憧 憬 の 轍


憧 憬 の 轍


20161211 またしても、予感




壁に掛けたカレンダーは最後の一枚がストーブの温風に揺れている。


昨日からの雪は思っていたより多く、朝から道路も凍てついている。


既にバイクに乗っていられる季節ではない。
 


『林道2号』の追加分の純正部品とチェーン&スプロケットも届き、


2台まとめて~のPhoenix Projectも大詰めだ。

KSRⅡとXLR250RKもそろそろ一段落させない事には今後の予定に支障をきたす。


先週末にフレームに載せたエンジンにウォーターパイプを繋ぎキャブレターを組み込む。


エキパイを取り付け、チェーンとドライブスプロケットも油洗いして組む。


後はタンクとシートを載せれば元の形に戻るが、


冷却水とミッションオイルを入れてエンジンの再始動。


冷却水やオイル漏れがないことを確認するまでは元の形には戻せない。

イメージ 1  イメージ 2
再始動は目前                             独特な取り回しのチャンバー

燃料を点滴状態でキック数回、エンジンの始動性には問題無さそうだ。

短時間ながら冷却水やオイルの滲みは見当たらないがニュートラルランプが点灯しない。

電球切れだと思って簡単に考えていたが電球には問題無し。

ニュートラルスイッチやソケットからスイッチまでの経路の導通を確認しても問題は無い。

供給側の問題しか考えられないので思い切ってハーネスを切開してみると、

ソケットから70㎜ほどのところで断線していた。

イメージ 3  イメージ 4
分岐~ソケットまで導通がない                     断線部分からソケットまでを引きなおす

ニュートラルランプの電源はハーネスの中で分岐され、一方はオイル警告灯に。

今回のトラブルによってオモシロイ事も分かった。

一般的にオイル警告灯はイグニッションONで点灯しエンジンが始動すると消える。

その後はオイル量が規定量以下に減らなければ点灯する事はないが、

このKSRⅡはエンジン始動後もギヤをニュートラルにする度に点灯する。

ニュートラルランプが2つあると思えばいいのかも知れないが

オイル警告灯の「点灯試験」としての機能らしい。

確かに警告灯が切れていてオイル切れに気付かず焼き付き、


なんて事になったらシャレにもならないが、


他社のバイクではまず見られない機能だ。

KAWASAKI乗りはそれほど激しくオイルを消費するって事なのか? 


オイル警告灯と水温の警告灯はLED


そう簡単に切れるような部品ではないような気がするが、


なんたってKAWASAKIだからねぇ~。

イメージ 5  イメージ 6
ニュートラル時にはオイル警告灯も点灯                 その傍らで『林道2号』は・・・

ニュートラルランプを修理している側で

『林道2号』はXLR250RKのチェーンやスプロケット交換作業に忙しい。

足回りにはウルサイ彼だけにスプロケットは特に気にかかるようだ。

イメージ 7  イメージ 8
ドリブンスプロケットの新旧比較                    チェーンも新品に張り替え

作業が終了に近づくにつれ『林道2号』は「試運転!」と叫びそうな勢いだが外は一面真っ白、

昼には消えると思っていた道路の雪も今日に限って朝と変わらない。

さすがの元「特攻隊長」も試運転は諦めてエンジン始動のみのテストとなったが、

Tシャツ1枚でも寒さを感じていないようだった。

イメージ 9  イメージ 10
やっぱり「特攻隊長」 気合入ってる!                 こちらも試運転できないKSR

最終的には春を待って細かな調整をしなければならない事を最初から分かっていた。

それでも走らせてみたい気持ちは次の週末に予定している忘年会での話題に残しておこうと思う。


話題と言えばもうひとつ、お約束のような話もあった。


空気圧がほとんどゼロに近かった『林道2号』のタイヤは、


とりあえず指定圧まで詰めてみるとショルダーに亀裂が発生! 


予想はしていたけど古いタイヤの宿命だ。


いずれ舗装道路も走り易くするためにツーリング向きのタイヤに替える予定だが、


どうしても走ってみないことには気が済まない元「特攻隊長」の『林道2号』なので、

XL250RMD03)で使っていた中古のブロックタイヤに履き替えることにした。

イメージ 11  イメージ 12
元「特攻隊長」の走りには耐えられそうにない              これは「まだ走るな」と言う神の啓示か?

かくしてPhoenix Projectはめでたく終了。




その余韻に浸る間もなく新しいプロジェクトの予感が・・・。




実はMD22XLR250RKXLR250R-BAJARM)の比較にまで発展した

Phoenix Projectの陰でもうひとつの比較と検討が静かに進行していた。

HONDA C92CS92CS92C92のスポーツモデルと言う位置付けで知られている。

11.5馬力のC92に対しCS9215馬力。


1950年代末期から1960年代初期において、

125ccの排気量での3.5馬力の差は市販車とレーサーくらい差があったのかもしれない。


オーナーのグランパ・O氏によれば9月に入手したCS92はすこぶる調子がよく、


アクセルを全開にしなくても100km/hを超えるとか。


「この謎を解明せよ」O氏の命令が下った。

大魔神の形相で、どうやらO氏はC92にも同様の性能を求めたいようだが、

これは来春までの「冬休みの宿題」にさせてもらう事にしよう。
 
半月ばかり前の話だが、自分も「樵」ことシゲ師匠も同じ事を口にした。

「初期型のC9263年型のCS92も調子は悪くないのだから、


あこがれの髑髏タンクのためのフレームとエンジンを探しましょう」って。


タンクのためにC92CS92の車体に手を入れることには二人とも違和感があった。

寺社仏閣に染まりきってしまったグランパ・O氏の依頼で手配したフレームが届いた。

フロントフォークやライトカウルはC92をレストアした時に出たストック用の部品。

その他にも予備部品が数々ある。

イメージ 13  イメージ 14
昼過ぎまでXLR250RKKSRⅡが入っていた作業場は一変してオモチャ箱をひっくり返したような状態に。


それぞれに部品を手にしたりタンクの中を覗き込んだり、


四捨五入すれば還暦の少年たちの、楽しい「作戦会議」の時間だ。


イメージ 15  イメージ 16

イメージ 17  イメージ 18

イメージ 19  イメージ 20

イメージ 21  イメージ 22

「ボディカラーは赤」。それ以外の事は全て未定だ。
 





編集長のおまけ!!!!!