NEVER, NEVER, NEVER GIVE UP!

憧 憬 の 轍

 

2023109日 NEVER, NEVER, NEVER GIVE UP

 

昔は10月10日が「体育の日」で祝日だったが2000年から移動祝日となり、2020年からは名称も現在の「スポーツの日」に改められた。

「体育の日」が元来、1964年の東京オリンピックの開会式が行われた日だと言う事を知らない人も増えている。

移動祝日になっても名称は「体育の日」のままで良かったのではないかと思うのは私だけだろうか。

 

 

10月7日~8日、今年も恒例の「1泊ツーリング」に出かけた。

三陸道の全面開通以来考えていた事だったが、今回の目的地は岩手県陸前高田市にある「奇跡の一本松」。

岩手県をほぼ縦断する往復600㎞超のツーリングだった。

7日夜、三陸産の魚の刺身に舌鼓を打った事も忘れるほど震災遺構は今でも生々しかった。

「奇跡の一本松」は一時期、復興に向かう希望の象徴でもあったが、震災の翌年に枯死している事が確認され、復興のシンボルとして特殊素材などを多用して保存整備された。

一方、すぐそばの「陸前高田ユースホステル」は一部が完全に倒壊し、現在では沈下も進んでいる。

震災当時は休業中だったため無人の状態だった。

高田松原にはかつて7万本の松があったが、「奇跡の一本松」だけが残った理由のひとつとして、このユースホステルが防波堤になった事も挙げられるらしい。

 

 

高田松原津波復興祈念公園にて


              

賑わっている頃に一度泊まってみたかった・・・

 

この時点では秋晴れのツーリング日和


            

新設された堤防と水門

 

ツーリングの詳細についてはいつものように編集長がオマケを付けてくれると思うので一任するとして、7日朝の出発から3時間も経たないうちにリタイアした『若葉マークのS🔰』のSUZUKI GSF250 Banditのその後の事を書いておくことにする。

8日の日が暮れた頃、既に車体は「OHMACHI BASE」に入れ、原因の究明と修理は9日の午前中から始めた。

当初から疑っていたのはジェネレーターから伸びる3本の電線、最悪はレギュレート・レクチファイアのパンク。

仮にレギュレート・レクチファイアだとすれば純正部品はおそらく絶望的で、社外品や他車種のものを流用する事になるだろうと考えていた。

ところが結果はジェネレーターカバーを外し、戻す際に3本の電線の内の1本をカバーとクランクケースに挟み込んでいたために起きたショートだった。

3本の電線はいずれも黄色でそれぞれの用途は分からないまでも、ジェネレーターから伸びている以上、電源であることは間違いない。

レギュレート・レクチファイアの診断方法は探し出したが、それぞれのラインの抵抗値を測らなければならない。

今さらながらの「電気パッパラパー」としては簡単な方から考えたい。

そこでジェネレーターカバーを外すと見事にブッ潰れた電線が出て来た。

被覆も剥がれかけている! 

被覆を切り取ってみると中の銅線も数本が切れていたのでハンダで仮につないでみた。

 

電線ブッ潰れ~


                         

ハンダで仮つなぎ

 

結果は良好、イグニッションのインジケーターも点灯するしメインヒューズも飛ばない。

結線し直して再びハンダ付けの上絶縁して作業は完了!

 

しっかり絶縁して戻す 


                    

ハーイ、ご苦労様でした

 

今回も修行中の『若葉マークのS🔰』            

 

がんばれよ

 

ツーリングの度に何某かのトラブルが起こる。

それは後日、酒の肴になったり笑い話になったりするレベルのものだが、一歩間違えばトンデモナイ事に成りかねない。

だからあえて書いておこうと思う。

 

出発の朝、雨上がりのアスファルトに広がっていた虹色の油染み。

ジェネレーターカバーの合わせ目から滲んだオイルだった。

匂いと広がり方からガソリンではないと判断した。

ツーリングの前の週末、ジェネレーターカバーを外し、戻す作業をしていたが、まさか電線を挟み込んでいるとは思っていなかった。

おそらく『若葉マークのS🔰』は慣れない作業に戸惑い、そして急ぎ、手伝ってくれた皆に迷惑を掛けまいとしてトルクレンチも使わずにボルトを締めたらしい。

その時点では電線の被覆は剥がれきっていなかったのだろう。

しかし8日、三陸道を久慈市まで走り、先導役の『編集長』の判断で市内のコンビニエンスストアで小休止した際に、オイル滲みを止めようとしてジェネレーターカバーのボルトを増し締めした。

ほんの僅かしか増し締めは出来なかったはずだが、その「ほんの僅か」に増したトルクによってショートしてしまったと考えられる。

 

すべては結果論でしかないが、今回も幾つかの幸運に助けられた。

最初の幸運は予定に反して先導役の『編集長』が久慈市内のコンビニエンスストアでの小休止に導いた事だ。

仮にこのトラブルが再び走り出した三陸道のどこかで起こっていたとしたら・・・。

三陸道はいわゆる高速道路ではない。

八戸―仙台間にパキングエリアが2か所あるだけで、サービスエリアなど存在しない。

トイレも自動販売機も無い。

そのためにどこかのICから最寄りの道の駅に降りるように案内されている。

そんな所でバイクのエンジンがかからなくなってしまったら・・・。 

およそ100㎞/h近い速度のクルマが行き交う中を、とりあえず安心してバイクを停められる場所まで押して行けたとしても、原因を探り出すまでにかかる時間や手持ちの工具や補修部品で応急処置が出来たのか。

何よりもそんな日が晴れている保証は無い。

さらに幸運だったのはコンビニエンスストアの店主が、快く翌日までバイクを停めておくことを許してくれた事だ。

そして翌日、仲間が軽トラックで迎えに来てくれた事。

もしも故障した場所が岩手県の県南部の遠い所だったとしたなら、対処方法は大きく違っていたと思う。

物事を悪い方に考え過ぎるのは確かに問題だが、どこかで考えておかなければならない事だと思った。

 

空はすっかり秋の空



 

つい数日前まで青々と見えていた山の色が少し変わっていた。

まだ紅葉とは言えないまでも季節が変わろうとしている事に違いはない。

猛暑続きだった夏がやっと終わったのだ。

これからは一雨ごとに寒くなり季節は一気に冬へ向かう。暑すぎた夏のせいで記録的に寒かった昨冬を忘れていたが、雨が霙に、そして雪に変わる頃には思い出し、降る雪の量や早朝の気温を気にかける日が近づいている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

編集長のおまけですよ~

今回も色々ありましたが楽しかったですね!

私だけ余計に走ったのかゼファーのメーターは650㎞超えてましたw

またいきましょねー