移ろいて冬

憧 憬 の 轍

 

20231126日 移ろいて冬

 

昨日、ついに雪が降った。初雪だ。

札幌で暮らしていた頃は必ず冬の初めに見かけた雪虫だったが、もう久しく見た記憶がない。

雪虫は北海道だけでなく本州にも広く生息しているはずなのだが・・・。

思えば春を実感する間もなく猛暑続きの夏が来るのだから、短い秋の終わりに雪虫が初雪を知らせに来る事も出来ないのだろう。

 

 

VMX12のアメリカ仕様は当初カナダ仕様と同じ145馬力だったが、1990年型以降は143馬力に。

この2馬力の差に対する拘りはまったく無い。

そんな事よりも4気筒のエンジンに4基のキャブレター、それを回転数に応じてツインキャブレターの状態にするシステムを思いついたエンジニアの発想と、それを実現した技術力こそがVMX12の誇りなのだと思う。

 

タイヤさえ交換すればすぐにでも走り出せそうな状態だがこのキャブレターの素性を調べる事にした。

アメリカ仕様(カリフォルニア仕様を除く)とカナダ仕様の違いはジェットニードルの番手とパイロットスクリューの戻し値だけだ。

抜き出したジェットニードルは5EZ43、アメリカ仕様のものだった。また真鍮製の蓋が外された奥にあるパイロットスクリューの戻しは2+1/2でカナダ仕様と同じだった。

 

ジェットニードルはアメリカ仕様の43番


           

バラしてクリーニング



 

アメリカ仕様の「プリセット」とされているパイロットスクリューの戻し値は2+1/4らしい。

一般的には規定値と言っても個体差から±1/2程度の調整幅があるはずだ。

4基の同調を採る過程でどの程度の戻し値になるのか、今から楽しみでもある。

カナダ仕様のニードル5EZ50に入れ替える事は今のところ考えていない。

 

パイロットスクリューの先端部に曲がりなどは無かった


   

 

4基とも同じような状態だった



 

雪を見たせいなのか早くこのバイクを走らせてみたいと言う気持ちが変わった。

今年はもう走る事が出来ないのだから、気がかりな部分に出来る限り手を加えようと思っている。

まずはタイヤの手配だ。

標準装備はVレンジだけどHレンジでいいんじゃないかな・・・。