憧 憬 の 轍


憧 憬 の 轍



2016109 もうすぐ飛ぶのは雪虫か不死鳥か



 朝夕は涼しく、と言うより寒くなった。


ストーブを焚いた話も聞く。


10月中旬ともなればそろそろ霜とか雪とか、


寒いというよりは冷たさを連想する文字を目にする事が多くなる。


これまでも、そしてこれからも連綿と続き繰り返される季節の連鎖。

 


 十和田湖近辺で絶命したかと思われた


YAMANAKAKSR80にも救世主が現れ、


急遽再生計画が持ち上がった。


あれもこれも・・・と言ってしまえばキリのない話になるので


必要最低限度+αの再生計画だ。


名付けて『PHOENIX PROJECT』。(カッコイイ~んでねぇか~?)

 

スポンサーを名乗り出たサンチャンことS氏、


むーかし昔にメグロに乗っていた。


いわゆるリターン・ライダーになろうとしている訳だが、


昔乗ったメグロとパリンパリンの2ストロークKSR80の差は


時代の差ばかりではない。


実際にこればかりは「乗って知るべし」としか言いようがない。


S氏の年齢を考えれば、


ある意味で無謀で無責任なこの計画は既に動き出してしまった。


何故なら必要最低限度+αの部品は既に注文済だからだ。


それにしてもピストンSTDのメーカー在庫5個には正直なところ焦った。


PHOENIX PROJECTの詳細は後日、


改めて・・・のつもりだったが、


数日後に届くだろうと思っていた部品が夕方届いた。



イメージ 1  イメージ 2

待合室のKSR80                           新しいピストンとリング・・・美しい



イメージ 3  イメージ 4

今回のトラブルの元凶、ビッグエンドのベアリング           クランクシャフトのベアリングも新調

 
 

どうやらBlack Cat(某宅配業者をアメリカ人はこう呼ぶ)


のトラックは2stエンジンを搭載しているらしい。


着荷が早過ぎだべ?


Black Catは見てそのままだが


Turtlesushi”は某有名回転寿司チェーンのこと。


キャラクターの絵を見てNinja Turtleと勘違いしているようだ。


言われてみれば確かに・・・。でも亀じゃねぇって。

 

 作業場には早くも「越冬部隊」の一部が来ていて、


「ワケアリ部隊」や「待合室組」との入り乱れた状態は


すでに年末を思わせる混みようだ。


今年は季節さえも2stだってか?


PHOENIX PROJECTの発端ともいえる▽YAMANAKAはこれで2stを卒業し、


次はオフロード系の4stエンジンで再デビューを考えているらしい。


同時に過積載軍団への入団申請も視野に入れているようだが、


情報としてはかなり不確かで怪しい。

 


 

閑話休題

 

先月の終わり頃に北海道から届いた、小樽の「海猫屋」が


10月いっぱいで閉店すると言う知らせ。


最近はガイドブックなどにもレストランとして


必ず掲載されているほどの有名店だが、


私の知っている海猫屋は少し、いやかなり違っている。


小林多喜二の「不在地主」や松村友視の「海猫屋の客」

の舞台でもある海猫屋は、

かつて前衛舞踏の北方舞踏派や鈴蘭党の拠点でもあった。

怪しいとか、おどろおどろしいとか、あるいは奇抜とか、

様々な形容詞と共に語られる彼らだったが、

私は小樽と言う街が持つ魅力のひとつだと思っていた。

閉店の発表は市役所の記者室で行なわれ、

テレビや新聞でも採り上げられた事からも

地元にとっては影響が少なくない事が伺い知れる。

さらに海猫屋から程近い場所にある


「さかい家」と言う喫茶店も今月末で閉店を決めているとか。


海猫屋は赤レンガの倉庫を改装した建物だが


「さかい家」は木造の古い商家を改装した店だった。


街の歴史の栄枯盛衰は小樽に限った事ではないが、


街中に残る古い建物が何かを語りかけるような不思議な街。


そんな小樽がまた少し遠のいたような気がした。




イメージ 5  イメージ 6

1980年頃の海猫屋               右側奥の二人は前衛舞踏の関係者 昼間から怪しい