憧 憬 の 轍

憧 憬 の 轍


20161113 繰り返される明日



私事ながら2日前にまたひとつ歳をとった。

HappyBirthday to me~だったわけだが

赤いチャンチャンコが日一日と近づく事には抗いようがない。

以前このブログに「何歳になってもバイクはいじれる」と書いた記憶がある。

問題は何歳まで乗っていられるかだ。






必要最低限+αで注文済みの「林道2号」のXLR250Rの部品は、

着荷まで少々時間がかかるだろうと思っていたが、

すでに届いている。

必要最低限の意味は現状でオイルが滲んでいる部分のオイルシールOリング、

そしてブレーキ関係の部品の事だ。

どんなにエンジンが快調で早く走れても止まれない事にはどうしようもない。

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ほとんどがオイルシールやパッキン類                エアフィルター 高性能部品もこうなるとオシマイ

エンジンを見てまず目に付いたオイル漏れ(滲み)は

シリンダーヘッドのタペットカバーとデコンプのバルブリフターだった。

タペットカバーに使われているOリングは間違いなく“角断面リング”になっている。

バルブのギャップも確認したいので早速開けてみようとしたが全く動かない。

インパクトレンチやショックドライバーまで持ち出してやっと開ける事が出来た。

外したカバーを見て納得。

よほどオイル漏れが気になっていたらしく、

ねじ山部分には接着剤と思われるものが塗られ、

その上で締め込まれていた。

別なタペットカバーは比較的簡単に外れたがOリングがシリンダーヘッドに貼り付いて剥がれない。

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明らかに液体パッキンではなかった                  こちらはOリングが貼り付いて剥がれない
 
MD22の初期型だとすれば1988年から約2年の間に販売された車体だ。


おそらくこのOリングだけではなくオイルシール


これまで1度も交換されていないと考えるのが妥当だろう。

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Oリングも硬化していて外れにくかった                右側が新品のOリング 左側が“角断面リング”

得体の知れない苔のような、

あるいはクラゲのような固形物が発生していたフロントブレーキよりも

手間がかかったのはリアブレーキだった。

リアブレーキは固形化したフルードこそ少なかったものの

マスターシリンダーは末期症状でフルードが流れる隙間が無い。

幸いにも固形化する寸前だったので簡単な掃除で済ませられた。

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出て来た瞬間はさすがに驚きだった                  リザーバータンクから出したフルード

ところが、難題はこの後、キャリパー部分にあった。

バンジョーボルトを外し、空気圧でピストンをポン! 

と出すつもりでいたがピストンは少し動くだけでポン! 

してくれない。

潤滑剤を吹きつけようが暖めようが動く気配が無い。

もう一度油圧でピストンを出す事を考えマスターシリンダーを組み直しても効果なし! 

白旗を揚げかけた頃に『林道1号』のT氏が持ってきてくれたマスターシリンダーは

外形が同じながら内径が1.5㎜ほど広い。

カップもひと回りゴツイ感じだ。

それでも新しいモノではないので解体し清掃、組み直し。

ホースを繋いでペダルを踏むと少しずつピストンが出始めた!



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樹脂製のピストンとシール類は完全に固着していた           ダストシールはボロボロ、さらに固化していた

先を曲げたドライバーや真鍮ブラシでキャリパーも清掃。

シールの入る溝が厄介な仕事だ。



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ひたすらシャコシャコ・・・                     新しいオイルシールやダストシール

そしてフロントブレーキも解体してリアブレーキ同様の作業。

前後輪ともキャリパーのピストン周りに漏れが無かったようで 

ブレーキパッドもまだまだ使える状態だった。




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苔でもなくクラゲでもなかったフルードの半固形物           フロントは2ポッド

ブレーキ相手に格闘している側で『林道2号』はチェーンやスプロケットのチェック。

この際だから520にコンバートした方がいいとか、

428のままでいいとか、いろいろ考えながら2stの脳ミソはすでに走り出している。





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チェーンもスプロケットも新品が欲しいところ             プロテクターはどこ行った?

次回はオイルシールを幾つか交換してエンジンを始動させてみたいと思っている。

XLR250Rの作業が一段落し次第、KSRⅡのエンジンも組まなければ・・・。