憧 憬 の 轍

 
憧 憬 の 轍
 
 
2015104日 早くも冬の便り、里は秋
 
 
 
気が付けば10月、今年も3/4が過ぎた。
 
すなわち残すところ1/4
 
実質的にバイクに乗っていられるのも今月いっぱい。
 
朝夕はけっこう気温が下がるこの頃、
 
日焼けの跡を見て夏を懐かしんでいると、
 
大雪山系は初冠雪したとの便りが届いた。
 
 
 
諸手をあげて“降参”状態のTW200
 
オーナーである編集長の友人、
 
K氏は「出来れば乗りたいんですよ」って、
 
差し出した手には泡盛
 
出張先の沖縄で買って来てくれたらしい。
 
 
「もうすこし預かりますっ」って言ってしまったのは泡盛のせいではない。
 
弁解する気はないけど・・・。
 
 
まぁ、自分の裁量ではこんなものかもしれないが、
 
どう考えても納得できない事が今回はいくつかはあった。
 
    
カスタムと言えば聞こえはいいが、
 
ようするに改造だ。
 
俗に言うところの“スカチューン”。
 
エアクリーナーボックスやバッテリーまでをも取っ払って
 
向こうが見えるスカスカ状態だが脳ミソまでスカチューンでは
 
走るものも走らない。アタマの中を整理しなければ・・・。
 
 
インターネットでこのTW200
 
JLの配線図を探したところ海外のサイトで見つかった。
 
あえて2JLと書くのは後継モデルのTW200Eと区別するためだ。
 
後継モデルのTW200E
 
CSに使われているCDIユニットは2JLと共通のようで、
 
このユニットでは茶色の配線がエンジンの回転数を検知するラインらしい。
 
そこでこの配線を外してエンジンを始動し、
 
ある程度まで回転数を上げられたなら
 

進角機能が狂っていると判断できると考えた。

 
 
始動性は決して良くないがエンジンは始動し、
 
アイドリング状態ではアフターファイアは起こっていない事から、
 
完璧ではないとしてもとりあえず燃調はとれていると考えた。
 
バルブクリアランスは修正済みだしタペットの異音も聞こえない。

CDIの検査器があれば即座に分かる事かもしてないが、
 
そんなモノなど持っているはずも無い。
 
CDIユニットそのものも疑っているが
 
配線やピックアップも同時に疑わなければならない。
 
そしてここから先は少々「個人的実験」になってしまうが・・・、
 
やらせてもらいます!
 
イメージ 1  イメージ 2
泥だらけの配線を清掃して                       問題の茶色のラインを外す

 
メインハーネスには外されたままになっているカプラーや
 
ギボシが幾つかあるので、
 
意図しない通電やリークを防ぐためにこれらを清掃しテープを巻いた。
 
同時に断線や被覆にキズが無い事も確認する。
 
茶色の配線を外し、これもテープで絶縁してエンジンを始動。
 
その後、10分ほどアイドリングを続けてみたが
 
アフターファイアは起らない。
 
タコメーターが付いていないので断定出来ないが
 
音を聞いている限りでは安定している。
 
ゆっくりとスロットルを開けたがアフターファイアは起らない。
 
進角機能が失われてもけっこう高い回転域まで回る。
 
一度エンジンを止め茶色のラインを繋ぎ同じ事を試すと、
 
少々スロットルを開けただけでアフターファイアが止まらない。
 
開けても閉じても止まらない。
 
これでやっとCDIユニットの、進角機能の異常だと確信がもてた。