SURVIVOR

 

憧 憬 の 轍

 

 

20171022日 SURVIVOR

 

 先週、富山湾で新種のクリオネが発見された。

 

 

日本ではオホーツク海の流氷の下に生息するものが広く知られている。

 

「流氷の天使」などともいわれるが生態は極めて獰猛で、

 

捕食の瞬間を見れば「流氷の天使」は悪魔と言い換えられても不思議ではない。

 

 捕食を繰り返し成長するが半年程度なら絶食しても生き延びる。

 

絶食が長引くにつれ体は小型化する。

 

厳しい環境を生き抜くために身につけた逞しさだ。
 

 

 

 

 シリンダーもシリンダーヘッドも増し締めを繰り返して落ち着いたようだ。

 

次はカムシャフトやロッカーアームなど。

 

少々面倒なのがカムチェーンテンショナー。

 

カムチェーンがスプロケットに掛かっても

 

カムチェーンテンショナーを緩めなければピンが入らない。

 

専用工具があるらしいがもちろん、持っていない! 

 

それでも出来るんだよなぁ。

 

 

 クランクケースのサイドカバーも戻してオイルを入れる。

 

マニュアルによればオイル交換時1.5ℓ、エレメント交換時1.55ℓ、

 

全量交換で1.8ℓが規定量

 

シリンダーに潤滑剤を吹き込み、

 

カム周りにオイルを垂らしてクランクシャフトを回す。

 

カムにオイルを供給する通路はシリンダーヘッドカバーに設けられているので、

 

ヘッドカバーを取り付ける前に

 

ポンプがオイルを押し上げていることを確認しなければならない。

 

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専用工具が無くてもOK                                    

 

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クランク手回しでオイルを・・・疲れた
 
 それにしてもこのエンジンはオルタネーターローターのTFのマークが見難い。

 

せめて確認用の小窓をもう少し大きく作ってくれればいいのだが、

 

ライト片手に下方向から覗かなければマークが探せない。

 

以前も同じミスをした記憶があるが今回もTFを危うく見間違えるところだった。

 

 
 シリンダーヘッドにオイルを供給するためのパイプを固定するボルトは

 

ヘッド内部から外に貫通していてシーリングワッシャーがヘタるとオイルが滲みだす。

 

このワッシャーも忘れずに交換しなくては!
 
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上の小窓からTマークを覗く                                  

 

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オイルライン固定用のボルトとワッシャー
 
 
 ところで、「鬼仕事」のためパニックしている『樵の巨匠』に加工を依頼した

 

SR500用のマフラーの改造は間に合うのだろうか? 

 

まぁ、彼の事だから「仕事の息抜き」とか言いながら

 

夜中に溶接の火花を散らしている事でしょう。 

 

「頼むぜ、巨匠!」。催促の電話をしようと思っていると・・・、

 

納期に厳しい巨匠だった。
 
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巨匠、流石です!!!                                     

 

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どんな音がするのか楽しみ
 
 
 マフラーやエキパイを外した時に一瞬、

 

目が点だったのはエキパイのガスケットだった。

 

潰れたものは何度も見てきたが、まさに「潰れ切って」いた。

 

マフラーパッキンと共に新品に交換。

 

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純正品                                              

 

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完全に「成仏」してます
 
 
 そしてバルブクリアランスの調整。

 

編集長の話によれば2~3年無調整だったらしい。

 

整備マニュアルによればバルブクリアランスの調整は12ヶ月ごととなっている。

 

IN側もEX側もバラバラにくるっていた。

 

それぞれ許容範囲と言わず推奨値でキッチキチに調整したい。

 

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EX側:0.08㎜                                           

 

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IN側:0.05
 
 バイクをいじるのは週末だけの楽しみだったはずが、

 

今週はほぼ毎晩夜間作業を繰り返していた。

 

夕食後、ほんの1~2時間を費やして一通りの作業が終わったが、

 

エンジンを始動するまで「終わった」とは言えない。

 

さらに問題なく走れるようでなければ本当の意味で「終わった」とは言えない。
 
 
エンジン本体の作業を終えてキャブレターやエアクリーナーを取り付ける。

 

エアクリーナーはいわゆるパワーフィルターに替えられているので、

 

チョークが確実に効かなければ始動性が悪いようだ。

 

パイロットスクリューの戻しは規定値の2+1/4

 

微調整はエンジン始動後の課題だ。

 

 

セルモーターはバッテリーの電圧低下を考えれば

 

3秒以上続けて回すものではないらしい。

 

それは言い換えれば3秒以内に始動させろと言う事になる。
 
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始動前に再点検                                         

 

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残念ですが音は出ません
 
 声には出さないまでも3秒を数えて1,2,3。

 

2回目の1,2,3でエンジンはめでたく初爆。

 

3回目で始動した。

 

『樵の巨匠』謹製のスペシャルキャブトンは以前より少々音量低めで、

 

なかなかいい感じに仕上がった。

 

ただバッテリーが弱っているようでイマイチ勢いがない。

 

再充電でもダメなら交換かな?
 
外は台風の影響で朝から雨が降っている。

 

明日にかけて大荒れらしい。

 

試走出来ないので完全に作業が終わったとは言えないが、

 

とりあえずGB250は一段落だ。
 

 

 

 
 GB250と入れ替えで作業場に入れたのはグランパ・O氏のCS92

 

初期の頃はプレスハンドルだった・・・、

 

との事でハンドル交換作業。

 

“ハンドルの交換”と言ってもパイプハンドルを交換するような訳にはいかない。
 
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このハンドルを・・・                                        

 

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これに替える訳で・・・
 
 C/CS92用のプレスハンドルは

 

ウインカーやレバー類まで付いていると信じられないような値段で取引されている。

 

ハンドルセットひとつで中古の小型バイクが買えるなんてことも珍しくない。

 

さらにプレスハンドルを装着するためには

 

クラッチとブレーキのワイヤーまで専用のモノが必要だ。

 

アクセルもスライド式だしスイッチ類も

 

パイプハンドル用のモノは形状自体が全く違う。

 

 
ところが「仏閣マニア」と言うか「末期症状」を自覚していないO氏のコレクションを見ると、

 

必要な部品はほぼ揃っている。

 

加工が必要な部品も多いが、このCS92がプレスハンドル仕様に変わる日は近い。
 
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ブラケットとパイプハンドルを外した状態                         
 
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このブラケットが無ければプレスハンドルは付かない
 
 
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とりあえずこんな状態になる・・・                               

 

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C92は黒、このCS92は青、そして赤は・・・
 
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スイッチの中身は予想通り                                  

 

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スペシャルゲスト
 
 今さらながら今日は衆議院選挙の投票日だ。

 

既に期日前投票を済ませているが、
 
今一つ争点のボヤけた感があるのは自分だけじゃないと思う。まぁ、
 
このブログに政治の話題は相応しくないと思うので多くは書かないつもりだが、
 
古い車両の自動車税の割り増しや軽自動車(4輪)と
 
バイクの高速道路料金が同じなのはおかしいとか、
 
そんなことを本気で訴えてくれる候補者がいたら
 
所属政党にかかわらず一票入れるんだけどなぁ~。