憧 憬 の 轍


憧 憬 の 轍




2016116 季節はいきなり冬、初雪


寒くなったと言う言葉を頻繁に耳にするようになった。

作業場に集まるメンバーもストーブ

(薪ストーブと言う名の“廃材ストーブ”)に手をかざし、

薬缶の湯気を見て和んでいる。

北国に暮らすライダーにとって、待つだけの季節が目前に迫っていた。

 



この冬は特攻隊長改め『林道2号』の事で


しばらくは話題に事欠かない日々が続きそうだ。


かつて彼が特攻隊長と呼ばれていた頃の愛車、


KSRⅡは全バラしたエンジンが組み立てを待っているし、


新たに入手したXLR250Rも再始動を待っている。


KSRⅡのPhoenix Project

内燃機屋に出したクランクシャフトの組み立て
(コンロッドのビッグエンドのベアリング交換)

が出来次第にエンジンを組み直す予定だ。

クランクシャフトが届くまでの間にケースの洗浄やギヤ類に

ダメージが無いかを確認しておかなければならない。
 


一方、XLR250RMD22)はエンジンこそバラす必要は無いまでも


総合的な点検が必要だ。


前回も書いたがブレーキは前後共に解体しなければならない状態だし、


エンジンブロックにはオイルの滲みも多く見られるので


オイルシールOリングもこの機会に交換した方が良いと考えている。


外見から判断できる範囲で必要な交換部品を、


近い将来必要となるだろう部品も加えて書き出してみる。


以前XL250RMD03)をレストアした経験や、


編集長のGB250を整備した経験がこんな所で役立つなんて思ってもみなかった。


『林道2号』のために『林道1号』となったヒロさんことT氏が


マニュアルとパーツリストをわざわざコピーして持って来てくれた。


いずれも「ポチッとやっちゃった~」モノながら安くは無かったと思う。(不許複製って書いてるよ! まぁ、いつもの事だけど)。


XLR250RMD22)が『林道2号』の手に渡る経緯においての


サンちゃんことS氏の事にしても、


『林道1号』となったT氏にしても、


そこに仲間意識のようなものを感じ、


2台まとめて同時進行を決めてしまった。


2stと4stの同時進行なんて初めての試みながら、


Phoenix Projectの名にふさわしい冬の始まりかもしれない。


この際だから“2台まとめてPHOENIX”と言うキャッチフレーズはどうだろう?


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KEIHIN PD79C 技術は日進月歩                  「まな板の上の鯉」ならぬトレーの中のキャブレター

 
XLR250RのキャブレターはKEIHINPD79

当たり前のことだがXL250RMD03)PD73と外見はソックリ、加速ポンプ付。

この加速ポンプについて不要だとか作動しないようにした方がいいとか、

さまざまな事が言われているようだがXL250RMD03)に関しては

それを感じた事はない。

とりあえず、と言うわけではないが『林道2号』には余計な事はしないで


極力ノーマルに近い状態で走り出して欲しい。


乗り出してから自分の好みに応じて作り変えていくのも楽しみのひとつだし、


現状ですでにマフラーやハンドルが純正品ではないのだから。


TwinAir製のエアフィルターも寿命を迎えていたので要交換とし


純正品を選ぶ事にした。


かつて「特攻隊長」の異名をとった『林道2号』が


このバイクをどんな方向に向けていくのかを想像すると


笑いが出そうで・・・。ちょっと怖いかな?

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早速解体 ジェット類はやはり詰まっていた             キャブレターのボディは油洗い 自分のバイクだけあって超真剣!

 
XLR250Rの入庫によって作業場はいきなり例年の真冬の状態になってしまった。

今朝、今季初めての雪らしい雪が降った。

初雪といっていいだろう。

その雪の中で洗車していた『林道2号』の手はかじかんで

感覚すらなくなっていても、なぜか頬には笑みがこぼれていた。


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タンク外してシートも外して                     さぁ、どこまでやるの『林道2号』?

 

明日は立冬


暦の上でも冬が始まる。


いつもの年より冬の到来が早く感じられるのは


『林道2号』とXLR250Rのせいかもしれない。


そしてもう1台、KSRⅡも忘れてはならない。



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KSRⅡ ミッションの仮組                      ギヤ類にダメージは無かったようだ

 
 

春が待ち遠しい季節の始まり、別な意味では楽しい季節の始まりだ。