憧 憬 の 轍

憧 憬 の 轍
 
 
2015614日 
 
夏を・・・あきらめたくない!
 
 
夏至が近い。日が長くなっている。
 
それは夏が近づいている証なのだが、
 
今年の夏はあまり期待できそうにない。
 
「夏をあきらめて」・・・。歌は好きだけどね・・・。
 
 
クランクケースを解体するにあたりシリンダーを外した後、
 
真っ先にピストンを外した。
 
高圧縮型のピストンが組み込まれていたが、
 
これは腰上をオーバーホールした時に
 
“樵の巨匠”が後継モデルのエンジンから移植したものらしい。
 
後継モデルのエンジンまで部品取りに用意していた彼もまた、
 
ある種の想いをもってこのバイクを走らせようとしていたのだろう。
 
後継モデルのXL125Sのピストンと
 
初期型のXL125のピストンを比べてみた。
 
後継モデルに使われているピストンの方が上部の山が高く、
 
より高圧縮型なのが分かる。
 
カタログデータではボア×ストローク
 
共に56.5×49.5で圧縮比も同じく9.4
 
それなのに最高出力は初期型が13PSで後継モデルが12PS
 
この1PSの差は何だろう? 
 
まぁ、40年も前のバイクに1PSの差を問うたところで五十歩百歩だ。
 
堆積したカーボンを落とした上で状態の良い方を組み込むことにする。
 
もちろんバルブが干渉しない事を確かめてから。
 
 

イメージ 1  イメージ 2

左:XL125S  右:初期型XL125                      選んだのはXL125S用のピストン

クランクケースの塗装も既に終わっているが、エ
 
ンジンの組み立てにかかる前にギヤ類をチェックしなければならない。
 
以前、乱入してきた“気持ち悪ィ~”スーパーカブ
 
“行き先の見えない”JAZZのように
 
ギヤ類に入れ歯が必要では根本的に
 
今後の作業を考えなければならないからだ。

幸いにもギヤ類にもシフトスピンドルにも大きな傷は見当たらない。
 
カムシャフトやロッカーアームも年式を考えれば状態は良い。
 
イメージ 3  イメージ 4

  

ギヤ類の傷や欠けのチェック                           問題無し

エンジンを組み立てるにあたってはノックピンやOリングなど、
 
注文しなければならない部品も幾つかあるので今日は仮組まで。