憧 憬 の 轍
2017年7月9日 何度でも、metamorphoses
地震の傷が癒えないうちに今度は豪雨だ。
ニュース映像に映し出される濁流や泥に埋もれた街を見るたびに
津波にのまれて川まで押し流され、
L字型に折れ曲がった軽トラックや線路上に横たわる機関車。
想定外の~とか、
数百年に一度の~とか、
千年に一度の~とか、
そんな言葉はもう聞きたくない。
取り急ぎ災害対策を、
そしてこの国が抱える問題を危機感を持って考えなければならない事くらい
誰もがわかっているはずなのに。
絶対に諦めるな、負けるな九州!!!
必要な部品の調達に目途が立った。
満身創痍ながらオトコ・カワサキ、まだまだ死んでる場合じゃねぇ!
どんな部品を使おうとも、どんなに不恰好であろうとも復活あるのみ。
オトコ・カワサキ ハラワタまで晒して今はまだ無残な姿 でも、待ってろよ…
オイル滲みの止まらないXLR250R-BAJAや
突然オイルが噴出したXLR250R=『林道2号』、
まさに野戦病院状態。
そんな作業場にやって来たのは「過積載軍団2号車」のR氏が持ち込んだ
HONDAのMC29、いわゆるVツインマグナ250。
R氏がこのバイクを入手した経緯に興味はないが、
好き勝手な改造が施されたこのバイクには延長したフロントフォークと、
リアサスペンションの形をした鉄の棒と、
まともに座る事さえ出来ないシートが付いていた。
とりあえず座れるシートと、
とりあえずスイングアームが動くリアサスペンションを調達して、
とりあえずツーリングに使えるようになっていたが、
やはり意味も無く延長されたフロントフォークは
メイワク極まりないものだった。
出来る事ならこの手のバイクはイジリたくない。
タンクのペイント自体が怪しい ステムごと交換されていた
他人の趣味や好みにとやかく口を挟む気はさらさら無いが、
さすがにR氏も回転性の悪さには懲りていたようで、
少しでもノーマルな状態に戻したいらしい。
某オークションで入手した純正のフロントフォークが届いた。
ところが良く見ると華奢に見える。
それもそのはず、改造用に使われていたトリプル・ツリーは
フォークの取り付け幅が広く、それに合わせて前輪周りはスペーサーだらけ。
メーターギヤにもディスクローターにもスペーサー。
おそらくどの部品も安くは無かっただろうが・・・。
これで少しは回転性が良くなるはずなので
R氏が次に気にするのはマフラーに違いない。
取り回しの関係で右側のバンク角は異常に小さい。
メーターギヤやディスクローターのスペーサー 意味わかんネェ~
これで少しは乗りやすくなった? 左側が純正のステム周り
思い起こせばまだバイクの免許も取れない年齢の頃、
チョッパーに憧れて水道配管用の鉄パイプで自転車を
ロングフォークに改造した事がる。
映画「イージー・ライダー」の影響だった。
重たくてまともに乗れたモノではなかったが、
それでも意地で乗った。
鋳物のステムは数日後に根元から折れ、
5m先まで飛び込み前転的ヘッドスライディング。
記憶から消し去りたい思い出に自嘲するのみだ。
作業場に長期滞在中のバイクにはそれぞれに長期滞在の理由がある。
オーナーの都合によるものばかりでなく部品が見つからないもの、
さらには単なる怠慢によって修理が終わっていないものなど。
1975年型のHONDA XL125Kも作業場に来て久しい。
点火タイミングを合わせるためのガバナーに持病を抱えたままだが
KEIHIN PE28を付けてしまったため
ノーマルのサイドカバーが付けられないままだった。
鉄製のエアクリーナーボックスに手を加え、
右側に飛び出していたエアフィルターを納めたまでは順調だったが
サイドカバーが合わなかった。
石膏で型を取りFRPで“PE28専用サイドカバー”を作成。
微調整と塗装を終えて一応、作業終了。
ちょっと色味が違うのは勘弁してもらおう 左がノーマル 違いは微妙?
この週末の天気がこんなに夏らしいものになるなんて誰が予想しただろう。
連日30℃まで気温は上り海が恋しい毎日だった。
次の週末もこんな天気ならマチガイなく海でキャンプだな。
KSRⅡの再復活作戦を予定しているが、
「雨が降ったら・・・」という事にしてもらおうかな・・・。