憧 憬 の 轍
2017年6月10日 アナログと言われようとも
ツーリング用の地図の話。
かつて“ツーリングライダーのバイブル”
と言われた旺文社のツーリングマップル。
地図としての精度は決して良いとは言えず、
加えて地図上に書かれた案内文はアテにならない。
むしろ普通の地図をタンクバッグに入るサイズで、
耐水紙で作ってくれればそれだけでよかった。
その唯一の評価点とも言うべき耐水紙版は2014年版以降作られていない。
そんな不満に満ちた事を前にも書いた記憶がある。
耐水紙版廃止の理由を旺文社は
「水性ペンで書き込みができないと言うクレームに答えた」などと言っているが、
雨にあたることも想定してツーリングに出かけるのなら、
水性ペンではなく油性ペンを使えば済む事で水性インクのマーカーの使用などは論外だ。
カーナビやモバイルでの地図検索が一般的になって地図帳の売れ行きが落ちている昨今、
コストダウンを余儀なくされる中での判断だったと理解しているつもりだが、
やはり耐水紙で作られた地図帳が欲しい。
満身創痍の2011年版 表紙とリングは作り直した やっと見つけた2013年版
雨の中で地図を広げ、
行先を確認する作業はおっくう極まりない。
さらに目的地が宿ではなくキャンプ場なら予定を切り上げて帰りたくもなる。
ロングツーリングを経験した者ならこんな事は1度ならず経験してきたはずだ。
今後耐水紙で作られた地図帳が販売されることは無さそうなので、
地図に直接書き込むのは最小限度に抑え、
透明なフィルム状の付箋や用途別に色分けした付箋を多用することにした。
閉鎖された施設が再開された時の事を考え、またそれを期待して。
透明フィルム状付箋紙 ¥100ショップで見つけた
作家村上龍のファンならピンとくる話だと思うが小説「ライン」は1998年に発表された。
もう20年近く前の小説だが、
携帯電話に表示される「LINE」のサムネイルを見る度に思いだす。
「ライン」は誰にでもオススメできるオモシロイ小説ではない。
はっきり言って気の滅入る本だ。
「コインロッカー・ベイビーズ」のように
社会的な負の要素をブチ壊すエネルギーが「ライン」にはない。
そしてこの小説は「私には他人というものがいない」と言うセリフで終わる。
顔すら見えない「他人ではない人」が増えている。