30年余りの間にバッテリーに関係する技術が飛躍的に進歩したからこそハイブリッド車が今や当たり前の時代なのだと再認識させられた。
と言う訳で愛用品の電池交換は無事終わった、と言いたいところだがどうやら接点不良があるようで日常的に使えるとは言えない。
もう一度二次電池を外し組み直してみようと思っている。
60年前のバイクでさえ走れるようにしたんだから、30年前の時計も動いてもらいたい。
4月最初の週末の午後は恨めしいまでに晴れて、悶々とした月曜日がまた来る予感に満ちていた。
網走へ、と言っても別に何かやらかした訳ではない。
純然たる職務上の出張だ。
事実かつての網走刑務所は今では観光名所になっている。
今月末には帰ってくる予定なので、返り次第に「出所祝い」ではなく恒例の「春の安全祈願大祭・天ぷら祭り」を開催したいと思っている。
その際に話題の上る事必須の秋の一泊ツーリング。
走行ルートは2種類になりそうだが、懸念事項だった「三沢基地航空祭」の日程が9月8日と発表された。
9月13日から14日の予定なので、航空祭の関係で参加を考えていたメンバーには朗報(?)だと思う。
宿泊予定のバンガローは既に予約済みなので後はこの2日を確実に休みに出来るか否かの問題だ。
ところで・・・、
ゴーストライターとしては一区切りのような気もするが、それも許してはもらえないでしょう?