憧 憬 の 轍
2017年5月21日 やまない雨はない
万物の成長が一定の度合いに達する頃と言う意味らしい。
天文マニアに言わせれば「太陽黄経が60度の瞬間」の事で
暦の上の1日の事では無いとか。説明を聞けば聞くほど分からなくなる。
それでも西洋占星術のふたご座の始まりの日、
なんてロマンチックな似つかわしくない事を言うんじゃないって!
例年の事だが沖縄・奄美地方が梅雨入りする頃、
北東北は夏を予感する晴れ間が続く。
この季節をどんなに待ち望んでいた事か。
もうすぐやって来る梅雨が長引けば夏を楽しめないまま秋が来る。
だからこそ今、皆そう言いたげな顔で集まってくる。
冬でもハイテンションな『林道2号』は陽気と共にさらにテンションを上げ
「糸の切れた凧」どころか「ジェットエンジンの付いた凧」状態。
2日前に仕事の合間を縫って作業場に新品のタイヤを持ち込んだが、
パターンを見る限りではXLR250R(MD22)に使うタイヤのようには見えない。
BATTLE WINGってやっぱり彼は「特攻隊長」だったと納得する名前のタイヤだ。
オンロード用にしか見えないパターン 早速タイヤ交換 うりゃぁ~
いわゆるモタードが珍しくなくなり、
BMWのGSシリーズを始めとするロングツーリング向けの車種が充実するとともに
オフロードバイク=ブロックタイヤと言う図式は崩れ、
ある程度の未舗装路にも対応できるタイヤが増えたと思う。
数年前まで選択肢の狭かった分野が今では各社多様な商品を揃えている。
前輪に手が着くころには
“目眩がするほど忙しい”はずの『林道1号』も現れて仲良く共同作業。
額から飛び散る汗、顎から滴り落ちる汗、
そして興奮のあまりに鼻血まで出しても笑いながらのタイヤ交換。
きっと今の二人なら、脳天にマサカリを突き立てても笑顔を失うことはないだろう。
汗ダク、そして流血のタイヤ交換 リム内側のチェックも忘れない
そんな二人の傍らで
昭和40年代に発売されたHONDAの小型発電機を修理している92ブラザース(弟)。
どうやら92ブラザース(兄)の実働しないコレクションに業を煮やしての修理だとか。
「初期型はもっと小型だったんですよねぇ」などと言いながらプルスターターを引くこと数回、
こちらも修理完了。
タイヤ交換の側では発電機の修理 お見事! 実働です
流血のタイヤ交換は佳境に達し・・・ オンロード用にしか見えないBATTLE WING
新品のタイヤはひと皮剥いてグリップを・・・、
やっぱりアスファルト路面にブロックタイヤは合わないかと・・・、
早い話が走りたいだけ。
走ってみなければ気が済まない。
『林道2号』はこのタイヤで完全に「特攻隊長」に戻ってしまったようだ。
たとえスーパーカブに乗り換えたとしても何も変わらないだろう
週末とは言えそれぞれに“大人の事情”を抱えてのミニツーリング。
向かった先は岩手県・一戸町のサラダボール・小鳥谷。
一見して道の駅のようにも見える施設だ。
十割蕎麦や40種類にも及ぶソフトクリーム、
何と言っても地場産の採れたての野菜が美味そうに並んでいる。
以前、ここで朝摘みトマトに齧り付いて以来、
国道4号を南下する際には必ずと言っていいほど足を、いや車輪を止めている。
10段巻きソフトクリームを食べに行った帰りにも立ち寄った施設だ。
暑い! 30℃ 遅れてジャミフレンズ・KEN参上
天ざる(大盛)¥800也 ソフトクリームが約40種類
「高所恐怖症の人には向かないけど面白い形の橋がある」。
この一言で帰り道に寄ったのは御所野縄文公園。
『北海道・北東北の縄文遺跡群』として世界文化遺産登録を目指す構成資産のひとつだ。
津軽海峡を中心とした18ヶ所の遺跡群の最南端に位置する。
橋の向こうでは博物館や復元した竪穴式住居などを見ることが出来る。
「きききのつりはし」の意味は木材 奇抜 喜び 橋の内部と2003年のグッドデザイン賞受賞パネル
橋を渡り終えた所で迎えてくれる木の人形 バイクを降りても「特攻隊長」
そう遠くない所にあり、国道沿いには案内看板も出ていながらなかなか立ち寄る事がなかった。
公園の面積は76,906㎡にも及ぶ。
天気の良い日にボーッとして過ごすには打って付けの公園だ。
出来る事ならよく冷えたビールでも片手に。
博物館に収蔵されている『鼻曲がり土面』は国重要文化財に指定されている。
土屋根の竪穴式住居が初めて発見された遺構でもある。
縄文マニアでなくても一度は訪ねてほしい施設だ。